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長い歴史の間、
人は花を見ては愛する人を思い、花ことばを作ってきたようです。昔の日本人は、美しい女性を「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿はユリの花」なぁんてロマンチックに表現されていたし、西洋では19世紀初頭から、草花をモチーフにしたアンソロジー(詩華集)が作られ、特に上流階級の貴族たちの間で大人気だったとか。ラブレター一つにしても、ちょっと気の利いた花言葉を添えてさらにロマンティックに表現していたことでしょうね。
花言葉の中でも、その色によって全く意味が変わってくるものもあります。例えばバラの花、大切な誰か薔薇の花束、なんて素敵ですけど、色と意味を理解しておかないと大変なことになってしまいそう(とはいえ、花束をもらう方が色違いの花言葉をちゃんと理解しているかどうか?は微妙ですね)。以下、色による違いをリストアップしてみました:
●赤いバラ:I
love you(あなたを愛してます)または Passion(情熱)
●青いバラ:
Mystery(神秘的)Possibility (可能性)
●白いバラ:
Innocence and Purity(純潔と純粋)
●黄色のバラ:
Jealousy(嫉妬)または Decreasing Love (愛が弱くなる)
●ピンクのバラ:
Graceful(上品)または Gratitude(感謝)
●オレンジのバラ:Playful
(遊び心) または Facination(魅惑)
●紫のバラ:Pride
(誇り) または Respect (尊敬)
やっぱりねぇ、赤い薔薇は愛情表現の手段として“悩殺しちゃうよ!”状態なんですね。黄色はちょっと避けた方がいい色なのかも?しれませんが、でも他にも黄色には「友情」だとか「可憐な」という意味もあるそうですので、一概には悪い意味ではなさそう。個人的に気になる(というか、突っ込みどころ満載な)のは、黄色でしかも小さめのバラのお花のブーケには『笑顔でお別れしましょう!』という花言葉が秘められているようです。和田アキ子さんもびっくり!の意味深な状態。。。
さらに読者を悩ませるのが、バラの花の状態や、さらに細かい色の違いによって、その花言葉の意味が更に変わってくる!と。例えば、赤くてしおれた感じのものは『人生の儚さ』を、赤いバラの蕾は『あなたへ尽くします』、同じ赤でも深みがあって更に発色の良いものは『死ぬほどあなたを愛しています』という意味があるそうです。シャーロック・ホームズをお読みになる貴方なら聞いたことがあるかもしれない緋色(英語だとScarlet)という、やや黄色かかった鮮やかな朱色のような色、このバラだと『灼熱の愛』ということで、そんな色のバラをいただいちゃった時は、もう筆者はメロメロです。
さぁ、今月と来月のホクホクでは、そんな魅力たっぷり&意味たっぷり、な『花言葉の数々』をまたまとめてリストアップしていきます。一般的に馴染みのあるお花はを集めてみましたので、“あぁ、この花の名前って英語でこういうのね”という部分でも楽しんで頂ければ幸いです。ちなみに、各花言葉の意味は、西洋の文化&歴史から引用したもの、そして、その意味合いは個人的な受け取り方で違いが生じ、また無限存在する(答えはひとつではない)という部分をご理解くださいね。
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アマリリスAmaryllis
Pride(誇り)、Amazing Beauty(言葉を失うくらいの美しさ) |
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アプリコットの花 Apricot
Timid Love(臆病な愛)、Doubt(疑い)、Suspicion
(疑惑)
*梅に似た花も綺麗で、食用の実も美味しいアンズ。カリフォルニア州が世界的にナンバー1の生産量を誇るそうです。 |
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ベゴニアBegonia
Harmonious (調和がとれた)、Cautious (用心する) |
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ブーゲンビリアBougainvillea
Passion(情熱)、Attractive (魅力たっぷり) |
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サボテンCactus
Endurance(忍耐)、Warmth(暖かさ)
*見た目にはなんとなくとっつきにくい植物ですが、サボテンの花はとても美しく、過酷な土壌でも華やかに咲き誇る姿は、たくさんの人を魅了しますよね。よって『枯れない愛』『秘めたる愛情』『内気でもしっかりした乙女』などという花ことばもあるようです。深いなぁ、サボテン。
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桜 Cherry blossom
Spiritual beauty(精神美)、Frank(淡白)
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菊 Chrysanthemum
Cheerfulness(元気)、Friendship (友情)
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カラーリリーCalla lily
Magnificent Beauty(華麗なる美しさ)、
Feminine Modesty(女性としてのしとやかさ)
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カーネーション Carnation
Fascination(魅惑)、Distinction(名声)
*母の日にプレゼントされるカーネーションも薔薇と同様、その花の色によって意味がかわっています。白だと『永遠の愛』、ピンクだと『女性的なしぐさ』
赤では『母への愛』なんだそうです。そして、いつも悲しい、ネガティブ言葉いっぱいの黄色の場合は『軽蔑』。 |
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