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10月のアメリカ国内メインイベントいえば、やはりハロウィンですが、この時期にもう一つご紹介したい文化・宗教イベントがあります。それがDiwali、ディワリだとか、ディーバワリなどと呼ばれますが、こちらは人口12億人の大国、インドからやってきているお祭り。NRI(Non-Resident
Indians)という言葉もあるように、最近ではアメリカ国内だけでも、400万人以上のNRIが、そしてIT系を中心にたくさんのインドの方々が米国内でお仕事をされいるので、ディワリをお祝いする家族や友人に出会う確率も高いはず。
まず、このディワリという言葉は「光の集まり」を意味しているため、この日に合わせて、家のまわりを電飾で飾ったり、夜になるとキャンドルをたくさんともしたりします。インドでのディワリを迎えた筆者、街中の光り輝く様子に、なんだか怪しい昭和の繁華街を感じました(笑)。ヒンドゥー教徒のお祭りなのですがインドの新年%Iな意味もあり、最近では宗教を超えてお祝いされているようです。ヒンドゥー暦で7番目の月が毎年10月あるいは11月にあたりますが、新月から5日間がディワリとなりますが、その前からイルミネーションが付けられ、信仰心の強い方は断食をはじめ、家族や親戚の集まりが増え…と、盛り上がっていくようです。
インドの全人口の80%はヒンドゥー教徒。そしてみなさま「ストーリー」がお好きなようですので、このディワリの由来にもなかなかかっこいい神様のお話が裏付けられています。一般的なのは「ラーマ神が、悪魔のラーバナをやっつけてた後に、アヨーディーヤーという都に戻ってきたのをお祝いして」というストーリー。他にも「クリシュナ神が、悪魔のナラカスラをやっつけた」だとか「ビシュヌ神が悪党バリィを追放した」だとか…。どちらにしても「善は悪を打ちのめす!」という強い正義感の意味があるようです。よって、おめでたい勝利の宴≠ナあることには間違いなし。
さて、ディワリは家族や友人、親戚を新年を祝う意味もあり、よって日本の大晦日のように、お部屋の掃除をしたり、お歳暮のようなお菓子(ミターイと呼ばれます)を配ったりします。そして、チョークのようなカラフルな粉で玄関前に美しいデザイン「ランゴリ」を施し、そこにろうそくを灯したり。また、この期間に「お金を使うと縁起がいい」と信じられているため、ディワリの日の前日までに家電製品や、日用品を買い替えたりする方も多く、ある意味経済効果抜群!≠ネお祭りとなります。会社によっては特別なボーナスが支給されたり、もちろん、お金の神様であるラクシュミー女神へのプージャ(お祈り)もディワリの大切な伝統の1つです。
ディワリのアイテムとして忘れてはいけないのが‘爆竹’です。これは、本国インドでは「これでもかぁ!」くらいの量の爆竹がバンバン使われるのですが、アメリカ国内のディワリはもうちょっと静かめに楽しまれているようです。デリーでは、大気汚染状態を緩和するために、ディワリ期間中も爆竹の販売ライセンスを停止する動きがあるようで、さぁ、どうなる!という感じです。パーティー、特に踊るのが大好きなインドの方々ですので、新年用のゴージャスなサリーや金ピカのジュエリーに身を包み、軽快なボリウッド・ミュージックなどに合わせて踊り明かす! 人も多い。
というわけで、もしディワリ・イベントにお呼ばれされたラッキーな読者の方は、踊りやすい靴で、それでも金銀ピカピカさせて、お腹を好かせて(美味しいインド料理とお菓子を堪能されてください)参加してみてください。そして、爆竹音をさけるための、耳栓(!)もグッドアイデアかも…。ちなみに、ディワリの後は、インドでは「結婚式シーズン」となり、家族内の楽しい&おめでたい宴はまだまだ続く、というわけです。
Happy Diwali to you all!
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