（掲載日：03/17/2025）

　シカゴ・ダウンタウンのFulton Market地区にオープンした、おしゃれなフレンチレストラン「La Serre」をご紹介します。同店は、南フランスのプロヴァンスやサン・トロペの海岸地域をテーマにしており、緑豊かでカラフルな温室をイメージしたインテリアが特徴です。店の周囲は緑に覆われており、看板もあまり目立たないので、うっかり見過ごしてしまいそうなほど。

レストランはビルの2階にあり、植物があしらわれたエントランスを抜けると、花々やグリーンに囲まれた華やかな空間が広がります。特に、ダイニングの中央に施された大きな造花のフラワーアレンジメントは圧巻で、店全体のエレガントな雰囲気をさらに引き立てています。そんな特別感あふれる空間で美食を楽しめるとあって、バーカウンターからダイニングルームまで、おしゃれなお客さんで賑わっており、さすが人気店といった印象です。

　テーブルにつくと、温かいテーブルサービスのパンが運ばれてきました。パンには岩塩とハーブ入りのバター、さらにマッシュルームのディップが添えられており、お好みでつけて楽しめます。アペタイザーにはエスカルゴとオイスターをオーダー。エスカルゴは想像していたよりも小ぶりで、ニンニクの風味は控えめな円やかな味付けでした。オイスターは東海岸産と西海岸産を半分ずつ試してみたのですが、東海岸産のほうが身がプリッと弾力があり、西海岸産はマイルドな味わいでした。

　メインには、牛フィレ肉とラムチョップを選びました。このお店では、100%自然飼育のLinzヘリテージ・ブラックアンガスビーフを提供しているとのこと。また、ステーキは特製の炉で木炭を使用してローストし、フランス産の発酵バターとプロヴァンスハーブで仕上げる本格派です。ミディアムレアでお願いしたところ、完璧な焼き加減でテーブルに運ばれてきました。炭の芳ばしい香りとともに肉のジューシーさと旨味が凝縮されていて、満足感も抜群です。サイドにはローストしたガーリックが添えられており、ディップのように肉につけて味の変化を楽しめるのも魅力的。ラムチョップは羊肉特有のクセが一切なく、香ばしい風味が際立っており、こちらも素晴らしい仕上がりでした。サーバーさんのおすすめで、サイドにはマッシュポテトも追加オーダーしたのですが、こちらは、バターかオイルかわかりませんが少し油っこさが気になり、取材班の間ではあまり好評ではありませんでした。

　洗練された内装と美食が魅力の「La Serre」は、新しいレストランが次々とオープンするFulton Marketの中でも特に人気の一軒。こだわりの上質な料理の数々はもちろん、華やかでロマンチックな雰囲気も格別なので、特別なイベントや大切な記念日にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

テーブルサービスのパンには、岩塩とハーブ入りのバターとマッシュルームのディップが添えられています	エスカルゴはニンニクの風味が控えめで、円やかで食べやすい味付けがされています	ハーフダズンのオイスターは、東海岸産と西海岸産を半分ずつで頼みました
硬木炭で焼き上げる牛フィレステーキはフランス産の発酵バターとプロヴァンスハーブで本格的な仕上がり	ラムチョップは羊肉特有のクセが一切なく、香ばしい風味が際立っています	追加でオーダーしたクリーミーマッシュドポテトは、滑らかな口当たりは良いのですが、少し油っこさが気になりました