〜 『日本語楽しい!』バイリンガルの子ども達 〜
輝く太陽!青い空!やってきました泥んこキャンプ!今年も元気な子ども達の声が聞こえてきます。子ども達は朝から泥団子を作ったり、砂場で穴を掘ったりと忙しそうに駆け回ります。
キャンプに参加する子ども達は日本語を中心として話す子ども達をはじめ、英語と日本語を使い分けて遊ぶ子ども達、日本人の両親で現地校で英語を学んでいるなど、彼らの言葉を学ぶ環境は様々です。そんなキャンプの子ども達の中に、国際結婚の家庭で育ち、現地校に通う英語の方を得意とする男の子がいました。 日本語を聞き取り、理解する事はできるのですが、お話をしていると、帰ってくる答えはほとんどが英語でした。
それでも彼はお友達と一緒に遊んだり、お友達の様子を伺いながら、お寿司屋さんごっこをしたりして遊びます。お寿司屋さんは大繁盛。沢山のお客さんがやってきました。男の子はレジの係だったのですが、『ほら、メニューを聞いてきて!』と一緒に遊んでいたお友達に催促され『ナニ イウノ? アナタ、イッテ。』と恥ずかしそうに言いました。それでも周りの子ども達が話す言葉を聞きながら、『いらっしゃいませ〜!』と大きな声でお客さんを呼んでいました。
キャンプも3日目に入った頃でした。『コレ、日本語デ何?』と聞いたのです。『これはね、こびとさんって言うんだよ。』『コレハ?』『泥団子だよ。』『こびとさん、泥団子好き。』とニコリと笑い、教えてくれました。
日本語と英語。アメリカと日本。二つの文化と言葉の間で育つ子ども達。『小さな子ども達だから、言葉なんてすぐに覚える。』と大人は思いがちかもしれませんが、小さな子ども達にとって、バイリンガルの道は決して簡単な道ではないのです。特に国際結婚の家庭の子ども達にとって、アメリカ文化の環境で日本語を維持するという事はとても難しい事なのです。
キャンプを通して、子ども達の心にお友達と関わりあいながら『楽しい!』という気持ちが生まれ、その気持ちが『話したい!』という意欲に変わっていく事を改めて実感しました。楽しい環境の中で、子ども達は積極的に日本語を話すようになり、彼らの世界を広げる事ができるのです。それは言語の発達だけではなく、彼らの『やってみたい!』と言う気持ちが何事も上達させるのです。その為にはその目的にあった環境を大人が整えてあげる事が大切なのです。
幼児期の今、沢山の子ども達と遊ばせて、『日本語を話せる事は楽しい!』と思う気持ちを持たせ、遊びを通して日本語を伸ばしていきたいですね。
大きく育て!子ども達!
元気に育て!子ども達!