医学誌「Environmental Health Perspectives」電子版に2016年3月7日に掲載された、カリフォルニア大学バークレー校の客員准教授Kim
Harley, PhDの研究で、「10代女児の内分泌かく乱物質の体内濃度が化粧品やシャンプーを化学物質を含まないものに替えることで低下した」と報告されています。
この研究では、ヒスパニック系の10代女児100人を被験者とし、各自が通常使用している製品の使用を中止させ、化学薬品を含まないと表示されている化粧品、シャンプー、ローションを3日間使用してもらって、実験前後の、内分泌かく乱物質の尿中濃度を比較しました。
その結果、この3日という短期間に内分泌かく乱物質の尿中濃度は27〜45%も低下していることが判明しました。
化粧品、香水、ヘアケア製品、日焼け止めなど、パーソナルケア製品の多くに、パラベン、フタル酸塩、トリクロサン、オキシベンゾンなどの化学物質(内分泌かく乱物質・環境ホルモン)が広く使用されており、動物のホルモン系に干渉することや、行動障害、肥満、がん細胞の増殖を関連づける研究報告があります。
Harley博士は、「女性はパーソナルケア製品を多く利用しており、有害な化学物質に暴露する可能性が高い。特に10代女児は、成人女性に比べて1日当たりのパーソナルケア製品使用量が多いことが研究で示唆されており、急速に生殖機能が発達する時期であるためリスクが高い」と述べています。
皮膚から吸収する有害物質は以外に多いものです。ブランド・イメージや宣伝広告に惑わされず、製品の成分を確認して購入するようにしましょう。