医学誌「American Journal of Clinical Nutrition」に2015年1月14日掲載された、ケンブリッジ大学のUlf
Ekelund博士の研究で、「座ってばかりで運動不足の生活は、肥満の2倍の死亡リスク」と報告しています。
この研究では、33万4千人の男女を被験者とし、身長、体重、胴囲を測定し、身体活動レベル等のデータを収集、平均12年の追跡調査を行って分析しました。
その結果、全く運動しない場合に比べ、1日20分の早歩き(90〜110カロリーを消費)といった中程度の運動によって、早期死亡リスクを16〜30%低減できる可能性が判明しました。中等度の運動による効果は、正常体重域の人が最も高いものの、過体重および肥満の人にも便益が認められました。
Ekelund博士は、「運動不足の人は、運動量をわずかに増やす努力をするだけで大きな健康効果が得られる」と述べ、また「集団の運動不足を解消すれば、肥満を解消した場合の2倍の死亡数を低減できると考えられ、公衆衛生の観点から、身体活動レベルの増大は肥満の低減と同じくらい、あるいはそれ以上に重要である」、と指摘しています。
これまでにも複数の研究で、座り続ける生活習慣が健康を害することは報告されています。中等度の運動(有酸素運動)は免疫系を刺激し、精神機能を向上させ、エネルギーを増大させ、筋肉や骨を強化し、心疾患、がん、糖尿病などの慢性疾患リスクを低減する効果もありますから、是非この知見を参考にして下さい。
ミニチュア・トランポリンを購入し、それをテレビの見える場所に置いて、その上で足踏み運動を行えば、手軽、安全、簡単、便利で飽きずに中程度の運動ができるのでお薦めです。