2019年7月にLogan Squareにオープンした、ゴージャスなスポーツ・バー「The Whales Chicago」へ行ってきました。店名の「Whale」というのは、カジノでミリオンダラー以上の潤沢な資金を使って、1回の掛金に少なくとも＄5,000以上のチップを賭けるギャンブラーの名称です。そんな名前がついた背景にはオーナーのRyan Marks氏が、自分が若い頃に過ごした父親とのカジノの楽しい雰囲気や想い出があるそうです。そんな「The Whale Chicago」の店内は、1940年から50年代のカジノをテーマにコーディネイトされていて、天井に吊るされた煌びやかなシャンデリアや鮮やかな色合いのレザー・ソファー、ゴールドを散りばめた装飾品、それに白のタイルなどで絢爛な空間が広がっているなど、ちょっとしたセレブ気分を味わえます。

今回はお昼前に訪れたのですが、ブランチメニューだけでなくディナーメニューも頼めるということでしたので、ディナー・メニューのSpreadsとSteak Friesで食事をスタートしました。Spreadsでは”Warm”という4種類の温かいペーストと、”Cold”という4種類の冷たいペーストから好きなものを3種類選ぶことができます。今回はWarmの”Brie, Almond, Red Chili Jam”と”Queso Chorizo”、そしてColdの”Chickpea Salad”を頼みました。小鉢にそれぞれ盛られたスプレッドは、たっぷりとバターをぬったガーリックブレッドと一緒にサーブされます。バゲットは追加料金でスライスしたキュウリに変更することも出来るので、ダイエット中の方や糖質制限している方はそちらも勧めです。ほんのりと温かいブリー・スプレッドはまろやか＆クリーミーで、中にゴロっとした食感のアーモンドが入っています。少しスパイシーな赤唐辛子ジャムもアクセントにきいていて、後を惹く美味しさ。Queso Chorizoは数種類のチーズにチョリソー・ソーセージをミックスしたもので、トッピングに刻んだトマトとグリーンチリがのっています。こちらもまろやかなチーズにチョリソーの辛みがヒントになっていて、しっかりとした塩気でお酒がすすみます。チックピー(ひよこ豆)のスプレッドは、粗くつぶしたひよこ豆にオリーブオイルとバジルを混ぜたものに、クミンでほんのり風味づけがしてあります。ひよこ豆の素朴な味わいが優しく、トッピングの千切りラディッシュの辛みであっさりと食べられます。Steak FriesはDry-aged(乾燥熟成)のストリップステーキをバーニャカウダ・バターで焼いたもので、ステーキは乾燥熟成することで肉の旨みが凝縮されているだけでなく、マイルドでテンダーな食感に仕上がっているのが特徴です。そこにガーリックとアンチョビをふんだんに使った濃厚なバーニャカウダ・バターが、香ばしさと旨味を倍増していて、まさに絶品！丸々一枚分のステーキ肉を使っていますが、あまりの美味しさにペロッと完食してしまいました。

デザートには日本の柚子ジュースを使用したYuzu Tartをオーダーしました。口に入れると柚子の味と香りが広がって、さわやかな酸味が口直しにもピッタリです。サクサクのグラハムクラッカーを使ったタルト台も甘すぎず、散らしてあるナッツや生クリームの上にトッピングしたドライジンジャーのスパイシーさが上品に仕上げているのも◎。

店内は大人っぽいインテリアスタイルになっていますが、スポーツバーの要素もあります。サービスはフレンドリーですし、ブランチなら家族連れでも楽しめる雰囲気です。またお料理の値段もダウンタウンにしては高すぎず、ボリュームがたっぷりなのも魅力的です。ちょっとハイソなムードを楽しみつつ、カジュアルな食事をとるにはとっておきのお店ですので、ローガンスクエア付近へ来る際は、是非立ち寄ってみてください。

(02/24/2020)

温かいペーストと冷たいペーストから好きなものを3種類選べるSpreads	乾燥熟成させたストリップステーキをバーニャカウダ・バターで焼いたSteak Fries	日本の柚子ジュースを使用したYuzu Tartは、さわやかな酸味が口直しにもピッタリ
メニューもどことなく高級感漂うデザインで素敵	1940年から50年代のカジノをテーマにコーディネイトされたゴージャス感溢れる店内	大人っぽいインテリアスタイルですが、ブランチは家族連れでも楽しめる雰囲気