先月号の記事で、野菜や果物等に貼ってあるステッカーのPLU番号が9で始まるものはオーガニック、3か4で始まるものは化学肥料と農薬を使った一般農法、そして8で始まるものは遺伝子組み換え食品(GMO)であるという識別法を紹介しました。しかし、一般の方の中にはGMOや農薬の危険性をよく知らないことから、オーガニック(有機栽培)の食品の価値を理解していない方もいます。
そこで、今回は研究結果を写真と共に紹介します。
仏専門誌「食品と化学毒性」で発表された論文によると、「遺伝子組み換え食品を餌として与えられたマウス、或いは農薬の除草剤に接触させられたマウスは、有意に多くの腫瘍を確認した」と報告されています。
この研究では、マウス200匹を用いて、遺伝子組み換えトウモロコシ「NK603」を餌として与えられた群、農薬の除草剤「ラウンドアップ」と接触した群、その両方を受けた群の実験群3群、そして対照群と合計4群に分け、通常のマウスの寿命に相当する2年間という期間にわたって実験を行いデータを検証した。
開始から14か月目、非GMOの餌が与えられ、かつ除草剤にも非接触の対照群のマウスでは確認されなかった癌の発生が、実験群の雌のマウスでは10〜30%で確認された。
さらに24か月目では、対照群での癌の発生率は30%にとどまっていたのに対し、実験群の雌では50〜80%と高い発生率であった。癌の発生は雌に多く確認され、また実験群の雌では早死も多いことも判った。
写真は、左がGMO餌のマウス、中央がGOM餌プラス除草剤接触のマウス、右が除草剤接触のマウスです。大きな悪性腫瘍(癌)ができていることが容易に目視できます。
こういった科学的・医学的な研究によって、遺伝子組み換え食品や、農薬の除草剤の毒性、癌の発生との関連性が指摘されています。その危険性は明白で、欧州のEU加盟国の8カ国以上に加え、ロシアなども米国からの遺伝子組み換え食品の輸入を禁止しています。
しかし、米国や日本では何故か「安全である」として遺伝子組み換え食品が認可され市場に出回っています。
どの情報を信じ、どう判断し、どう行動するかは貴方次第です。後悔しないように熟考して下さい。貴方と貴方の家族の健康に関わることですから。