アメリカでも日本でも、一般市民の認識は、「病気になれば薬を飲めばよい。それで治らなければ医者(西洋医学)が助けてくれる」と、信じている方がほとんどでしょう。
確かに第2次大戦後の急速な科学の発展に伴い、西洋医学の画像診断機器や消毒・滅菌機器なども発達し、ERなどテレビ番組で紹介される様な救命救急処置や外科手術によって、以前は救えなかった命が救えるようになりました。
しかし、西洋医学は薬(化学物質)を投与し、外科手術を行うなど、治療行為そのものが人体にとって侵害刺激となる傾向にあり、何らかのミス・過誤が起ると取り返しのつかない結果になりかねない特徴を持っています。
近年、西洋医学は専門化・細分化が進み、より多くの医療スタッフが関与するようになって、そのシステムが複雑化し新たな問題が浮上してきています。今回は、その現状を紹介します。
医学誌「British Medical Journal」2016年5月3日号に掲載された、ジョンズホプキンス大学医学部教授のMartin
Adel Makary, MD, MPHの研究で、「医療ミスが米国での死亡原因の3位である」と報告されています。
この研究の結果、2013年の米国での死亡原因は、第1位が心臓疾患(約61万1千人)、第2位が癌(約58万5千人)、第3位が医療過誤(約25万1千人)、第4位は慢性閉塞性肺疾患(COPD:約14万9千人)と分析されました。
Makary教授は、「細菌感染や心臓疾患だけが死因ではない。人は意思疎通の失敗、医療の細分化、診断ミス、過剰投薬などによっても死亡しており、これらを合わせると米国の死因3位になる」と延べ、「この人数には介護施設や通院患者は含まれておらず、これらを含めると医療ミスによる死亡はさらに多くなる。世界の保健問題において報告が実際より最も少ないのが医療ミスだ」と指摘しています。
1990年代半ば頃から医療過誤や薬の副作用に伴う死亡など医原病の研究が増えており、2000年にも「医師及び医療行為が米国市民の死亡原因3位」と米国医師会誌に研究論文が掲載されています。
医療過誤や医原病は、死亡こそ免れたが重篤な障害を負った患者を含めれば上記の研究の何倍もの被害者がいると指摘されています。医師や医療行為、医療ミスが死亡原因の第3位という事実(FACT)を前にして、それでも「医学が助けてくれる」と言えるのでしょうか。
病院に行く機会が少ない程、医療ミスの被害者になるリスクも少ない訳ですから、そのためには「病気の予防」こそが最も重要になります。
医学誌「Journal of Manipulative and Physiological
Therapy」2007年5月号に掲載された、Richard L. Samat,
MDの研究で、「カイロプラクティックを受けている人は、受けていない人と比べて、医薬品コストが85%少なく、通院での手術が62%少なく、入院の必要が60%少なく、入院日数が59%少なくて済む」と報告されています。
体の調整・制御を司る神経系の機能を保持するために、日頃からカイロプラクティックで脊柱および神経機能のメンテナンスをしておくと医療を受けることが少なくて済むのです。 医療ミスの被害者にならないために、知っておくと得ですね。