さて、今月も8号に続き、「アメリカの国立公園完全リスト」をお送りします。読者の皆様の旅や観光のお役に立てれば幸いです。
27.
エバーグレーズ国立公園(フロリダ州、1947年)
クロコダイル、野鳥の各種、フラミンゴ、そして、マナティーにも出会える(かも)、世界遺産にも指定されている公園。有名な湿地帯でのエアボートによる散策をしなくても、1周約800メートルのボードウォーク、“アンヒンガ・トレイル”を進めば、アリゲーター達に間近で遭遇可能。もちろん、トレイルの名前になっている美しく力強いアンヒンガ鳥、カラフルな亀やその他爬虫類、ペリカン、などもたくさんで、ソーグラスという湿地帯独特な草なども興味深い。マイアミからのアプローチが便利。
28. ヴァージン諸島国立公園(アメリカ領ヴァージン諸島、1956年)
ヴァージン諸島はアメリカ領&イギリス領と半々に分かれているが、そのアメリカ領分(西側)でかつクルーズ船の寄港都市としても有名なセント・ジョン島、この島のおよそ60%が国立公園として定められている。サンゴ礁の美しさ、そして熱帯雨林に生息する動物や植物の宝庫、更に注目は、トランク湾の美しい白浜。ここでのアクティビティはなんといってもシュノーケリングそしてスキューバーダイビング。約5時間ほどのリーフベイ・トレイルを散策すれば、森林浴を楽しみながら、砂糖工場の跡を観察したり、宇宙人のような(?)ペトログラフ、美しい滝での行水も楽しめる。
29. 化石の森国立公園(アリゾナ州、1962年)
英語だとPetrified
Forest、つまり、化石化した木々残されている場所。長い年月をかけて、火山灰の影響により鉄やマンガンなどによる酸化で、木の形のまま「宝石」のようになった状態を確認できる場所。2億年以上前、この木々は青々と茂っていた、という想像をするのは難しい。クリスタルフォーレスト、レインボーフォレスト、ペインテッド・デザートなどに別れたいる地区を車で運転しながら回っていくと、昔は大木であっただろう丸太(でも化石)がゴロゴロとしていて、地球上というよりも、宇宙の星にでも舞い降りた気分になるかも。人気の観光地セドナ、あるいは、グランドキャニオン国立公園からも2時間ちょっとというアクセス、コラボ見学が可能。
30. キャニオンランズ国立公園(ユタ州、1964年)
ユタ州最大の広さを誇り、渓谷によって別れたThe
Maze, The Needles, そしてThe Island in the
Skyといった想像を豊かにするネーミングの3つの場所で構成されている公園。中でもあまりの絶景で言葉を失う!と言われている「メサ・アーチ」からの眺めを楽しむには、アイランド・イン・ザ・スカイへ。とくに朝焼けのオレンジ色がかかったアーチの様子は、たくさんのプロの写真家もやってきて、場所取りが必要なほど。コロラド川&グリーン川でのラフティング、そして4輪駆動を利用して散策やマウンテンバイカー達のメッカとしても人気。
31. グアダルーペ山脈国立公園(テキサス州、1966年)
グアダルーペ山脈は80kmも続いているが、その中で最高地点にある公園がグアダルーペマウンテン国立公園。この山脈は州をまたんでいて、お隣ニューメキシコ州にあるカールズバッド洞窟公園とは車で1時間ほどで到着。約2600mに在するGuadalupe
Peakから見下ろすテキサス州の情景は、若干きつい往復13kmのハイキングを頑張った人のご褒美。標高が高いので、気温の変化にあった服装と歩きやすい靴を準備して訪問したい公園。
32. レッドウッド国立公園(カリフォルニア州、1968年)
バリアフリーな歩きやすいトレイルが完備され、子供からシニアまで神秘的な森の中を満喫できるファミリー・フレンドリーな場所。平均樹齢700年のセコイアの巨木に囲まれ、まるで古代の世界、あるいはスターウォーズの映画(実際ここで撮影されている)にタイムトリップしたような気分に。カリフォルニア州とオレゴン州の堺にあり、周りに大きな都市はない、それでも訪れる価値はたっぷりなので、ユリーカ市やクレセント市に滞在するのがいい。100m級のセコイアに囲まれながらトレイルを散策はもちろん、太平洋岸の海を眺めながらのドライブもおすすめ。
33. ノース・カスケード国立公園(ワシントン州、1968年)
毎年約2万人が訪れるワシントン州の山脈。なんといっても、300以上の氷河の数々が人気だが、近年の温暖化によりこの数は著しく減ってきている。あまり舗道などがされていないため、一般的なデイユーズの観光客よりも、登山家やバックパッカーが多い。自然がそのまま残されているため、狼やヘラジカ、オオヤマネコ、そしてヒグマなどにも出会う確率が高い。Diablo
Lakeの色合いにしても、氷河の大きさ&多さにしても、非常にダイナミックな印象がある。
34. キャピトル・リーフ国立公園(ユタ州、1971年)
国立公園の宝庫、ユタ州にあるキャピトルリーフ公園。グランドキャニオンやザイオン、アーチーズなどの「ユタ州・国立公園巡り」の際に“寄り道”する入園者が多いの事実。Waterpocket
Foldと呼ばれる褶曲、つまり、地層が大きな力によって曲がりくねった状態になっている様子が観察できることで有名で、この平行ではない状態を開拓者達が「リーフ」と名付けたところが名前の由来。場所によっては、鮮やかに光る砂岩だったり、白っぽい色のドームだったり(これが議事堂のように見えるので、キャピトル)、想像をよぶ。園内にはもともとモルモン教徒者が移住して広げた果樹園があり、実りの季節には一般者も果物狩りができる。
35. アーチーズ国立公園(ユタ州、1971年)
自然にできたアーチが2000以上もあり、トレイルを使ってその幾つもの珍しい形を楽しめる。特に人気なのが、「デリケート・アーチ」と呼ばれるもの。実際に近場までいくと「どうやってこんな形に?」と悩むかも。他にも、バランスロックは、大きな石がいつ落ちてきても良いような状態でキープ、100mを超える大きな「ランドスケープアーチ」も必見。「コートハウス・タワーズ」「デビルズガーデン」「パークアベニュー」などのネーミングと実際の地形の様子を対比しながら周りたい。様々なや制度物にも出会えるが、ガラガラヘビまでいる(らしい)ので要注意。
36. デナリ国立公園(アラスカ州、1971)
米国加盟49番目のアラスカ州の中でも一番最初に国立公園に指定された、由緒正しいデナリ国立公園。北米最高峰のデナリ山(以前はマッキンリー山という名:6190
m)を含み、四国よりも大きい園内では、雷鳥やわしなどの鳥類から、ムースやグリズリー・ベア、トナカイといった野生動物が我が物顔で、訪問者(人間)を横目に過ごしている。以前自然保護を徹底させているデナリでは、車で移動できる道は一本のみ、そして走行できる車両も制限されている(一般車での通行は時期による
)。冬場は犬ぞりやスノーモービルも楽しめるが、やはり夏場の登山、トレッキング、野生動物の観察が主流で、年間入園者数は40万人を超える。標高の高い場所では、永久凍土の広がるツンドラが確認できる。
37. ボエジャーズ国立公園(ミネソタ州、1975年)
夏場はカヌー、カヤック、釣り、ボートでの遊覧、冬場はクロスカントリー・スキーやかんじき、スノーモービルなどが楽しめる公園。カベトガマ半島というなかなか言いにくい名前の半島がすっぽりと園内におさまっており、秋には紅葉時の色合いが美しい。5つの大きな湖があり、中にはアメリカとカナダの国境にまたがっているものも。湖でのスポーツフィッシングが盛んで、ウォールアイやカワカマス、トラウトなどがよく捕れる。ボートがないとアクセスができない場所もあり、やはりウォータースポーツ愛好者向きの公園だと言える。
38. セオドア・ルーズベルト国立公園(ノースダコタ州、1978年)
第26代大統領のセオドア・ルーズベルトが住んでいた牧場が国立公園に。ノースダコタ西部の土地を3つに分けてあり、大自然が広がる意外は、あまりこれといって注目は浴びていないかも。しかし、ルーズベルト氏が1884年に妻と母を同じ日に亡くした後の「癒やしの場」であった、そんな気持ちを感じながら草原を望めば、なんとも感慨深い気持ちになるものだ。彼が住んでいたエルクホーン牧場へは四輪駆動車での長距離運転が必要。公園全体が未開の地であり、バイソンやプレーリードックや七面鳥にも出会う。
なんとも静かでのどかな国立公園のひとつ。
39. バッドランズ国立公園(サウスダコタ州、1978年)
プレーリーと呼ばれる大平原地帯にあり、「バッドランド:Bad
Land」と呼ばれるだけに、荒々しい土地の様子が広がる。50万年ほどの時間をかけて作られた崖や渓谷、日に焼けたような地形はまさに「生き残るのは難しい」バッドランドである。化石の宝庫であり、その調査を保護して行くために国立記念物指定となり、その後1978年に国立公園になったという経緯。Fossil
Exhibit Traiを歩くと、実際に採掘された化石の見本が飾られている。
40. チャネル諸島国立公園(カリフォルニア州、1980年)
カリフォルニア州沖合の8つの島のうち5島で構成されている公園で、定期便の船、あるいは小型飛行機によってのアプローチになる。島内ではカヤックあるいは徒歩での移動となり、多種の動植物を確認できることから「北米のガラパゴス」というあだ名もある。サンタクルーズ島は全体の25%が国立公園に指定されていて、展望スポットや洞窟、美しい海岸線や入り江の散策を楽しめる。諸島ではホエールウォッチングも人気。
41. カトマイ国立公園(アラスカ州、1980年)
熊に出会いたければここ。唯一の開発された場所は‘ブルックス・キャンプ’、ここで食事をしたりキャンプに必要なものを調達したり、宿泊施設もある。
また、散策する必須のオリエンテーションをここで受ける事も忘れずに。公園内には2000頭以上のグリズリーベアが住んでいると言われているが、その理由は保護区であることと、ニジマスやサーモンが豊富に上がってくる場所だから。国立公園までは、空路のみで向かう事ができるので、水上飛行機になることになるが、空から望む国立公園の姿も絶賛。
42. キーナイ・フィヨルド国立公園(アラスカ州、1980年)
車で向かう事ができるアラスカの国立公園、そのフィヨルドや氷河の美しさと、アンカレッジからのアクセスの良さから来園者数は高め。またウェール・ウォッチングも有名で、運が良ければフィヨルド公園クルーズのツアーボートから、フィヨルド・氷河・シャ・ザトウクジラ・イルカ・トド・ラッコ、時には熊、に出会えるという「お得感抜群」な国立公園。ゲートウェイになる街の名はSeward、小さな港町でありながら、クルーズ船も寄港するので、街中散策するのには十分の町並みが揃っている。
43. グレイシャーベイ国立公園(アラスカ州、1980年)
1980年はアラスカの国立公園制定ピーク。グレーシャーベイもその一つで、16の氷河の力強くシャープな様子は人気が高く、400m級の山々からグレーシャー湾に落ちていく氷の音と動きを一度見てみよう、と毎年38万人以上の入園者がやってくる。
ランプー、マージョリー、グランドパシフィック、などという名のついた氷河が有名で、その中でもグランドパシフィック氷河の色は若干青黒系。真っ白なイメージのある氷河、ですが、色や形は様々なよう。クルーズ船、小型飛行機などで向かう事になり、近場の都市は、アラスカ州都のジュノーとなる。
44. コバック・バレー国立公園(アラスカ州、1980年)
グレートコバック大砂丘をフィーチャーした公園で、また野生のカリブー達の移動ルートとしても有名。コバック川中流の渓谷(アード山脈とワーリング山脈の真ん中)に広がる北方針葉樹林帯とツンドラ地区を、40万頭近いカリブーの群れが繁殖地と越冬地の移動のため、公園内を我が物顔で移動する様子には圧巻。もちろん、彼らにも宿敵がいるわけで、実は「エスキモー」の人間の狩人達。公園内でキャンプやハイキングはもちろん、冬場ならスノーモービルや犬ぞりができます。
45. 北極圏の扉国立公園(アラスカ州、1980年)
北極圏の中にある国立公園だけに、レア感は抜群。Gates
of The Arctic National Park and Preserveという公式名、フェアバンクスが最寄りの都市になり、ここからダルトン高速道路(州道11号線)を4時間ほどかけ車で向かうことはできるのだが、食料や水を買い込んでから向かいたい。ブルックス山脈沿いに広がるこの公園は、観光化されていないため、原野を自分の足とコンパスを使って散策するような形になる。公園内には自給自足地帯が定められており、約1500人が園内の資源を使って生活している。世界最北の「ドライブイン」があるのはコールドフット、ここにあるのが北極圏の扉国立公園の「扉」となるビジターセンター。オーロラ観測の場所としても有名。
46. ランゲル・セントイライアス国立公園(アラスカ州、1980年)
国内第2の高さを誇るセント・イライアス山を中心に、カナダのクルエーン国立公園とも繋がっている。自然保護区として合衆国最大の大きさでありながら、アンカレジからのアプローチが陸路で可能(時間はかかりますが)、また公園内にも道路が通っている(一応)ということで、そのアクセスの良さから入園者は耐えない。公園に向かう途中に「アラスカ横断石油パイプライン」を見ることもできる。クランポンを履いて参加し、ブルーホールなどを見に行く“氷河ハイキング”も人気だが、穴など危険箇所もあるのでプロのガイドと一緒に参加したい。
47. レイク・クラーク国立公園(アラスカ州、1980年)
アラスカ州の国立公園からもう一つ、知名度とともに“入園者数”も少ないレイククラークの年間訪問者数は平均で5000人ほど。しかしながら、「アラスカのエッセンス」というニックネームがあるほど、この公園内で体験できる各種の自然の様子はバラエティに飛んでいる。3つの山脈、クラーク湖やツィンレイクなどの青い湖、力強く雪解け水を落とす滝、2つの活火山、美しいアラスカ半島の海岸線、ツンドラ高原、全てが揃っている。それだけに、多種多様な海の&山の動植物に出会えるので、今は「穴場」でもこれから流行っていきそうな国立公園の一つ。
48. ビスケーン国立公園(フロリダ州、1980年)
スキューバダイバー達が集まる公園。ビーチにはマングローブの林が広がり、美しいサンゴ礁に囲まれながらのスキューバ・ダイビングやスノーケリングもちろん水泳、潜らない場合はカヤックやボートなどを使って水上を楽しめる。ボートでエリオット・キー、アダムズ・キー、ボカチタ・キーなどに向かうことになるが、海鳥達や美しい灯台に迎えられながら、澄んだ水の色とサンゴ礁の様子、ヤドカリやカニ、魚の各種をみつけるのも楽しい。
49. グレートベースン国立公園(ネバダ州、1986年)
公園の見どころは雪解け水によって作られたレーマン洞窟。鍾乳石で囲まれた神秘的な地下洞窟は、ツアーのみで参加が可能。
ネバダ州中東部にある3万ヘクタール以上を誇る面積の中、洞窟ツアー以外にも、ハイキングや渓流でのフィッシング、秋になると紅葉の美しさで落ち葉拾い、スキーにキャンピング、などが楽しめる。中心となるウィーラー山(標高3981m)には、3000mの高さまでは車で向かう事ができる。
50. アメリカン・サモア国立公園(アメリカ領サモア、1988年)
そう、サモアといえば、南国の諸島。まずクリアーにすると、サモア諸島とは西側の「サモア独立国」と東側の「合衆国領サモア」に分かれていて、そのアメリカ領側にある3つの島(ツツイラ、オフ、タウ)を、1993年から50年間国立公園としてリース中。サモアらしい自然の保護と観光地としての注目を考えた上での制定だと言われている。世界で最も早く太陽が登る場所、アラバ山頂上まで登れば、美しいパゴパゴ湾が眺め、コーラルリーフの海岸や、のどかな人々の生活そのものに癒やされるだそう。
51. ドライ・トートゥガス国立公園(フロリダ州、1992年)
海に浮かぶ無人島のジェファーソン砦が公園になっている。フロリダ州キーウェストから2時間ほどの船で到着。“トートゥガス”とは亀の意味、六角形の出で立ちから「乾いた亀」という名前に。以前は捕虜収容所にもなっていた場所、今は平和な美しくすきとった水の上に立つ古城のような雰囲気。園内での人気アクティビティは、スノーケル。ウミガメやトロピカルな魚達とサンゴ礁を楽しみながら泳ぐことができます。あるいは、スキューバーで海底までのぞめば、沈没船や、ジンベイザメをみかけるかも。他にもバードウォッチングのメッカとしても注目されている公園。
52. サワロ国立公園(アリゾナ州、1994年)
世界最大の大きさのサワロサボテンが保護されている国立公園。西側・東側と2つの地区に分かれていて、その真中にある都市がTuson。人間よりも背の高い、そしてやはり棘がいっぱいのサボテン(サワロ以外にもたくさんある)をながめながらのドライブをしていると、まるでサワロ達が動き出してきそうな気分に。どちらかというと、西側は舗装されていないトレイル中心の未開の地感覚、東側は
運転しやすい道路のあるハイテク公園。「ハブリナ」と呼ばれるイノシシのような動物やコヨーテなどが生息していて、遭遇する可能性大。天候の変化でサボテンの数は減少中、これからの保護と調査がさらに必要になっていく公園。
53. ジョシュア・ツリー国立公園(カリフォルニア州、1994年)
ジョシュア・ツリーの樹高は15mほど、標高400m~1800mの標高で生育しており、モハーベ砂漠の中にポツン、ポツンとそびえ立っている。ツリーといえども、ユリ科に属する植物、その姿をはじめてみたモルモン教徒達が、「ヨシュアが天を仰いでいる姿だ!」と勘違いしたのが名前の由来だとか。この植物以外にもいろいろな形をした巨大な石が点在、ロッククライマー達が集まってくる。砂漠でのキャンプで天体観測もしてみたい。水の確保と温度差に対応する服装を忘れずに。
54. デスヴァレー国立公園(カリフォルニア州、ネバダ州、1994年)
「死の盆地」という名の公園名で、見どころには「バッドウォーター(悪い水)」や「デビルズ・コース(悪魔のゴルフコース)」がある、ちょっと身の毛がよだつネーミング。ダンテス・ビューという展望台から園内を見下ろすと、バッドウォーターの塩の結晶による白い色が美しく、また、アーチスト・パレットでは、まるで絵の具のような色とりどりの美しい岩に魅了される。豪華なキャッスルやゴージャスなホテルとの対比も面白い。ラスベガスから日帰りで観光できる場所だが、アメリカ内で最も気温が高くなりまた乾燥率も高い土地だけに、体のコンディションには気をつけたい。
55. ブラックキャニオン国立公園(コロラド州、1999年)
正式名は、Black
Canyon of the Gunnison National Parkと言う。キャニオンをメインにした国立公園はたくさんあれど、このブラックキャニオンほど「男らしい」「勇ましい」といった言葉が似合う情景はないであろう。激流のガニソン川によって200万年をかけて作られた渓谷の絶壁、黒い岩肌には恐れさえ感じる。
垂直700m下に落ちる崖をギリギリから見下ろす勇気があるなら、ぜひノースリムへ向かって見てほしい。
56. クヤホガバレー国立公園(オハイオ州、2000年)
オハイオ州はクリーブランド市とアクロン市の間に流れるクヤホガ川に沿った地域の公園。曲がった川の意味のクヤホガはモホーク族の言葉から。家族連れがサイクリングやハイキング、またはピクニックなどをしながら休日をのんびり楽しむ、という感じののどかなナショナル・パーク。田園風景の中で行われる野外コンサートやフェスティバルも注目されている。川にはビーバーや魚が生息し、釣りも楽しめる。2000年度になってはじめて制定(昇格)された公園の一つ。
57. コンガリー国立公園(サウスカロライナ州、2003年)
広葉樹林が広がるコンガリー川流域の湿地帯、ここはアメリカでも一番小さな国立公園の一つとされていて、滞在時間も2時間ほどで十分。1周約3kmのトレイルのほとんどはよく舗装されていてバリアフリーを目指しているのはわかるが、蚊があまりにも置く、虫よけ対策は必須のようだ(園内にはMosquito
Meterがあり、その日の蚊の量を表示している)。入園料も駐車料金も、また「渋滞」もないので、軽い気持ちで訪れる事のできる国立公園。静かなマイナスイオンの中で、考えごとでもしながら過ごせる(蚊に邪魔されなければ)。
58. グレートサンドデューンズ国立公園(コロラド州、2004年)
北米でもっとも高い場所にある砂丘を訪れる事ができ、リオ・グランデ川によって、はるか100km以上も離れたところからやってきた白砂の美しさにうっとり。砂丘の高さは最大のところで220mほど、これは頂上まで登ろうとしても登れない。ビジターセンター近くの砂丘は、入園者達にも登りやすく(と言われている)、登り降りで4kmほど。あまりのきれいさと歩きやすさのため、靴を脱いでしまったら最後、砂の中に隠れている酸化鉄の黒い砂が、熱に反射して熱すぎ!火傷と脱水症状には気をつけよう。
59.
ピナクルズ国立公園(カリフォルニア州、2013年)
国立公園特集、最後を飾るのが2013年に仲間いりしたピナクルズは、ベイエリアから2時間、日帰りで訪れることのできる公園。約3時間で戻ってこれるトレイルにそって歩き公園内の洞窟Bear
Gluch Cave(よりも岩のトンネル的な感覚)に近づき、空を見上げるとコンドルが気持ちよさそうに飛んでいる。トレイルの最後は岩場にでてきた池。これが温泉だったらいいのになぁと思いながら後にする。ロッククライマー達は、この
ピナクル(尖塔)のような岩をスパイダーマン如く這いつくばっていた。
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