正常な首を横から撮ったX線写真では、虹のように前弯の配列を保ち、骨や椎間板、周辺軟部組織にも変性や異常が見られないものです。 しかし、近年ではスマホやPCの長時間使用の影響などで首の骨の配列がズレて乱れ、その結果、首や肩のコリ、頭痛、視力低下など様々な症状に悩まされる人が増えています。
首のズレによって配列が乱れ、正常な前弯カーブを失うことが、健康にどう影響するのか専門家の研究結果を紹介します。
ノーベル賞受賞者の神経外科医であるAlfred Breig 医師・医学博士は、次のように述べています。「命の円弧である頚部(首)のカーブ(前彎曲)を失うことは、
脊髄を5〜7cmも伸長させ、そして病理学的緊張を生み出し、身体を病的状態に至らしめる。」
ニューヨーク脊柱手術&リハビリ医学の主任脊柱外科医であるKenneth
K. Hansraj医師は、次のように述べています。「頚椎の自然な前弯カーブを失うことは、頚椎に掛るストレスを漸増的に増加させる状況に導く。」
医学誌「Medical Science Monitor」電子版に2016年2月15日に掲載された論文で、Mehmet
Deniz Bulut医師は、次のように述べています。「包括的な研究によって、頚椎の前弯消失が椎骨動脈の機能低下と重大な関係があることが判明した。 それには、動脈の直径、血流量、心臓収縮期の頂点速度などの低下が含まれる。」
医学誌「The
Journal of Neuroscience」に2007年8月1日に掲載された論文で、ロンドンカレッジ大学のIan
J. Edwards博士は、次のように述べています。「首が動く時、首の筋肉細胞は脳に信号を送るが、体が姿勢を変化させた分に応じて適切な血液供給を確実にする為であろう。 しかし、悪い姿勢によって細胞がダメージを受けると、そのシステムは衰弱し、結果として血圧が最適よりも高く、或いは低くなる。」
このように、首のズレによって正常な配列が乱れ、前弯カーブを失うことだけでも、神経系の機能が衰弱し、心臓血管系など様々な機能異常の原因となり得ることが判明しています。
そう、首の配列の乱れが高血圧や様々な病気の原因となるのです。
この首の異常を診断するには、カイロプラクティック医師(DC)によって立位でのX線写真撮影を受け、X線フィルム分析を行うことが必要です。 触診、視診などだけでは正確な診断はできません。
そして、この首のズレは、カイロプラクティックでは頚椎の不整列(サブラクセーション)として診断し、高速低振幅の素早くかつ適切にコントロールされた深さの調整操作(アジャスト)を素手によって行うことで、その不整列を矯正することができます。
カイロプラクティックは、首を含む脊椎の不整列を矯正することができる唯一の専門職であり、大学7〜8年間の教育を受けたカイロプラクティック医師(DC)が行う安全で自然な医療です。