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シカゴのエンターテイメント雑誌としてお馴染みのぷれ〜り〜誌を発行しいるMGAのご好意で住むトコ.COMにぷれ〜り〜誌のバックナンバーを掲載させて頂く事になりました。
2004年12月ホリデーシーズンの過ごし方ガイド

異文化紹介ガイド(アメリカではこんなホリデイがあります!)

 

▼異文化紹介編▲

年末年始、街中にデコレーションが飾られ、デパートの入り口にはサルベーション・アーミー年末恒例寄付金バケツが並べられる今日この頃。「人種のるつぼ」などと言われるアメリカ、たくさんの文化&伝統が重なりあって成り立っている国、という事を身をもって感じられる季節でもある。ジングルベルだけではない、いかにも移民の国アメリカらしい多種多様な年末行事を覗いてみる事にしよう。

クワンザー(Kwanzaa)
クワンザーに欠かせないキナラと呼ばれるキャンドル

12月26日から7日間、アフリカンーアメリカンの人達が「自らのルーツや伝統を守っていこう!」という意味をこめたお祭りがこのクワンザー。Kwanzaaは7文字、お祭りは7日間、そしてThe Nguzo Saba と呼ばれる7つの原則を学ぶという。その7つの原則とは:「統一」「自己の決定」「責任感」「共同経済」「創造性」「目的」そして「信頼」。デコレーションの要となるキナラ(Kinara)と呼ばれるキャンドルホルダーがエムケカ(Mkeka)というマットの上に飾られる。ろうそくの1本は黒、3本は赤、そして残り3本は緑ときまっていて、毎日1本ずつ増やしながら火を灯していく。キャンドルの周りにはクワンザー・フード、収穫を意味するクワンザーだけありフルーツなどが必須アイテム。その他、奴隷制度時代によく食べたという芋を使ったパイやスープも。ちなみにクワンザーが終了する1月1日は、アメリカの歴史上特別な意味があるのをご存知だろうか? Emancipation Day、エイブラハム・リンカーン大統領が解放宣言を出した日なのだ。長い奴隷制度、その後も続く(べきではないけど)人種差別から解放される事を願った気持ちを反映しているクワンザー、ある意味とてもアメリカ的な年末年始の過ごし方ではないか、と思う。もっと詳しく知りたい人は、DuSable Museum(www.dusablemuseum.org) に足を運んでみよう。

ハヌカ(Hanukkah)

ユダヤ教の人達が大切に守る伝統行事の中でも新年(ローシュ・ハシャナ)と贖売日(ヨム・キプール)は最も厳粛な宗教的祭日。これらを既に終えた11月後半から12月にかけて行われるのがハヌカの祭り。2千年以上前の事、ギリシャ軍に占領され抑圧を受けていたユダヤ人達は、マカビー家族の引率のもと勇敢に戦いギリシャ軍を打ちのめす事に成功。最後にはエルサレム神殿を解放され勝利に喜ぶ彼ら。しかし神殿の燭台(メノラー)には1日分灯すだけのオイルしかない。そしてこのオイルに奇跡がおこる! なんとその後8日間も燭台を灯す事ができたという訳。ハヌカはこの歴史にそって8日間祝われ、この間作られるお料理も、オイルをふんだんに使った脂っこい物。例えばたっぷりの油で揚げるラッケ(latke)というポテトパンケーキに、ジェリー・ドーナッツなど。この時ばかりでなく、ジューイッシュの人達にはコーシャー(Kosher)と呼ばれる、食べ物のルールがある。貝やエビなどの甲殻類、そして豚肉もコーシャーではないのでそれらをまったく口にしないユダヤ教の人も多く、また他の肉類にしてもコーシャーの掟にそって準備された物だけを食べる(食料品のパッケージにコーシャーマークが入っていればオッケー)。食べ合わせにもルールがあり、例えば牛肉とミルクは「牛肉=死のシンボル」「ミルク=生のシンボル」という事で一緒に食べてはいけない、とされている。ハヌカの夜は各家庭でメノラーを囲む。9本のろうそくが灯せるようになっていて、真ん中の1本はシャメシュ(Shammesh)、他の8本を灯す役目を果たしている。子供達はハヌカ・ゲルドと言うお小遣いやプレゼントをもらい、ドレードルという駒のゲームで遊んだりして過ごし、歴史上の奇跡をお祝いする。

スカンジナビアン・クリスマス

あまり頭を動かさないように静かに歩くルシアガール

「ゴッド・ユル!」スウェーデン人街として知られるアンダーソンビル(Andersonville)のクリスマス挨拶は「God Jul!」。毎年12月13日に行われるルシア祭(Saint Lucia)頃からクリスマス気分が盛り上がる。ルシア女神は光の神様、この日女の子達は白いドレスと金銀の冠、男の子達は白いローブにコーン型に星がデザインされた帽子をかぶって家々を練り歩く、というもの。このうち、一人の女の子がルシア女神として選ばれるが、彼女の頭にはリンゴンベリーで作られた冠がかぶされ、その上にはキャンドルが灯される。「ろうが垂れてあぶないよ!」と思う見物人の目を横に、とても神妙に美しく歩いていくルシアガール。この時歌われる曲は「サンタ・ルシア(イタリア民謡)」。ルシアデーにスカンジナビアの家庭で作られるのが「サフランブレッド」。ほんのり黄色いサフラン色にそまったパンに砂糖やレーズンをまぶして、時には甘〜いアーモンドペーストを入れる。ん〜、おいしい。スウェーデンでは、サンタクロースの他に「tomten(トンプテ)と呼ばれる森の小人達がプレゼントを持ってきてくれるとか。彼らは藁でできたヤギにのり、良い子の家だけでなく、良い家畜のいる小屋などにも小さなプレゼントをおいていってくれるらしい。トンプテの人形は家の中のいろいろな所に飾られる。スカンジナビアン・クリスマスにかかせない料理といえばスモーガスボードと呼ばれるブッフェ料理の数々。ハムにポテトソーセージ、アンチョビとポテトのキャセロール、ビーツのサラダ、にしんの酢漬け、そしてクルッグと呼ばれるスパイスワイン。そうそう「こりゃなんじゃ?」というルートフィスク(Lutfisk)なる、ゼラチン状のタラも忘れずに。Swedish American Museum では、様々なクリスマスイベントを開催するので参加してみたい。www.samac.org

その他、年末行事いろいろ

9日間宿をさがし街をうろつくポサダキッズ

クリスチャン・カレンダーでは、クリスマス4週間前から「アドベント(Advent)」を祝う事になっている。「到来」という意味のこの4週、イエス・キリストが産まれる日を身も心も十分に準備する習わし。この期間、子供達はアドベント・カレンダーなるものをプレゼントされたりする。クリスマスまでの毎日、日にちにそって一つずつ小窓を開けていくと、チョコレートやキャンディなどがもらえる仕組み。

ヒスパニック街では、ラ・ポサダ(Las Posada)と呼ばれるイベントが有名。聖書の話をもとに、キリストの両親マリアとジョセフ役の子供が街を歩き1晩泊まる

ロシア版サンタのフロスト爺さん

宿を探す、という演劇のようなもの。ポサダとは、スペイン語で「宿」の意味。12月16日からクリスマス・イブまで、ポサダの劇は毎晩行われ、24日の夜にやっと宿をみつける事ができる(そしてイエス・キリストを産む)という仕組み。トウモロコシの粉で作るタマレや、ビスコチートと呼ばれるクッキーを楽しむのもこの時期。

ギリシャ人の家庭では、大晦日にバジロピタ(Vasilopita)と呼ばれる特別なパンを焼く。これは、1月1日が聖バジルの日準備のためで、このパンの中にはあらかじめコインを1枚入れておき、そのコイン入りスライスを受けとった人がその年の幸運をつかむ、というもの。また子供達は31日の夜、暖炉の前に靴を置いておくと、翌 朝聖バジルがキャンディやおもちゃを入れておいてくれる、というサンタ・クロースの再来のような事があるらしい。

ロシア系の子供達の愉しみといえばフロスト爺さん。彼もロシア版サンタと言ってしまえばそれまでだが、大晦日にやってくるらしく、彼の衣装はブルーで統一、トナカイの代わりに美しい雪娘を従えて来るという、男性諸君も喜べそうなイベント。ボルシチを食べながらカウントダウンを迎える家庭が多いらしい。

ニューヨークの大晦日 Ball Drop

アメリカ大晦日の一大イベントと言えばコレ、タイムズスクエアで行われるボールドロップ。名前そのまま、どでかいボールをカウントダウンに合わせて落とす、というもの。1907年からはじまったこの伝統、途中1980年代にはこのボールを「ビッグアップルだからリンゴの形にしよう!」となったが、結局現来のボールの形に戻る事に。Waterford Crystal社製の重工な玉、直径180センチ、重さ400キロ以上とあって、かなりの大物。432個もの電球をつけたボールがカウントダウンに合わせてゆっくりと落ちていく、と。まぁそれだけの物だが、このボールドロップに集まる観客は毎年40万人とも50万人とも言われている。歴史的に「旧年の悪いスピリットを大きな音 を出して(ガラス玉を落としたりして)追い払い、新年を迎える」という願いがあるらしいが、実の所、単に「another excuse to have a party(みんなでワイワイガヤガヤしたいだけぇ)」という、いかにもニューヨーカーらしい理由の大晦日の伝統行事。

ニューイヤーズ・イブ・パーティー

正月をさらっと流すアメリカ人達も、一応大晦日は特別な日としてパーティーをしたり、ちょっとおしゃれしてお出かけしたりする。子供達もこの日ばかりは夜更かしオッケー! 時間のかかるモノポリーゲームをしたりビデオを見たりしながら12時を待つ。大人達はというと、新年パーティー用のヘンテコ帽子をかぶったりしながら「この時ばかりは」と葉巻を吸ったりシャンペンを飲んだり。実際カウントダウンが始まる頃にはもうほろ酔い加減でパートナーとチークダンス。盛大な「ハッピーニューイヤー!」の叫び声が聞こえ、地元主催の花火などが上がった頃にはみんなでキスの嵐。そして、日本では年を越す前に歌う「蛍の光」のメロディが、こちらでは年を越してから聞こえてくる。この「Auld Lang Syne」という名のスコットランド民謡は、英語に訳すと「Old Long Ago」という意味。ちなみに、12時を少しすぎる頃になると、ニュースで「ニューイヤーベイビー」が報道されたりする。新年&新ベイビーの組み合わせは、どの国でもグッドラック・チャームになるらしい。

アメリカにもあった正月料理!

お店も会社も休みになるアメリカの元旦。おせちのような大掛かりな物はないにせよ、こちらの人達も新年の幸運を願って作る料理がある。まずは黒目豆(Black Eyed Beans)など、豆類を使ったスープ。これに豚肉料理やハムを添えて食べる。ヨーロッパの国々では昔から、豆類は人々に幸運をもたらすという言い伝えがあるらしく、その教えがアメリカにも渡ってきた、という訳。また豚肉料理を食べる事によって「繁栄、成功」を願う意味もあるらしい。

 
 
     
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