今回ご紹介する本格的なメキシコ料理を食べさせてくれるファストフード店「Tomatillo Taco-ville」は、Dundee RoadとArlington Heights Roadの南西にあるストリップモールにあります。お店のシンボルカラーである緑色の壁や大きなガラス張りの窓のおかげで店内は明るく、清潔感と居心地の良さを感じます。

注文はレジカウンターで行い、番号札を受け取ってから席に着きます。まずはアペタイザーにChips & Guacamole を頼みました。ワカモレは味付けが控えめですが香菜（シラントロ）の量がちょうどよく、作りたてのフレッシュな美味しさを味わえます。チップス自体も塩があまり使われていないので、お好みで塩をふると良いかもしれません。

メインメニューにはシグネチャーのタコスやブリトーの他にも、トータスと呼ばれるメキシカン・サンドイッチやサイドメニューがついてくるプレートなどもあり、種類がとても豊富です。色々と迷いましたが、今回はメキシカンライスとリフライドビーンズ（ピント豆のペースト）がセットになったディナー・メニューの中から、Taco DinnerとBurrito Dinner、それにTomatillo Dinnerをオーダーしました。Taco Dinnerは、3種類のタコスを選ぶことが出来るのですが、中に挟む具の食材は肉や野菜、魚など全部で13種類もあり、メインアイテムは3種類同じものを選んでも、違うものを選んでも構いません。取材班はFish (ティラピア）とPork (パスター）、そしてBeef (アサダ）を選びました。ビーフとポークのタコスには、香菜（シラントロ）と玉ねぎのみじん切りがたっぷりのっています。最初にビーフ（アサダ）のタコスを食べてみたのですが、風味豊かなお肉の味わいに思わず笑みがこぼれてしまうほど。全体的にあっさりとした優しい味つけなので辛さは全くありませんので、お好みに合わせてテーブルに置いてある3種類のサルサをかけてスパイシーさを調整する必要があります。ポーク（パスター）には本場メキシコ流らしく焼きパイナップルも入っているのですが、このパイナップルの甘さがお肉にピッタリ。食べる手が止まりませんでした。そして取材班が自信をもってお勧めしたいのがティラピアのタコス。食べた瞬間に口の中にフワッと広がるティラピアの柔らかい身が最高で、ファストフードのティラピアがこんなに美味しいなんて！と嬉しい驚きの声もあがりました。ティラピアの他には香菜（シラントロ）と赤キャベツの千切りも入っていて、色鮮やかな彩りが食をそそります。ライムがしっかりときいているのもあって、ティラピア独特のくさみを感じることもなく、全体的な味のバランスは抜群でした。

ブリトーディナーのブリトーはFried Pork（カーニタス）で作ってもらいました。ポークの他にはレタスやサワークリーム、アボカド、そしてトマトが入っていて、今まで食べたブリトーの中でも一番あっさりしている印象ですので、お好みでサルサをかけたり、サイドのメキシカンライスやリフライドビーンズとのコンビネーションを楽しむことをお勧めします。Tomatillo Dinner はタコスとケサディア、それにタマレスもセットになった欲張りな一品です。タコスの具にはThin Salted Steak （セシナ）というものを選びました。セシナは塩漬けしてからさらにマリネした牛肉を乾燥させて作る肉料理で、メキシコ風ビーフジャーキーともいえるものです。お店によってはこのセシナがしょっぱすぎるところもあるのですが、同店のものは塩分がそれほど強くなく、サルサやライムを加えて食べるとまさに絶品でした。ケサディアはメキシカンチーズが入ったシンプルなもので、チーズのコクと香ばしく焼けた皮のパリパリ感が良い感じ。ちなみにケサディアは追加料金を払えば、チーズだけでなくお肉を追加してもらうこともできます。タマレスはトウモロコシの粉を練った生地でお肉などの具を包んで蒸したもので、頼んだ鶏肉入りのチキンタマレスは生地がホロホロと柔らかい蒸しパンのようです。トウモロコシのまろやかで優しい生地の味わいにホッとしつつも、具のチキンにはタマティロソースという辛いソースの対照的な味わいがクセになります。

デザートメニューにはトレス・レチェ・ケーキ（ミルクケーキ）やフラン（カスタードプリン）、チョコフラン（チョコレートケーキの上にカスタードプリンをのせたもの）、それにチュロスがありました。チュロスはオーダーが入ってから作ってくれるので、熱々の出来立てを食べられます。ほんのりシナモンのきいた甘いチュロスはカリカリと香ばしく、文句なしの美味さです。チョコフランも食べてみましたが、こちらはチョコレートケーキの部分が箱入りのインスタントケーキのような味でイマイチでした。フランも香ばしいキャラメル部分は良かったものの、すがたくさん入っていてザラザラした食感が気になりました。

デザートは少し期待外れでしたが、メインのお料理はどれもファストフード店にしてはかなりクオリティーが高く、取材班にとってもリピートしたいお店の一つになりました。各テーブルにはメキシコ料理には欠かせないピリ辛の野菜の酢漬けが置いてあるのですが、これがおつまみにも良いですし、他のお料理との相性も抜群でした。ちなみにお店ではビールも置いてあり、２時から５時の間はハッピーアワーをしています。またお得な日替わりスペシャル・メニューもやっていますので、お店でチェックしてみてください。ケータリング用に２０個入りのタコスプレートもあり、こちらは会合やパーティの際に手軽につまめるフィンガーフードとしても活躍してくれそうです。

(12/30/2019)

作りたてのフレッシュな美味しさを味わえるChips & Guacamole	３種類のタコスが選べるTaco Dinner。どれも美味しいですが中でもティラピアは最高	Fried Pork（カーニタス）で作ってもらったBurrito Dinner。
Tomatillo Dinnerはタコスとケサディア、タマレスがセットになった欲張りな一品	オーダーが入ってから作りはじめるチュロスは、出来立て熱々のカリカリ！	チョコケーキの上にカスタードがのったチョコフランは残念ながら期待はずれでした
各テーブルに置いてあるピリ辛の野菜の酢漬け。おつまみにも箸休めにもピッタリ	卓上には３種類のサルサも用意されています。お好みの辛さに合わせてどうぞ。	お店のシンボルカラーである緑色を使った明るい店内。清潔感もあるのが◎