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宝酒造
よかいち
原料の大麦を60%まで精麦し、独自の新製法“焙炒仕込み”と“減圧還流式蒸留法”にて贅沢仕上げ。豊醇な香りとクセがなく淡麗かつふくよかな味わいが特長。ラベル題字は、この焼酎に惚れ込んだ書家の榊莫山先生が自ら筆をとったもの。 |
サントリー
黒○丸
一本一本、丹念に選別された鹿児島さつまいもを使用した黒麹仕込み。「低温蒸留」の原酒を加えてあるので、さつまいもの柔らかな香りを保ちつつ、味わいにクセがなくスッキリしているのが特長。造り手のこだわりをつたえる、手作り風ボトルも魅力的。 |
三和酒類
いいちこ
厳選された大麦・大麦麹と天然の清冽な水からつくられた本格焼酎。中でもこの「いいちこシルエット」は、「いいちこ」をいっそう吟味した本格焼酎。磨きぬかれたうまさが自慢の一本。 |
薩摩酒造
神の河
神が宿ると言われる清らかな湧水「神の河」を使い、良質の麦だけを原料として単式蒸留で製造。樫樽にて3年間長期熟成させているので色は美しい琥珀色。ふくよかな薫りとまろやかな味のひろがりは長期熟成貯蔵ならでは。 |
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大口酒造
黒伊佐錦
日本最古の「焼酎」についての記録が発見された鹿児島県大口市産。伝統的な手法である黒麹仕込みを再現しており、華やかな香りとコクのある飲み口が特長。生産量の実に80%が鹿児島で消費されるというまさに地元本場の芋焼酎。 |
八鹿酒造
銀座のすずめ「黒麹」
従来の大分麦焼酎以上に麦の香ばしさとコクのある旨みをもちながら、すっきりとしたクセのない飲み口が特長。麦焼酎ファンだけでなく、米、芋ファンにも納得してもらえる味。 |
白鹿
なかなかない
清酒粕を原料に仕込んだ本格米焼酎は、杉の樽を使っているので杉の香りが漂う琥珀色の焼酎。気品のある華やかな香り、奥行きのあるまろやかな味わいが特長。こだわった陶器のボトルもお洒落。 |
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ランク |
名前 |
種類 |
産地 |
製造元 |
ストレートでのテイスティングコメント |
ウーロン茶やリンゴ酒で割った時のコメント |
総合点 |
1 |
黒伊佐錦 |
芋焼酎 |
鹿児島県 |
大口酒造 |
厚みのある芋の旨みがよく分かる。甘さがなく、非常に美味しい。黒○丸に比べるとマイルドだが辛口。まろやかで膨らみのある味は呑み応えがあり、リラックスできる1本。ロックで飲みたい。 |
ロック以外では芋の味が強すぎてクサミがでてしまうので美味しくない。 |
82 |
2 |
黒○丸 |
芋焼酎 |
鹿児島県 |
サントリー |
芋の特徴が強烈。香り、味共にバランスが取れており、これぞ芋焼酎という感じが個性的。芋の甘みはやさしいが薬のような味が舌を刺す。鼻から抜けるような強さが印象的。黒伊佐錦よりすっきりしていて、飲みやすいかも。 |
ストレートでは好意的であった個性が、他のもので割ると主張しすぎる為に全く合わない。 |
77
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3 |
なかなかない |
米焼酎 |
兵庫県 |
白鹿 |
檜の芳香が香ばしい。枡酒(日本酒)っぽいので焼酎さがあまり無い。後味純角。ストレートかオンザロックで。含み香は期待を裏切らない。しまりがあり、和室で飲みたくなるような華やかと清潔感がある。 |
ウーロンハイとしてはOKなのだが、リンゴには合わない |
76 |
4 |
神の河
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芋焼酎 |
鹿児島県 |
薩摩酒造 |
バーボンを思わせる樫の香りが優雅。オールマイティーに上品な味。しっかりした味だが、ロックには向かない?「前に出過ぎない旨み」のバランスがよい。 |
ウーロンハイに一番良く合っている気がする。 |
72 |
5 |
いいちこ |
麦焼酎 |
大分県 |
三和酒類 |
香りはそれほど良くないが、トロリとして飲みやすく、口当たりも良い。飲後にビターさが舌に残る。定番の安心感。ストレートだとツルリとしている。すっきりとしていて違和感なし!とてもきれいな舌触り、色々なのみ方が楽しめそう。 |
混ぜると美味しさを発揮する。お茶の香りを引き立てる。 |
71 |
6 |
銀座のすずめ「黒麹」 |
麦焼酎 |
大分県 |
八鹿酒造 |
口当たりが良く、甘みもありサッパリ感が良いし、黒麹のわずかな甘味が活きている。くせのなさは水っぽさを感じさせるので、濃い水割りがいいかな?フルーティーな芳香。舌に吸い付く味。ほんわりと旨みが予想できる。 |
ウーロンハイにするとお茶とぶつかってしまう。 |
66 |
7 |
よかいち |
麦焼酎 |
京都府 |
宝酒造 |
スパイシーなピリピリした後味。スモーキーな渋い味。麦の香りが強く、ストレートだと麦をしゃぶっているような感じ。かすかにアルコールの匂いがするが、値段とのバランスは良いかも。テーブルワインならぬテーブル焼酎。 |
アップルと混ぜると麦の香りが引き立つ |
58 |
■まずは色と香りをチェック!
色については蒸留酒なので殆どが綺麗な透明。そんな中、バーボンのような『神の河』の琥珀色は目をひきます。香りについては、『黒○丸』と『黒伊佐錦』が持つ芋の独特な香りには評価がまっぷたつ。「これぞ芋焼酎!」と愛しそうに目を潤める食品関係者がいるかと思えば、「ウワッ、エチルアルコール!」と顔をしかめる人も(意外にもギャル系は前者が多かった)。芋焼酎以外では樫の樽を使っているという『神の河』の優雅な香りには人気が集まりました。同様に檜の樽を使用している『なかなかない』の檜の芳香にも「期待を裏切らない」という声が聞かれました。
■次にストレートで待望のテイスティング!
あまりストレートで飲む事の少ない焼酎だけに、参加者の間でも戸惑いが見られたようでしたが、ここでも強烈な印象を与えたのは『黒○丸』と『黒伊佐錦』の芋コンビ。どちらも強い芋の香りのわりには味わいは柔らかでマイルド。「ストレートかロックで呑むならこの二つかな?」という声が芋党からあがりました。同時にアンチ芋派の人気は麦焼酎に集中。唯一一本の米焼酎であった『なかなかない』は、そのなめらかさと芳香、華やかさは多くの参加者が認め、完成度を反映して得点も高かったものの、日本酒を思わせる焼酎であるため、『焼酎っぽさ』という意味では他のお酒を押してしまう傾向に。麦焼酎の中では『神の河』と『いいちこ』ががっぷり四つ。前述のように樫の香りが優雅で高貴な味の『神の河』派と、香りは殆どしないが、トロリとした口当たりの良さと定番の安心感を求める『いいちこ』派に分かれた感じです。
■あれでも!これでも!色んなもので割ってテイスティング!
焼酎の特長でもある、他のドリンクとの相性の良さ。参加者の間からも自分の好きな割り方についての披露が色々ありました。「お湯割り!かならず梅干し」と言うギャル系や、「りんごハイが美味しいんだよね!」というオヤジ系など(決して誤植ではありません、本当の反応でした)、皆さん多種多様。今回は定番のウーロン茶とリンゴのリキュールで試してみたのですが、面白い事にストレートやロックではあれほど人気のあった芋系が割った途端に全滅。やはり個性の強すぎる芋焼酎だけにウーロン茶やリンゴ割りでは主張しすぎてしまうようです。その点リンゴのリキュールとの相性でその頭角をあらわしたのが『よかいち』。ストレートではスモーキーさや、アルコールっぽい風味からか得点が高くなかったのに、リンゴとミックスした途端、豊かな麦の香りが引き立ちとても美味に。そして、定番中の定番とも言えるウーロン茶に関しては、ここでも『神の河』と『いいちこ』に人気が集中。この二つに共通しているのはあくまでもウーロン茶が主役になっていて、お茶の香りや味を引き立てている点のようです。
■総評:
前述のレビューの中にもある通り、飲み方や、ミックスするものによって評価が全く変わってしまう焼酎だけに、ランキングする事の難しさを痛感しました。オールマイティーさ、という意味では『神の河』や『いいちこ』の強さは群を抜いているようでしたが、やはり個性豊かな焼酎だけに、呑む人によって十人十色の結果が出るようにも思います。皆さんもこのレビューをベースに、色々試してご自分のランキングを行ってください。
値段も手ごろなだけでなく、色んなものと混ぜて楽しめるという感覚はやはりパーティーや飲み会にはピッタリ。今回は居酒屋三九さんを会場にして行ったのですが、オーナーシェフの吉田さんが出してくださったどんな料理にもよく合いました。鹿児島出身の方の話では、晩酌のことを鹿児島では「ダレヤメ」と言うのだそうです。「ダレ」には「疲れ」、そして「ヤメ」には「止める」という意味があり、仕事や日常生活で生じた疲れを癒し、ゆっくりと家族や仲間との和を結び、明日の為に英知を養う、「ダレヤメ」にはそういう意味があるようです。寒さの厳しい冬到来ですが、雪国だからこそ楽しめるシカゴの良さを皆さんも満喫してください。