Des Plainesにある「The Log Cabin」は、その名の通りログキャビン風のカジュアルなバー・レストランなのですが、ユニークなのはその一風変わったインテリア。店内も屋外ガーデンも個性的なアンティークで埋め尽くされていて、不思議な空間が広がっています。店内は照明が暗めに落とされていて、フルバーやビリヤード台、くつろげるカウチスペースなどが用意されているので、それぞれの気分に合わせてくつろぐことが出来ます。

同店の一番の見どころは、様々なジャンルのアンティーク品が所せましと飾られている屋外ガーデンで、まるで映画「ナルニア国物語」のようなファンタジックな雰囲気があります。ずらりと並んだミートグラインダーや車の部品の数々、上から吊り下げられたやかんがあったり、コイが泳ぐ小さな池の周りにはパイレーツの銅像や船内操縦用の古いメーターが備え付けてあったりと、列挙すればキリがないほど風変わりでエキセントリックなコレクションの数々が並んでいます。見る人によってはジャンクヤードとも取られるアンティークですが、何十年もの歳月を感じさせるノスタルジックな趣もあり、眺めていると何故か魅了されるものがあります。これらのアンティークグッズはオーナー夫妻自らが集めたものがほとんどですが、常連のお客さんから頂いたものなどもあるそうです。

オーナーはポーランド出身の方なので、メニューにはアメリカンなバー・フードに加えて、本格的なポーリッシュ・フードも揃えています。今回はポーランド料理のPyzyと Zapiekanka、そしてChicken Caesar SaladとHot dogを頼みました。Pyzyはポーランド料理ではお馴染みのピエロギに似たダンプリングの1種で、プリッとしたまん丸い形をしていま。すり潰したじゃがいもと茹でたじゃがいもを半々の割合で捏ねたものに片栗粉を加えて作った皮で、たっぷりの挽肉と玉葱をハーブで味付けした餡を包んでいます。上には玉ねぎとベーコンをラードで炒めたオクラサと呼ばれるソースがかかっているので、そのままでも十分美味しいのですが、お好みでサイドについてくるサワークリームをお好みでつけるとさっぱりといただけます。ただ、このモチモチ＆ねっとりっとしたお団子のような食感が魅力的なので、まずはそのままで食べてみることをお勧めします。Zapiekankaはポーランドではファーストフード感覚で食べられているピザのようなもの。特にポーランドでは夜遊びに出かける前の若者の代表的な食べ物だそうで、ポーランドにはこのスタンド（屋台）がいたるところにあるそうです。そんなザピエンカは半分に切ったバゲットにケチャップと具をのせて焼いたもので、具はお店によって様々です。同店のザピエンカにはハムとマッシュルーム、玉ねぎ、たっぷりのチーズ、それに青ネギが散らされています。チキンシーザーサラダとホットドッグは典型的なアメリカンメニューで、特筆すべきものはありませんでした。イベント時や週末の夜は、ガーデンにあるホットドッグ・スタンドがオープンすることもあるそうです。

カジュアルなバーですが珍しいポーリッシュビールが揃っていたり、トラディショナルなポーランド料理が食べられるというのも推しポイント。常連のお客さんが多いようですが、フレンドリーなスタッフが温かい雰囲気でもてなしてくれるので安心です。今回は日中のガーデン内で食事を楽しみましたが、店内も奥にボッチと呼ばれるイタリアンボーリングスペースがあったり、昔のバーならではのジュークボックスなども置いてあるなど、レトロな雰囲気がなかなか良いです。また、カウチスペースには薪暖炉もありますので、オールシーズン居心地よく過ごせるバー・レストランです。

（09/27/2021）

じゃがいもと片栗粉を合わせて作った皮でひき肉餡を包んだPyzy	ポーランドではファーストフード感覚で食べられているZapiekanka	グリルドチキンが豪快にのったチキンシーザーサラダ
軽く食べたい時には有難いホットドッグ	温かい薪暖炉を完備したカウチスペース	奥にはビリヤード台や昔懐かしいジュークボックスもあります