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移民をサポートするための移民スポンサー(保証人)が誓約に署名する行為は長年にわたって行われてきましたが、米国政府がAffidavit
of Support(扶養証明)への署名を合法的に義務付けたのは1997年のことです。この新しく厳格な規定は、移民がpublic
charge(政府の生活保護)を受けないことを保証するために制定されました。
扶養証明の規定により、家族を頼ってくる移民、あるいは雇用による移民、そして養子として米国にやってくる孤児(移民)は、一部の例外を除き、スポンサーからI-864(扶養証明書)の署名を得る必要があります。移民スポンサーとなることを考えている人はスポンサーとなるための資格、そしてI-864に署名することで得る義務を知っておくべきです。
I-864のスポンサーになるためには、一定額の収入を得ていなければなりません。そして、移民が
1)米国市民になる
2)四十期分の就労功績をためる
3)米国から永久に離れるか死亡する
まで、移民の経済的責任を負担する義務が発生する可能性があります。例えば、いずれ義理の息子になるからと移民スポンサーになった場合、その後たとえ結婚が実現しなくても(または結婚後すぐに離婚にいたっても)その男性の経済的責任を負うことになります。
その点を明確にするため、米国政府は、移民には最初の5年間、政府給付金の受給資格がないという宣言をしています。つまり、最初の5年間は、スポンサーが援助をしなければいけません。また5年を過ぎても、スポンサーの財産の一部は移民のものであると考えられます。さらに政府は、移民がFood
Stampなどを必要とする場合、その費用をスポンサーから徴収できます。
このように、移民のスポンサーになるというのは、I-864への署名により、米国政府と『移民の給付金に責任を持つ』という契約を交わすことを意味します。政府機関だけでなくスポンサーとなってもらった移民でさえ、スポンサーの支払い拒否に関して訴訟を起こせます。また、移民がSocial
Service Programに申し込めばいつでも、スポンサーの財産は移民のものになります。そうなれば、移民が利用した政府の給付金を取り戻すために、政府はスポンサーを訴えることができます。スポンサーは生存している限り、自身の財産から、移民の給付金を支払う法的責任があるのです。
スポンサーになるかどうかは、大いに悩むところです。今後、スポンサーになろうと考えている人は、以下の基本事柄を知っておいて下さい。
I-864が必要となる移民申請
家族ベース(一部の例外を除く)、米国に養子として受け入れられる孤児、雇用ベースながら申請者の親戚がスポンサーとなる、またはビジネスの所有者利益を5%以上保持する場合。
* スポンサーは、十八歳以上の米国市民、または永住権保持者でなくてはならない。さらに、米国に居住地がある。
* スポンサーの年収は、連邦貧困ガイドライン(Federal Poverty Guideline)の規定する貧困レベルの125%以上(軍人の場合は100%)
* 主要スポンサーは、必要な年収額を満たすために共同スポンサー(Joint Sponsor)を置くこともできる。不動産など収入外の財産も、1年以内に現金に変えられる限り勘定にいれられる。
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(注意)この資料は、IMMIGRATION
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