美味しい食事とワインを、ライブ音楽やショーなどのエンターテイメントと共に楽しめる「City Winery」のご紹介です。このお店は昔、食品倉庫だった建物をワイン醸造所やダイニング、ライブホールなどに改装して2012年にオープンしたワイナリー＆レストランバーで、現在も建設ラッシュが進むWest Loopのビジネス開発の先駆けともなった存在です。ライブ音楽の他にも、料理やワインに関するクラス、ワインツアー、ワインテイスティング、それにワインメイキングなどの様々なイベントが開催されており、シカゴの娯楽スポットとして地元の人にはもちろん、観光客にも人気があります。ワインやビールの大きな貯蔵タンクが見える巨大な建物の中は、グリーンや茶系のナチュラルカラーでコーディネイトされていて、ワイン樽を使ったテーブルやワインボトルのデコレーションでワイナリーらしさを演出しています。

今回は興味のあるライブコンサートに合わせて訪れました。ダイニングを併設したライブホールは前方にステージ、その後ろに観客席、さらにその後方にワイン瓶やタンクに囲まれたお洒落なプライベートルームもあります。実際にコンサートが始まると客席はかなり暗くなるのですが、テーブル上にあるワイン瓶のコルクに「オーダー希望」のカードを差し込んでおくとウェイターが注文を取りに来てくれるので、演奏中も気兼ねなく食事が楽しめる仕組みです。

メニューはアメリカンなお料理が中心で品数はそう多くありませんが、お酒に合うグルメなものが揃っています。今回はBraised Duck TacosとBraised Beef with Mashed Potatoを頼みました。タコスはトロトロに煮込んだ鴨肉と刻んだ野菜、それにピリ辛い緑色のモレソースをトルティーヤで巻いて食べるもので、ピリッとスパイシーなソースの後味でお酒がどんどん進みます。具もたっぷりあるので、途中でトルティーヤを追加でオーダーしました。Braised Beef with Mashed Potatoは濃厚な赤ワインソースで煮込んだ牛肉がとっても柔らか。上にのったカリカリの揚げワンタンにトロっとしたお肉の対照的な食感がよく、味わい深いソースもとっても美味しいので、マッシュドポテトと一緒に最後まで余すことなくいただきました。
　
美味しい食事とワインで気分もすっかり盛り上がり、途中で席を立って踊りだす人達も見られました。ステージと客性の距離感が近いので、観客に応えるアーティストのやりとりもダイレクトで、ライブの一体感をより感じられるのもこのお店のポイントです。演奏後はアーティスト達が会場とレストランの間にあるレセプション場に現れて、ちょっとした会話やサインにも応じてくれたり、その後もアフターパーティとしてダイニングでワインや食事を一緒にすることも出来ます。もちろんライブを聴かなくてもお酒と食事だけを楽しんでも良いですし、気が向いたらその場でチケットを購入してライブを聴くこともできます（アーティストによってはチケットが完売になることがあります）。夏には素敵なパティオがオープンして、夏季限定のワイナリーツアーも開催されますのでスケジュール等をチェックしてみてください。土日はブランチメニューもあり、日中、家族で訪れる週末レストランにもお勧めのお店です。

(05/28/2018)

トロトロの鴨肉を刻んだ野菜やモレソースと一緒に食べるBraised Duck Tacos	Braised Beef with Mashed Potatoも濃厚な赤ワインソースで煮込んだ牛肉がとっても柔らか。	テーブル上にあるこのワイン瓶のコルクに「オーダー希望」カードを差し込んでおけば、ライブ最中でも注文が出来ます。