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医療・健康

コロナ渦から脱出しよう! 子供たちの心のサインとケア・サポート

シカゴ日本人会(CJC)主催のオンライン講演会が、2021年5月16日に開催されました。全米・イリノイ州認定臨床心理カウンセラーである保市麻子先生による講義内容です。

1.コロナ渦からの子供への影響(ココロ・学校)
2.コロナからの子供へのストレス
3.親が注意したい点
4.子供のストレスマネージメント

1.コロナ渦からの子供への影響(ココロ・学校)
なぜコロナが子供に影響を与えているのだろう?
  「コロナ」というストレス
  先が見えない毎日(Uncertaintry)
  オンライン授業・Stay Homeからの社会的孤立(Social Isolation)
  親子で長時間の時間を過ごす
  親自身のストレス(DV、コロナ離婚、喧嘩、失業、経済困難)
  親のメンタルヘルス

コロナに関係なく、よく親御さんから「子供ってストレスは感じないんですよね?」と聞かれますが、子供だからこそストレスを感じることが多いんです。子供は何かあってもあまり上手に口に出したりしないので、親は子供は何かあっても対応できているんだろうな、と思ってしまうわけですが、実は子供もストレスを感じています。

今では、学校に通っているお子さんもいらっしゃるかと思いますが、ずっとオンラインを続けているお子さんもいらっしゃると思います。学校に通っていても、もしかしたら学校で感染者が出たということで自主隔離になってしまうこともあるかと思います。旅行や日本にもこの一年は行けなかったということでストレスを感じてしまっている。子供ですので、ゲームが好きでずーっとゲームをしてしまっている。外に出れないからずーっと家にいる。家族で一緒にいる時間というのは大切ですが、家族と一緒にいすぎるというのもストレスになる場合があります。

すでに「コロナ」という見えないストレスが、大人にも子供にも目の前にあるわけです。これは大人にも言えることですが、先が見えない毎日というのは、とても不安なことなのです。不安が増えるとマイナス思考が生まれてきます。家族だけで過ごしていると、孤立してしまうため、友達との時間が全くなくなってしまう、友達と会うとしてもオンラインで会う、以前であれば習い事やスポーツをしていたのに、それも出来なくなってしまっているなど。

始めの頃は、子供はオンラインで家にいれて嬉しいなと思ったり、親も家族で一緒に過ごせていいなと思っていても、これが1年以上続いてくると、お互いに大事な存在ではあるのだけれど、一緒にいすぎることが子供にとってもストレスになります。

最近は、親自身のストレスである家庭内暴力が特に増えています。この場合は、この家庭にいる子供にとってそれがストレスになっているわけです。親同士の喧嘩が絶えない場合は、それももちろんストレスになります。この時期に離婚されている方も結構いらっしゃいます。子供はその中で、子供なりに悩んだりしてストレスを抱えているわけです。

また、親自身がうつ病を抱えていたり不安症である場合は、コロナがその症状を悪化させる場合もあります。そうなると、親も子供に対してきちんと対処ができなくなり、子供にも影響がでてきます。

よく奥さんから「旦那と一緒に長時間いて辛い!」と聞きますので、親御さんもココロのケアが大切なんだと思います。

ここ最近特に「うちの子が何か変なんです!」という問い合わせが一番多いです。「いつもと何か様子が違う、でも何か違うのか分からないんですが、どうなんでしょう?」親としては、子供が何か違うことは分かっていても何かが分からないというところです。

私はカウンセリングに認知行動療法というものを使っていますが、ココロ(感情)とカラダ(頭や思考)と行動という部分がストレスを抱えると言われています。ですので、まずは、コロナのストレスがそれぞれにどのように影響を与えているのかというところをみていきたいと思います。これは、子供だけでなく大人もコロナの影響で実際に感じているかもしれないので、皆様に認識していただけたら良いと思います。


2.コロナからの子供へのストレス
<<ココロ・感情>>
  イライラ・怒り
  悲しみ
  憂鬱
  自己否定
  孤独感
  不安感
  失望感
  疲労感 やる気がない
  つまらないと感じる
ココロはストレスの影響を多く受けます。まずは、感情と思考は違うということを認識していただきたいと思います。頭で考える部分が思考ですが、ココロで感じるものが感情です。親御さんからよく聞くのが、子供がイライラしやすい、怒りっぽい、どうしてか分からないけど悲しくて涙が出るということです。他に、憂鬱、どんよりした気持ち、友達と会えない孤立感、この先どうなるんだろうという不安感、人によっては、目の前にある卒業式が出来ないからもう最悪といった失望感、やる気がないといった心がどんよりしてしまう疲労感などがあります。

2.コロナからの子供へのストレス
<<カラダ>>
  頭痛
  腹痛
  睡眠への影響
  食欲増減
  集中力低下
  思考能力の低下
  決断ができずらい
  ネガティブな思考(自殺願望なども含む)

頭痛がする、これはアジア人に多いです。子供も同じで、頭が痛くなったり、お腹が痛くなったり、下痢をしてしまったりしている、ずーっと寝ている、12〜3時間寝てもまだぐったりしている、逆に全く寝れない、食欲が増えすぎて体重が増えた、全く食べれなくて体重が減ったなど。集中力が低下すると思考能力が低下しますので、考えられない、決断ができないといったことになります。

ネガティブな思考についてですが、マイナスな感情を感じるとネガティブな思考を持ってしまいます。万が一ネガティブな思考から自殺願望的な思考を持ってしまった場合、例えとして、死んでしまった方がいい、死にたい、この世から消えてしまいたい、などと思ってしまうお子さんがいましたら、すぐに専門家に見ていただいた方がいいと思います。


2.コロナからの子供へのストレス
<<行動>>
  家族・友達からの孤立
  暴力的な行動
  部屋に引きこもる
  会話が少なくなる
  趣味・アクティビティをしなくなる
  オンラインなどでのいじめ
  自傷行為

ドアを閉めて部屋に引きこもってしまう、誰とも会わない、コロナでこれが悪化している子供がとても多いと思います。家族が家にいても孤立してしまっている、「子供が何時に起きて何時に寝ているか分からないんです」という親御さんもいらっしゃいます。

子供によっては、暴力的になる、子供が実際親に暴力を振るうということでなくても、例えば物を投げる、人によりますが、乱暴になっている、イライラしすぎて感情をうまく表現できないからこのようなことになるわけです。

気持ちがどんよりすると人と会話をしたくなくなります。そうなってくると家族との会話が少なくなったり、趣味や今までやっていたことをやらなくなってしまいます。読書が好きだったのに最近全然本を読まない、とかジョギングが好きだった娘がまったくジョギングをしなくなりました、というように。

また、コロナの影響でオンラインのいじめが多くなっていると言われています。私の患者さんでもラインやSNS上でいじめている、いじめられているという方がいらっしゃいます。これもまたストレスからきていると思われます。

自傷行為ですと、リストカットをしてみたり、女の子の場合は見えないところにやる場合が多いんですね。手首とかだと半袖を着ると見えてしまうので、お腹の辺りや太ももの辺りにナイフで切ってみるといった行動は、親には見えないので、親は分からないということになります。


2.コロナからの子供へのストレス
<<学校>>
  オンライン授業の不参加
  宿題が未提出
  成績の低下
  学校へのモチベーション低下

多いのは、オンラインの授業の不参加ですね。先生から連絡が来るまで全然知りませんでしたということが多々あります。授業に出ていたとしても全然集中していない、全く授業に参加していないという子もいますので要注意です。

今まで宿題を出していたのに全然提出が出来なくなった、宿題提出の遅れが見え始めている、そうなると成績が落ちてきます。2,3週間前まで大丈夫だったのに急に「どうしてFになったの?」というように。気が付いたら学校へのモチベーションがなくなってきていた、こういったことは、コロナが影響している場合もあります。学校に興味がなくなったというよりは、ココロと思考がついていけていないと理解していただけると良いかと思います。


2.子供のコロナ鬱・コロナ不安
    
  学校に行ける日は来るのだろうか?日本にいつ帰れるのかな?
  友達と会って普通に遊べる日はいつなのだろう?
  ずっとこのまま家にいる生活は嫌だな。。。
  コロナにかかってしまったらどうしよう。。。友達にバレたらどうしよう。。。
  こんなはずじゃなかったのに。。。悔しい!ひどい!寂しすぎる!

皆さんのご家庭はいかがでしょうね? 親が子供とある程度会話ができていれば、子供が何を考えているかをある程度は認識、理解が出来るのでしょうが、あまり会話をしてくれないお子さんであれば、自分の中に溜めてずっと考えているんだろうと思います。

うちは2人息子がいるのですが、1年以上オンライン授業をやっていました。7年生の息子が、春休みの1か月前ぐらいから何かよく分からないけれど、オンライン授業は参加しているんですが、宿題の提出がいつもより遅いんですね。そして気が付くと成績もちょっと下がっているんですね。本人に聞いてもはじめは「オッケー」としか言わなかったんですが、何度か話してみると泣き始めて、「毎日がつまらない」、「こんなはずじゃなかったのに」と。もう少し話を聞くと、どんよりしていて「何て表現していいか分からないけど、つまらないし毎日の変化がなくてどうしていいか分からない、学校に行きたい」と言いました。春休み明けに学校に行かせることにしたんですが、あれが続いたらもしかすると鬱の状態になっていたかもしれません。すでに鬱っぽくなっていたんだと思うんですが、たまたまタイミング的に学校に行くようになったので、少しづつモチベーションが戻ってきてはいるんですが、自分の子供でもそうなるんだ、気を付けて会話をしているつもりでも足りない部分があったんだ思いました。やはり子供との会話はすごく大事だと思います。


3.親が注意したい点
     
  「子供もうつや不安症になる」という事を認識
  子供の感情・カラダ・行動への変化をできるだけ早くキャッチ
  「そう感じるの、理解できるよ」「しょうがないよね」と子供の感情への共感
  子供のレジリエンス(ココロのタンポポ魂)を高める
  部屋にひきこもりすぎないようにさせる
  パンデミックの時だからこそ、成績だけに固執しない
  子供同士の会話に目を向ける(テキスト・SNSなど)

まずは、親が「子供もうつや不安になることがある」ということ認識してください。子供がうつっぽい、不安であることが駄目なことではありません。生きていればアップダウンがあるのは当たり前のことなのです。 むしろ、子供がこの大変な1年をそれなりに生活できていることがすごいことだと思いますので、うつっぽくなったり不安になることもあるということを頭の隅に置いておいてください。

そして、子供に共感してあげることがとても大切です。辛いときには「そっかー、辛かったんだね」とか、嫌なことがあった時は「嫌だったねー、その気持ちママもパパもよくわかるよー」と言ってハグをしてあげるぐらいなかんじで。「そんな風に感じたらダメでしょ」と言ってしまうと、子供は話してくれなくなります。共感することによって、子供はそう思うことはオッケーなんだと思えます。そうすると今後も何かあったときに話してくれるようになります。

レジリエンスという言葉は、日本でも最近少しづつ聞かれるようになりましたが、困難になったときにどれだけしなやかに対応できるかという意味です。私はクライアントさんにレジリエンスの説明をするときに、タンポポ魂と呼んでいます。その理由は、タンポポは踏んでも踏んでもまた戻ってきますよね。それだけ押されても何をされても根強く生き抜く適応力を高めてあげるということです。今回のコロナを通して、「本当によく頑張ったね」と褒めてあげることも子供のレジリエンス(ココロのタンポポ魂)を高める秘訣だと思います。

引きこもりにさせないように、お天気が良ければ家族で外に行ったり、友達と遊んでいるのであれば「〇〇ちゃんと遊べば?」と声をかけてあげるなど、あまりゲームの時間を多くさせないように親が努力することも大切です。

学校もそろそろ終わりますが、このコロナの影響もありますので、あまり成績に固執しないことですね。子供は子供なりに頑張っているわけです。ですので、毎日オンライン授業を頑張っている、学校に通っている、健康であるということを重視してあげてほしいと思います。

子供同士の会話に目を向ける‐親が知らないだけで、テキストやSNSで色んな会話が飛び交っています。それは必ず見て確認してあげてください。ストレスが溜まるとどうしてもいじめなど、外に向けてしまう子供もいますので、そこは注意が必要です。


4.子供のストレスマネージメント
   
  メリハリのある生活習慣
  運動する時間を増やす
  できるだけ友達との時間を作る
  リラックスする練習(深呼吸・瞑想など)
  子供とのクオリティタイム
  ストレス・感情・思考を認識する
  日頃からストレスとレベルを測る

メリハリのある生活をさせることは、とても大切です。夏休みだからといって夜遅くまで起きていたり、朝遅くまで寝ていることは、引きこもりにつながってしまいます。

運動することは、ココロとカラダ、思考の部分にもとても良く、脳の気質を高めてココロのもやもやを軽減してくれます。習い事があるのであれば、どんどん増やしてあげてください。

友達との時間を作れるのであれば作ってあげてください。特にこの一年は孤立していたわけですから、少しづつそういった時間も増やしてあげてください。

子供と一緒に深呼吸をしたり、瞑想をしたり、リラックスをする練習をする。深呼吸はとても大事です。不安になればなるほど、呼吸は浅くなりますので、しっかり深呼吸することで酸素を脳に送ってあげると良いです。

子供との質の良い時間を作る‐ずっと家にいるというよりは、何かを一緒にやってみましょう。

子供にストレスのレベルを測ってもらい親に知らせてもらうというのも良いもしれません。例えば、0-10レベルで、0はストレスが全く溜まっていない、10はストレスがマックスでやばい状況として、子供に「今日のストレスはどのあたり?」と聞いてみます。そうすると、子供は「今日は5」とか「今日は8」とか言うと思います。「8ってどうしたの?何かあったの?」と聞いてあげると、子供はもしかすると「〇〇ちゃんと遊べなかったから」とか「リーディングのクラスでBをとってしまったから」など、子供なりの理由を話してくれると思います。

(2021年5月作成)

 
     
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