MC:本日は、シャンバーグのDooley小学校、ホフマンエステイトのWhitely小学校、そしてエルクグローブのLink小学校から3名の方にお越しいただき、お話を伺います。それでは、まず初めに簡単な学校紹介をお願いします。
Dooley小学校: 子供が2人、54区のDooley小学校に通っています。うちは、キンダーまで私立に通っていましたので、二人とも1年生から入りました。54区にはHooverというサイエンスと算数に力を入れている学校や、Dual
Languageプログラムといって言語を学べる学校、例えばCampaniliは中国語だったり、他にもスペイン語を学べる学校などもあるようですが、その中でDooleyは日本語を学べる学校だったので、Dooleyに決めました。DooleyにはEIM(Early
Instrument Music)プログラムといってバイオリンを専攻できるプログラムもあります。1月にOpen
Enrollmentという54区の学校紹介の日がありますので、そこで詳しく教えてもらえますし、学校見学の予約もとれると思います。
Dooleyは、1学年につき3クラス、各クラスの定員24名で、日本語を学べるDualのクラスは2クラス計48名です。Dualのクラスには、両親が日本人で永住の子や国際結婚の子、駐在の子、両親がアメリカ人の子もいます。日本語の授業や宿題はその時の担任の先生によって様々です。学年が上がるごとに、子供たちのレベルもグループでかなり違ってきますので日本の教育に沿った教え方という訳ではありません。ですので、Dooleyと補習校に通っている子もいます。オフィスには日本人の方とアメリカ人の方がいらっしゃいますので、何かあれば日本語でも丁寧に対応してくださって、とても安心です。
最近は人気があるようで、キンダーの申し込みがとても多くウェイティングになっているようです。どうしてもDooleyに入りたい場合は、Dooleyがベース校の住所に引越して、Dooleyに入ってから54区内に引っ越す方もいらっしゃるようです。2月のレジストレーションの時に、自分の住所のベース校に行って、Dooleyを希望する旨を伝えて申し込みます。3月末の春休み前ぐらいには、入れるかどうかの通知が郵送されてくると思います。
Dooleyは空きがあれば2年生ぐらいまでは編入もできますが、3年生ぐらいになると日本語、英語の能力が学年相応なければ入れないそうで、個別に校長先生と相談となるようです。
Whitely小学校:我が家は15区のFrank
C. Whiteleyに子供が2人通っております。。当時は息子が2nd, 娘はキンダーからのスタートでした。住居を探していたところ、日本人のESLの先生がいることを知り、その地域に決めましたが年々日本人が増えており、今は3名のESL
teacherがおります(日本人2名、日本語が堪能なアメリカ人1名)。1学年に3クラスずつあります。学年によっては、1クラスに日本人が4?5名いる場合もあり、新しく編入してきた方がいても割と馴染みやすい様子です。残念な点は、日本人が多いので、英語力がなかなか伸びないことです。どうしても日本語を話そうとしてしまうので、進んで現地の子と友達にならない限り、昼休みも日本人同士過ごすことが多くなります。日本語を維持できるという点では良いかもしれません。
ベテランの日本人の先生が、数ヶ月に一度保護者向けにミーティングを開いてくれ、現地校のことを教えてもらえる機会があります。私は、そこで子供たちが受けているテストや通知票の見方を知ることができました。また、現地校で行われるイベント等、日本語に訳して保護者の皆さんに一斉メールを下さるようにもなっています。ESLの授業は何時間目、と決まっているわけではなく、先生に呼ばれてクラスから引き抜かれて行く形になります。娘の場合、算数の時間に先生が直接来てくれて、少し助けてくれるそうです。年明けにESLの生徒向けに行われるACCESSというテストを受け、その結果次第でESLを卒業できるかどうか決まります。日本人はWritingで苦労する子が多いそうです。
基本的に宿題は算数のプリント1枚程度ですが、ただ計算するだけではなく、答えを出す経緯を書かされることが多く、親も苦労しながら一緒に考える時もあります。夏休みや冬休み等、宿題は一切出ません。
昼食は自分でお弁当を持っていくか、毎月配られる給食表を見て選びます。当日挙手で希望者を確認するそうです。なので当日お弁当を忘れても給食を食べることは可能です(事前に入金をしておく必要がありますが)。
54区との大きな違いはキンダーが午前保育、午後保育と別れている点です。2時間半ほどで帰宅してしまうので、前後にアフターケアをつけるか習い事をさせる保護者が多いです。早速アルファベットを習ったり、1から100まで数えられるよう少しずつ教えられます。日本と違って、スナックを食べる時間はありますが、遊ぶ時間はありません。
最初の一年は子供はすごく大変だったと思います。異文化を体験するなら現地校をおススメすると先生はおっしゃっています。基本的には駐在で来られる方は最低でも5年はいらっしゃるとお聞きしていたのですが、最近は2,3年の短期間の方でも異文化を体験するために現地校にいらっしゃる方が多いです。
Link小学校:娘が2人、54区のLinkに通っています。うちは駐在で来た時に現地校という選択肢はなく、子供が引越や転校といったことが初めての経験だったので、一番は子供がすぐに慣れやすいということで、二人とも全日校に入れました。上が4年生の時で、下が2年生の時でした。一年ほど全日で学ばせていただきました。全日も英語の授業がおろそかではなく、ネイティブの先生による英語のクラスが週5回あり、3、4段階のレベル別で初級者から上級者まで分かれていました。そこで、娘は英語が楽しくなりました。年に2回交流学習というのがあり、現地校に子供たちが行くのと、現地校の子供たちが学校に来てくれて交流する場があるんですね。そこで小2の娘は、現地校の子供たちとかかわったことが、単純にとても楽しそうと思ったようで、現地校に行ってみたい!と言われました。うちは全日で一年間英語の基礎を教えていただいて耳が育っていたので、上手には話せないけれど言っていることは分かる、相手の意思は伝わる、自分もいけるかな、と思ったみたいで、本人の希望でLinkに行かせていただきました。
リンクの良いところは、朝鮮、韓国など、たくさんの人種がいらっしゃること。学校の先生や校長先生もいろいろな国の人に慣れていて、とても親切だし、オフィスの方も英語が片言でも結構聞いてくださいます。こちらからアクションを起こしていろいろ聞けば必ず返してくださる。そういう意味では白人率の高い学校に日本人が一人だけという場合は、結構慣れていらっしゃらなくて辛いということも聞く中では、娘はお陰様で楽しく3年ほど今のところ通っています。5年生からはオーケストラやバンドといったクラブ活動もあって楽しそうなイベントが盛りだくさんの学校です。毎日お弁当ですが、お弁当以外にホットランチという学校にあらかじめオーダーしておくメニューがあるのですが、他の補習校のお友達と話すとメニューが一番よかったと言っていました。すごいバリエーションがあり、Culver’sやMcDonaldもあるし、高収入の方が多いのかイベントなどにお金をかけているんだな、といつも思います。子供にとっては、いつも楽しい学校だと思います。
MC:内容の濃い説明をありがとうございます。続いてESLクラスについて、入っていないお子様もいらっしゃると思いますし、入っていたけれど途中で抜けたというお子様などいろいろだと思いますが、もしお話がありましたらお願いします。
Dooley小学校: Dooley小学校ではESLクラスはありません。ただ、入学する前に54区のEL Assessmentといって家庭の言語が英語でないお子さんが受けるテストがあります。そのテストの結果で、ESLが必要か必要でないかが判断されます。Dooleyに行く子供たちは日本語があるから必要ないと判断されDooleyに行くことになります。ベースの子で英語が必要な子はクラスから引き抜かれて英語を教えてもらっている子がいるのかもしれません。
Whitely小学校:子供とESLの先生で面談があって、先生が英語のレベルを判断してESLが必要かを決めます。日本人の子にはESLクラスに入らないという選択肢はほぼないと思います。学年ごとに3人の先生で振り分けられ、クラスの前に3人ぐらいの少人数で引き抜かれて授業内容や簡単な英単語を勉強したりします。年が明けたころにアクセステスト(ESLの人は必ず受けなければならないテスト)というのが年に一回あり、学年度が終わる春か夏にはテストの結果がでて、テストの結果が基準を超えていればESLを卒業できるということになっています。内容は、リスニング、ライティング、スピーキング、リーディングの4種類あって、コンピューターでテストをします。去年からライティングのレベルが少しあがり、タイピングをしなければいけないということもあり、ESLを卒業しづらくなったという話は聞いています。
Link小学校:Whitelyの内容とほぼ一緒です。
MC:学校での勉強方法、宿題についてはいかがでしょうか?
Dooley小学校:日本語と英語の両方の宿題が出ます。学年やクラスによってムラがあって、うちの子供たちの学年はほとんど宿題がありません。宿題があったとしても、算数ドリル1枚だったり、漢字の書き取りだったり、リーディングミニッツという20分本を読みましょう、今週は毎日日本語の本を20分、来週は英語の本を20分というような宿題がほとんどです。宿題はだいたい学校でやったことの復習なので、親が手伝うことはほとんどありません。たまに算数の形などの英語の単語が分からないというときは手伝いますが、基本教え方が全然違ったりするので、私が見てもやり方がよく分からないので、そういう時は、付箋をつけて、先生にもう一度聞くようにしています。
Whitely小学校: 基本はDooleyと一緒で算数のプリント表裏1枚程度、ESLに入っていると新しい単語を学びましょうということでプリントが配られます。時々テストが行われているようですが、絶対覚えなければいけないというわけではなく、英語のつづりが間違えていても先生は直さないので、息子は随分分かってきましたが、娘は間違えたつづりのまま書いていきます。それでも算数で最後に答えがあっていれば、先生にニュアンスが伝われば丸がついています。キンダーとときは、アルファベットを書いてきましょう、という簡単なところから。15区はキンダーが午前か午後の半日なので、勉強しにいくだけで、スナックタイムぐらいはありますが、ランチもなく時間がなありません。算数では足し算も入っているので、わからない単語は一緒に調べてあげたり、問題を一緒に読んであげてどう思うか聞いてみたり。算数で日本人が戸惑うのは○+○=答えというだけではなく、あなたはどうしてそう思うのですが?どうやってその答えを出したのですが?というような理屈を問われることがあるので、親も答えの書き方に悩みます。私も何度かI
don’t understandという紙を付けて出したこともありますが、先生によって返事を返してくれたり、ブランクのまま返されたりしたこともあります。
Link小学校: ESLも算数もパソコンで個人のパスワードをもらってやることが多いので、初めはゲーム感覚でやっています。ただ、高学年の4年生ぐらいからは、本を読んでレポートをしましょうということなるので、我が家では災難です。日本人とは全く感覚が違うのですが、自分も勉強だと思って一緒に本を読んでやりました。宿題もやはり初めのころはお母さんのヘルプが必要だと思います。
MC: 学校でのイベント、クラブ活動について。子供だけで参加するイベントや親も手伝うイベント、クラブ活動も日本のように学校の後にあるのか、それに入るにはどうしたらいいのか、などお願いします。
Dooley小学校: 学校のイベントは大きく分けて2つあります。
1つは学校主催のイベント、例えばフィールドトリップや体育のイベントでマラソン大会、音楽でミュージックコンサート、全校集会など。今年はブルーリボン賞をとったのでお祝いが1週間続きました。その時は、トランポリンが来たり、体操選手の方が来たりと盛りだくさんの1週間でした。
もう一つはPTA主催のイベント、DooleyはPTA活動が盛んで楽しいイベントを計画しています。学校にトランポリンが来たりするお祭りファンフェア、学校が始まる前にお父さんと一緒にドーナッツを食べるイベント、5月にはお母さんとマフィンを食べようというイベント。クラスパーティー、これは学校の時間内に年に3回にあります。ハロウィンパーティー、ウインターパーティー、学年末のパーティーです。他にはローラースケートパーティやタレントショーというのもあります。2月末にはシャンバーグ親の会が主催の日本祭りがあり、日本のものを紹介するイベントです。
だいたいのイベントは、夕方6時ぐらいから行われることが多いです。フィールドトリップや全校集会は学校時間内に行われます。これらは親が知っているイベントですが、子供に聞くと他にも劇団やミュージシャンの人が来たり、中学校のバンドが演奏に来たりといろいろなイベントがあるようです。
クラブ活動も2つに分かれます。
1つは学校のお昼休みにやっている活動、も1つは放課後にやっているイベントです。ランチタイムにはアートのクラスやバスケットボール、ハンドボール、フロアホッケー、サッカー、ドッチボールなどを自分でサインアップして、その時間になったらその部屋へ移動して活動しているようです。放課後、もしくは朝学校が始まる前にあるクラブ活動は、リーディングプログラムのバトルオブブック、ロケットを作るクラブ、サイエンス、算数のマスオリンピアや日本語の合唱クラブなどがあります。全員参加しなければならないわけではなく、親に手紙が来てやりたい子だけがサインアップするものです。2,3か月の期間に何時から何時に行われます、ということがお手紙に書かれていますので、その時はバスに乗れないので学校に送っていったり迎えに行ったりすることになります。クラブによっては定員があるので、先着かくじ引きか分かりませんが、入れた場合は、入れましたという通知が来ます。
Whitely小学校:だいたいクラブ活動の内容は同じですが、他に年に一回縄跳び大会があってどれぐらい飛んだかをカウントしたり、2学年で音楽の練習をして夜に親が見に来れる発表会があったり、たまに絵本作家さんがいらして絵本を紹介したりサインをもらえたりする機会もあるようです。PTAの活動は盛んで、ビンゴ大会やムービーナイト、6時から8時ぐらいにパジャマで映画を見れるイベントやファンフェア。 ファンフェアは手作り感覚でボランティアがたくさんいて、屋台のミニゲームがたくさん体育館の中で楽しめるイベントです。マルチカルチャーイベントといって、韓国、中国、ヨーロッパなどいろいろな国の人達がいるので、その食べ物をボランティアで作って売ったり、ゲームを紹介したりその文化を理解しましょうといったイベントもあります。もちろんボランティアですので強制ではありません。
クラブ活動は、うちの子供は入ったことはありませんが、2-6年生に演劇クラブというのがあるそうで3-5月に活動されているそうです。5-6年生向けには吹奏楽、5年生は週に1度朝練があり、6年生になると朝練が週2になるそうです。数か月後に夜にコンサートがあるので親が見れます。授業中にも引き抜かれて個人レッスンをやってくださっているようです。4-6年生向けに春マラソンクラブというのがあって放課後学校の周りを走ります。5月のアーリントンハイツの大会に出場するために頑張って走るようです。昼休みにはチェスクラブ、算数のいろんな問題を解いてみようというマスカンガルーなどやりたい子たちが参加できるクラブもあります。
MC:では次の質問に移ります。 保護者が気を付けた方がいいことは何でしょうか?
Dooley小学校: これはアメリカの公立学校全部に対して言えることかもしれませんが、知らないと知らないまま、聞かないと教えてもらえない、何を知らないのかが分からないということがよくあります。
日本のように入学要綱といった冊子が届くわけでもなく、この日に来てくださいと言われて行くと、申し込み用紙が並んでいて、何の申し込み用紙か分からない、ということが最初のころはよくありました。
例えば、学校でトリートデーというのがあって、トリートデーのカードを買ってくださいというレターが来ました。まずトリートデーとは何なのか、そのカードで何が買えるのかが分からない。スナックが買えるとかいつ買えるという少しの説明はありますが、それが何のためにやっているのかが全然分からず、でもそれは聞かないと教えてもらえません。
ですので、私が思うのは、もし行きたい学校があれば、その学校のウェブサイトを読んだり、その学校に通っている保護者の方に話を聞いたりして情報を得るのがいいと思います。Dooleyにはオフィスに日本語をしゃべれる方もいらっしゃいますので、私はかなりオフィスの方にお世話になっていろいろなことを教えてもらいました。
子供が高学年になると今度は中学の話になりますが、私も自分がアメリカの学校に行ったことがないのですが、全く情報が入ってきません。子供には説明があるようなんですが、子供も小学生なので、なんかよく分からないといって帰ってくることが多いので、そういう場合は学校の先生にきちんと聞くようにしています。
例えばこの国では、親がサインをしていないと子供が参加させてもらえないということが多いので、親がよく把握していないと子供が参加できなかったりすることがあるかもしれません。その反面、申し込み期限についてはゆるいので、日本人は期限が過ぎると無理だと思ってしまうようですが、意外と大丈夫だったりします。
あと、学校が始まる前にバックトゥースクールナイト(Back
to School night)というのがあって、必要教材を持っていったり学校の先生にあったりするのですが、その日にたくさんの情報が学校に貼ってあります。ですが、子供と一緒で、教室を探したりうろうろしている間にそういう情報を見逃すことがあります。そこには、クラスパーティーのボランティアシートがあったりして、Dooleyはクラスパーティーに4人までしか親が入れないという決まりがありますので、そこでサインアップしないとクラスのボランティアに入れないということになります。特にハロウィンパーティーは仮装もして人気なので親は行きたいのです、すぐに埋まります。
基本的に、授業参観はありませんし、クラスパーティーやイベントのボランティアでしか学校には入れません。ですので、バックトゥースクールナイトにサインアップシートがあるということを知らなければ、学校に一度も行けなかったということになってしまう場合もあります。情報を自分から探して見つけ出すというのが大切ではないかと思います。
Whitely小学校:だいたいは同じですが、Whitelyは学校からいろいろなプリントをもらってくるのですが、2年目になるとだいたいどのようなイベントかが分かります。初めは日本人の方にお聞きしたりしましたが、有難いことにESLの先生が今月のイベントというように日本語で訳したものをくれるE-mailしてくださいます。毎回ではありませんが、だいたいの内容を日本語に訳してくれますので、保護者の方はとても助かっていると思います。私が来たときはなかったのですが、日本人の方が増えて問い合わせもたくさんあったからだと思います。
ESLの先生がおっしゃったことで思い出したことがあったんですが、英語を伸ばしたいのであれば日本語をを豊かにしてくださいと言われました。娘がそうなんですが、英単語を見たときに訳してあげた言葉を知らない、辞書の上にさらに辞書が必要で、かみ砕いて説明してあげなければならないことがあります。日本語の本でいいので日本語の言葉をたくさん吸収する機会を与えてあげるといいと思います。息子は5年生で、2年生から来たこともありますが、本が好きで活字を見ることが多いので英語で分からない単語があっても日本語で説明するとすぐわかります。娘は幼稚園からこちらに来たので、日本語に訳してあげても首をかしげます。 親もかみ砕いて説明するのはとても大変ですので、時間があれば是非日本語を目にする機会をあげてほしいな、と思います。
Link小学校: ほとんどの内容は同じですが、一つ思ったのは、日本人は何でも担任の先生に言いますが、こちらは、担任の先生とオフィスのシステムが違うようです。 学校のクラスの中で起きたことは、なんでも先生にメールでお伝えするとすぐに返事が返ってきます。私は初め知らなくて日本のようにお手紙を書いたことがあったのですが、まったく返事が来ないことがありました。ですので、お子さんを見ていてちょっと様子が違うなと思ったときやお友達とトラブルがあったことを聞いた場合は、すぐにメールで聞くとすぐに返事が返ってきます。
MC:英語での失敗や子供同士の習慣の違いなどで経験されたことがありましたら教えてください。
Dooley小学校:一つ思い出したことがありますが、子供が1年生ぐらいの時に、お友達とプレイデートがしたいと言ったことがありました。プレイデートをするといっても子供たちはバスで通っているので、日本のように放課後どこで遊ぼうね、という約束は親なしではできないので、親同士でセットアップしなければなりません。学校はどこも同じだと思いますが、個人情報は教えてもらえないので、ディレクトリーはありますが、これに載せるかどうかは自由なので、E-mailアドレスや電話番号が分からないことがあります。連絡先が分からない子の親に連絡をしようと思って息子に“お母さんの連絡先を教えてください”という手紙を持たせようとしました。 その子は日本から来たということで、苗字も日本語の男の子だったので日本語で書きましたが全然連絡がありませんでした。息子には毎日いつプレイデートが出来るのかと聞かれ、でも連絡がないんだよねと言っていました。そして何かの学校のイベントでその子のお母さんを見たら、お母さんはアメリカ人でした。てっきり日本人だと思って日本語で書いて失敗してしまったなぁと思いました。
Whitely小学校:ホットランチもありますが、補習校に持たせるような普通のお弁当を持たせることが多いのですが、息子は自分が好きなものを食べたらいい、というマイペース型ですが、娘が1年生の時に仲良くなった現地のお友達に、私たちみんなサンドイッチなのに、うちの娘だけ違うよねーと言われて、お弁当を半分以上残して帰ってきたことがありました。その後ずっとサンドイッチがいいと言って日本のお弁当を嫌がったことがありました。個人の性格にもよりますし、娘も今は日本のお弁当がいいと言って持って行っています。
娘は現地先行型で、日本だと2年生だけれど現地校では3年生です。来たことにキンダーに入れる時期だったので、いきなり入れてしまいましたが、算数などは日本で初めに学んでから現地で復習をするというパターンだとよかったかな、と思います。ですので、春ぐらいの生まれ月のお子さんでしたら、日本の学年に合わせて現地校の学年をひとつ下げるといった選択肢もお子さんのためにも学習しやすいのかなと娘をみて思いました。
Link小学校:うちの学校は日本人の割合が少ない方で、クラスに二人ぐらいしかいません。ですので、どうしても最初にいる子は後に入った子をお手伝いする担当になりがちで、最初にいる子が優位な場合はいいのですが、途中で立場が逆転してしまった場合にいろいろな問題が生じるようです。うちはダメなパターンだったのですが、だいたい学区が同じなので住んでいる場所も近く、日本人の方にどうですか?と話に行ってしまいました。こちらで長い日本人の方にお聞きしたところ、学校での子供同士のトラブルには親は介入しないこととお聞きしました。親によっては、子供のこととなると平常ではなくなる方もいらっしゃるので、仲のいいときはいいけれど、トラブルになってしまうとシカゴは広いとは言え、日本人のエリアは限られているので、線引きをしておくよう言われました。お陰様でうちの娘はそこから非常に成長させていただきました。日本人の子でもずっと一緒にいたいといったタイプの子だと、子供同士が成長しなくなってしまいます。ですので、お母様方も他のいろいろな子供達とも仲良くなる、といった広い視野で子供に対応してあげるようにした方がいいかな、と思います。
MC:質問はありますか?
Aさん:Dooley小学校に質問します。補習校には行っていますか?
Dooley小学校:補習校にも行っています。といいますのは、DooleyはDual
Languageとはいえ、アメリカの学校ですので、例えば、小学校1年生の漢字50字あったとしてもDooleyでは30字しか習わないとか日本の教育に沿っているわけではなく先生が独自で作った方法で授業を進めているので、全部網羅することはできていません。ですので、うちは小学校の間は日本語をということで補習校に通っています。
Aさん:ちなみにお子さんが小学校を卒業されたら中学校はどうされるんですか?
Dooley小学校:上の子が今6年生で中学の話もあります。普通はベースの学校へ行くのですが、Dooley
小学校のDual Languageのクラスの子供に関してはJane Addams中学という日本語をやっている学校へ越境通学することが認められています。うちはベースはJane
Addamsではなく日本語もそろそろ必要ないのベース校に通ってもいいかな、と思っていたのですが、息子は5年生から始めたバンドの先生に中学でも習いたいということで、日本語の授業を専攻してJane
Addamsに通うことに決めました。
MC:日本の学校と現地の学校で違うことはありますか?
Dooley小学校:アメリカはとにかく自由がありません。日本の小学校は自分で歩いて学校に行く、お昼休みは学校内であればどこで遊んでもよいといったことですが、アメリカでは学校に入ったらすぐ学校のドアのカギは閉められる、教室に入ったら教室のカギは閉められる、クラスで移動するときは廊下に一列になってしゃべらないで移動する、なんか刑務所にいるみたいな感じです。(笑)
Dooley小学校は学校や校庭が小さいので休み時間は3部制で分かれています。お昼ご飯を食べるクラス、外で遊ぶクラスを交代します。 違う学年の子とは遊べません。お昼休みは担任の先生はいなく、ランチママという人が監督しています。クラス全体でクラスの中で遊ぶか外で遊ぶかが決まっているので、私は外に行きたい、私は中にいたいという選択肢はなく、クラブ活動がない子は全員一緒に行動します。食べる時間も15、20分しかなく、小さい子はランチが食べ終わらない子や密封式のお弁当が開かなくて泣いている子も見かけたことがありますが、ランチママも忙しいので助けてもらえなかったりするようです。 スケジュールが細かく決まっており、Dooleyは英語と日本語の時間があり、英語は英語の教室に行き、日本語は日本語の教室に行くので教室移動がものすごく多いです。その間はおしゃべりはダメなどきびしいです。
Whitely小学校:だいたいは同じです。授業と授業に休憩時間はなく移動で終わってしまいます。。お昼は1時間を6学年で3つに分けています。前半20分はカフェテリアで食べる、グランドが2か所、低学年、高学年で分かれて20分で交代。寒すぎる場合は教室で過ごします。教室で過ごすときは廊下にも出ず出来るだけ静かに過ごします。ボードゲームやトランプで遊んでいるようです。 外に出る温度はマイナス10度とか決まっていて風にもよりますが、どんな状況でも外に出るときは皆出ます。スノーパンツを履いたらお昼時間が削られるので、確かにお昼休みは苦労して過ごしていると思います。
Link小学校:うちのこはまだやらかしていませんが、何かやらかすとイエローカードからスタートして最悪レッドカードになります。レッドカードをもらうと親に連絡がきて、サインをして返さなければなりません。
欠席するときはオフィスに連絡します。私は旅行に行くときに担任の先生にメールしたのですが、旅行の途中で、学校に来ていませんが、という電話が何度も来て、オフィスは知らなったみたいです。それから学校を欠席するときは、24時間かかるメッセージ番号というのがあるらしいのですが、それは1年通ってからやっと知りました。その番号だと人が出ないので、気分的に楽で、決まったことだけを英語で用意して電話するようにしています。
Dooley小学校:給食はありませんし、Dooleyはカフェテリアがないので、事前のホットランチをオーダーするかお弁当を持っていくことになります。ですのでたまにやってしまうのは、お弁当を頼んだと思っていたら実際は頼んでなく、子供が食べるものがないということがあります。そういう場合は学校から電話がかかってきます。学校にあるフリーランチなどはアレルギーのある子供もいて先生や学校の人が親の許可なしに与えることはできません。ですので、電話がかかってきますが、もし電話に出られなかった場合は子供はお昼を食べることはできません。毎日お弁当がいるのは大変だな、日本の給食はいいな、といつも思っています。
MC:学校のために学区に引越をした経験をされた方はいらっしゃいますか?
Dooley小学校:Dooleyに通いたいのでDooley学区に引っ越したという友人がいます。学区が小さく賃貸も少ない中引越をしました。子供が1回Dooleyに入ってしまうと54区内であれば学校に通い続けられるので、他に引越することもできます。
Whitely小学校:実際引越された方は知りませんが、Whitley学校のおうちを探している方は多いと聞きます。最近タックスがあがっているからかタウンハウスを売られるオーナーの方が多く賃貸がしづらくなっているようです。逆に出て行ってくれと言われてしょうがなく引っ越した方も何件かいらっしゃいます。空きを探される方の方が多いと思います。
MC:英語が分からないときに親としてどんなサポートができるんでしょうか?
Dooley小学校: うちはキンダーまで私立に通っていました。その頃は日本語が強く英語も分からず、宿題はなかったけれど、英語の辞書を一緒にひきました。先生にもよくお話を聞きました。年に2回のカンファレンスでうちの子供はこんなことで困っているけどそうしたらいいですか?と聞きました。こんな辞書やドリルを使ったらどうですか?とアドバイスをいただきました。
英英辞典を買いました。低学年用高学年用があります。小さい子は引きやすいものもあるので、そういうものを買ったりました。
Whitely小学校:キンダーで日本人の男の子がいたので、サポートをしてもらったりしていました。うちは午後1−3時だけでしたが、先生が言っていることが分からず、最後はいっぱいいっぱいになって泣いて帰ってくることもよくありました。宿題はずっと横について読んであげる、訳してあげる、答えをあげるのではなくなるべくヒントをあげて最後は娘に仕上げさせるというサポートはしました。絵本は2冊借りて帰ってくるので、その本を一緒に読んで訳してあげたりしました。絵本は好きなシリーズは何冊か買って家に置いた。 レベルはなかなか上がらないのでいつまでもキンダーの本を眺めている感じですが。
Link小学校:うちはレインボー辞典というイラストが描いてあって、日本語と英語で書いてある辞書を持たせていました。ちょっと重いのですが、いつも持たせてお友達とコミニケションしていて何言っているんだろうという時は、とりあえずそれをお友達に見せたりしていました。それを家に持って帰ってきてノートに書かせたりしていました。あとは、好きな習い事のことをアメリカ人の先生に聞く。自分がやっていることだからわかる。そういったことでもう少し分かるようになってきたかな、と思います。
MC:日本では水泳の授業がありますが、アメリカでは水泳の授業がありません。水泳についてはどうしていますか?
Dooley小学校:水泳は習わせたのですが、 子供たちが好きではありませんでした。うちは永住で帰る予定もありませんので、習わせてはいませんが、逆に夏休みに日本に帰った時に日本の小学校に体験入学で通させてもらっています。そこで水泳の授業もあるのですが、本人たちはほとんど泳げないので、レベル別に分かれた泳げないチームでそれなりに楽しく通っていました。
Whitely小学校:うちはこっちでプールがないというのを知って帰った時に困ると思い、来た年の冬ぐらいからスイミングに通い始めました。最初は英語が分からない状態で習い事をするのを嫌がられたのですが、たまたまパークディストリクトでお友達が通っていたということで、2,3年続けました。行き始めると言葉はあまり関係ないようで見様見真似でできたので、楽しく通いました。息子はレベル1からはじまって5ぐらいまでになり自己満足で終わってしまいました。娘は今3でとまっているんですが、習い事は無理やり連れて行くのも難しいので、また行くと言ってくれるのを気長に待っています。ただ、スイミングを習わせているときに思ったのは、背泳ぎを早々に持ってこられたり、レベル1でも背泳ぎがあってそこはまだいいんじゃない?と思いました。指導も細かくないのである程度できればOKというアメリカの適当さを感じました。全然泳げないのに少し背泳ぎも出来るよ、とかバタフライの足も出来るよ、というところで戸惑いを感じます。
Link小学校:うちは全日校に通っていた時に年に5回ぐらい水泳の授業があるので、そこで教えてもらいました。ですが、結局指導する先生はアメリカ人なので、Whitelyさんと同じで非常に驚くような授業でした。
MC:鉄棒も同じくありませんよね。 では、最後の質問です。現地校のバスに乗っていてあった事件や話。
Dooley小学校:バスの中で忘れ物をした場合行方不明になることが多いです。バスに置き忘れると後で取りにいくことが難しい場合があります。
うちはバスの中で日本語でしゃべっているので喧嘩をしてもバスドライバーは理解できていない。 ひどい場合は学校についてから先生も交えて話すということになったりすることもありました。バスの中は同じ学校に通う子供だけが乗っているのと、上級生や兄弟で乗っている子たちもいるので、上級生は小さい子を楽しみに待っていたりします。6年生になるとパトロールといって、キンダーのクラスに迎えに行って確実にバスに乗せてあげるということもやっています。
Whitely小学校:うちはバスを使っていなくて送迎しています。 午前キンダーの方は、朝は一緒に子供とバス停のところまで行ってバスを待つけれど帰りは家の前でおろしてくれるようです。午後の方は初めは家の前まで来てくれてピックアップしてくれて、帰りは他の子供達もいるので、バス停でおろされるということです。
Link小学校:バスを今まで利用したことがなかったので、バスが来ない、ということがあってびっくりしました。真冬の寒いときに、バスが来ないといって戻ってきたことがありました。日本では絶対にそんなことはないと思うけれど、遅れてきたり、違う方向に来たことにあるので、毎回あたふたしました。
Bさん: 現在リンクの3年生ですが、お金を学校に持っていくということに違和感があります。日本の小学校では全部振り込みだったのですが、こちらでは、子供がお金を持って行ってプレゼントを買ったりするイベントがあるのですが、その上限も分からず困っています。親的にはどうしているんですか?
Link小学校:うちは日本人のリンクのお母さんたちにどれぐらい持たせますか?と聞いて、みんなに合わせて持たせています。 お金を持っていく機会が多くて不安ですよね。
Bさん: ESLのクラスで日本のお金を持ってきてほしいと言われました。お札も持ってきてほしいと言われました。
Link小学校:ESLの先生にメールしてみたらいかがでしょうか?いい先生なのでお返事もらえると思います。
Dooley小学校:現金よりできるだけチェックを持たせる方がいいかもしれません。少額でもうちはそうしています。
Whitely小学校:例えば学校のイベントでムービーナイトで数ドルのスナックを売ったりすることがありますが、その場合もお手紙で10ドルまでの制限でお願いしますと書いてあります。PTA主催のイベントの場合はチケットは先に購入しますし、ブックフェアやクリスマスギフトの場合も先に先生と子供でほしい本やプレゼントを選んできて親が最終的に決めたものの金額をチェックで持たせるパターンが多いので現金を持たせることはあまりないと思います。
Cさん:バス停で違うところでおろされるということを聞きましたが、携帯を持たせていますか?
Dooley小学校・Whitely小学校・Link小学校: 持たせていません。
Cさん:おろされる場所が違うと言っても遠いところではありませんが、道を渡ったところとかいつもと違う場合はお子さんは戸惑ってしまうかもしれません。バス停まで迎えに行かない方もいらっしゃるようですが、お子さんが小さい場合はお迎えをしていた方が安心かもしれません。
Dooley小学校:キンダーは親が待っていなければおろしてもらえないと思います。バスの運転手さんにもよりますが、うちのバスの運転手さんは子供の持っているバスタグを確認して乗せたり、おろしたりしているときもありました。バスの中で本を読んでいて自分のバス停でおりなかったことがあったのですが、バスの運転手さんも全員を把握していないので、おりそこねた場合は、最後に学校まで連れていかれてそこに迎えに来てくださいという電話があったことがあります。
Link小学校:Iウォッチを持たせてGPSで居場所が分かるようにしているというアメリカ人の方もいらっしゃいました。
以上になります。
ありがとうございました。
このページの内容は、2018年2月現在の情報提供者の体験談です。毎年内容が変わってくる情報もありますので、参考程度にご活用ください。不明な点は学校区に直接問い合わせされることをお勧めします。何か問題があっても住むトコ.COMは責任を負いかねます。