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あまり一般的ではありませんが、J-1と呼ばれるビザがあります。H-1BビザやH-3ビザの代わりに、技能や専門知識を得る機会を研修生に与えるビザです。ほかの非移民ビザに比べて取得までにかかる期間も短いという利点もあります。2005年度のH-1Bビザ発給枠が上限に達した今、新たな可能性として検討してみる価値があります。
J-1ビザとは?
教育や芸術、または科学の分野において、知識と技術の交換を奨励するために設けられている交換訪問制度を利用する外国人に発給されるビザです。企業や研究機関、あるいは教育機関での研修生をはじめ、医学とその国連分野における専門的研究生が対象となります。
J-1ビザ取得の資格
米国の技術や学問を通して専門分野の知識と技能を高めるために交換訪問制度に参加することが条件となります。また、スポンサー(受け入れ側)は、営利的な雇用を目的とするのではなく、研修生への訓練を適切に実施しなければなりません。
滞在期間は?
J-1研修生は、研修制度の期間中(最高18ヶ月まで)だけ滞在できます。ただ、航空訓練に限っては、24ヶ月まで渡米が認められています。
配偶者の就労は?
研修生本人は、従業員として職に就くことを禁じられていますが、研修生の配偶者と子供は米国内での就労許可を申請できます。
スポンサーになるためには?
スポンサーはJ-1適用機関(J-1-Designated)と呼ばれ、交換訪問制度を備えていなければけません。同制度は、米国務省が指定しており、適用機関になるためには法的にも財務的にも条件を満たす必要があります。現行規定によると、スポンサーは次の項目のいずれかに該当しなければいけません。
@ 米国の連邦政府及び州政府、または地方自治体の省庁機関である。
A 米国が加盟国になっている国際機関の米国支部である。
B 米国の会社機関であること。(次を参照)
もし、スポンサー資格を希望する組織が非政府団体の場合なら、次の条件を満たさなければなりません。
@ 連邦または州の法律に沿って労働組織に加盟している会社であり、出資者の過半数が米市民である。
A 連邦または州の法律に沿って設立された営利団体である。その際、米国がビジネスの基盤になっている米上場企業であるか、未上場の場合なら、その会社の過半数を米市民が所有してなければならない。日本の会社の米国子会社であれば、親会社と米国会社の両方が株式取引所に上場している。もし上場していなければ、役員と取締役会、そして株主の過半数が米市民でなければならない。その際、永住権保持者は米市民とみなされる。
B 連邦または州の法律に沿って設立された非営利団体である。その場合、内国歳入庁の規定する組織コードが501c条項で定められる非課税組織として認められ、事業を米国内で行い、経営者と理事会の過半数が米国市民である。
C 連邦または州の法律に沿って設立された大学、またはその他の教育機関である。
そのほかの条件
さらに、スポンサーは、年間最低5人の研修生のスポンサーシップをはじめ、研修生の法的ステータス、適切な免許や認可を1回の交換研修あたり最低でも3週間(短期研修の学生については例外あり)維持し、在学中には研修生の健康保険も準備しなければいけません。一方、他のJ-1適用機関を使えば、J-1適用機関ではない日本の会社でもJ-1研修生を受け入れるスポンサーになれます。
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(注意)この資料は、IMMIGRATION
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