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アメリカ人の食生活で一番頻繁に食べられているもの、なんだと思いますか?統計的に言うと1人あたり年間160食以上出ているこの食べ物。その答えは「シリアル」です。そう、日本ではコーンフレークという言葉でなじんでいる、あのカサカサしたトウモロコシなどの雑穀類。甘いのあり、カラフルなのあり、ナッツやレーズン入りがあり、と何十種類、いや何百種類もの箱がスーパーの棚にぎっしりと列んでいるのを見かけている事と思います。アメリカ人は大人も子供もこの「シリアル」が大好きなようでして、その食べやすさ(牛乳かければいいんですもんね)からも、どの家庭の食料庫にも必ず2つ3つのシリアルボックスが列んでいるようです。
さて、このシリアルという言葉、、とある語源の書からですと・・・『ギリシア神話の「大地・五穀豊穣の女神デメテル」のローマ名は「ケレス(Cerel)」。“シリアル(CEREAL)”はこの“ケレス(Cerel)
”から派生した言葉』なのだそう。なるほど、五穀豊穣の神さまの恵みをたっぷり受けているのがこのシリアル。ようは、そのまま食べられるように加工した雑穀類。それぞれのシリアルによって違いますが、トウモロコシ、米、小麦、大麦、オーツ麦などが原料として使われています。
『ケロッグ』と聞けば“あぁ、コーンフレークね”と思う方も多いはず。それもそのはず、このコーンフレークをはじめ、シリアルという食べ物そのものを創りだしたのが、このケロッグ社の創始者、ジョン&ウィル・ケロッグ兄弟。19世紀末、アメリカのバトルクリークに保健所で医療スタッフとして働いていた二人。病人達の健康と食欲増進を考えた末、このような新しい健康食としてコーンフレークを開発。それ以来、栄養のバランスがよく、調理に手間がかからないので、アメリカだけではなく、世界各国で朝食としてよく食べられるようになりました。?シリアルといえども、いろいろな種類があるんです。ちょっと箇条書きにまとめてみましょう。
●フレーク Flake
穀類をロールで押しつぶし、平たくしてオーブンで焼いたもの。軽い歯ざわりと香ばしさがあります。
●パフ Puff
穀類に熱と圧力を加えた後、急速に圧力を減らしてスポンジ状に膨らませたもの。口の中で溶けるような食感が特徴的。
●ミューズリー Muesli
ヨーロッパ系シリアルの代表。「すりつぶした」という意味の“MUS”(ドイツ語)が語源で、スイスの医者がレシピを開発したのが始まりといわれています。さまざまな種類の穀類に
ナッツやドライフルーツを加えていて、粒の形が残っているものもあり、歯ごたえがあります。固いタイプのものでは、前夜からミルクにふやかしてから食べることもあります。
●グラノラ Granola
小麦やオーツ麦に、ナッツやレーズンなどのドライフルーツを加えて焼き上げたシリアルです。
●クリスプ Crisp
カリカリッとした歯ごたえが特徴のシリアルです。
●オートミール Oatmeal
オーツ麦が原料の、あたためて食べるシリアル。水や牛乳を加えておかゆのように炊き上げるので、「ホットシリアル」とも呼ばれています。
●クランチ Crunch
水あめやチョコレートでシリアルをくっつけて、小さなかたまりにしたもの。甘くてザクザクとした固い歯ごたえが特徴です。
●ブラン Bran
麦の外皮の部分で、日本語では“ふすま”と呼んでいます。食物繊維やミネラルなどが豊富で、健康重視のシリアルに使用されることが多いです。
我が家のパントリーをチェックした所、なんと9種類のシリアルが列んでおりました!1つはいつも食べているチェリオーズ。これは家族みんなして忙しい平日の朝に食べるシリアル。なんとなく安心する黄色い箱、決してスペシャルな味ではないんだけど、お腹にたまり、ミルクとの相性もいい、と。チェリオーズに飽きたちょっぷり移り気な朝用に「キックス」。これもかなり昔からアメリカの食卓に登っているシリアルで、ちょっとした甘さと真ん丸の形が子供達の人気です。そして、旦那用の「ミューズリー」、ヨーロピアン(北欧系)の彼は、このミューズリーにヨーグルトを合わせて食べるのが大好き。そして私、ママ用に「グラノラ」がありました。なんだかせわしい朝なので、できるだけいろんな物(ナッツにレーズンにドライフルーツに、、、と)を1つのボールで食べたい、それだけの理由なんですが、コスコでおいしいのが手に入るのも大きな要因。そしてホットシリアルを代表して、オートミール。これはクッキーやピーチコブラーなどのデザートを作る時にも必要な材料なので、いつも我が家には備わってます。
さて、他の2つは「子供用:週末特別シリアル」と題し、お砂糖の割合の高め、色もカラフルな物で「フルーツ・ループ」「シナモン・トースト・クランチ」。これらは「土曜日と日曜日にしか食べちゃだめよ」と言ってあるもの。まぁ、親ものんびりしたい週末の朝ですので、このような甘めのシリアルもオッケー、と甘やかしております。早起きする子供達はこれを食べながらカートゥーンなどを観ながら、お寝坊さんのマミー&ダディーがキッチンで卵料理やソーセージ、気分がいいとパンケーキ、なんてのを作りはじめるのを待つ、という事です。よくできたシステム!と、我ながら納得(笑)。そして最後の2つは「たぶん、安売りしていた時に買ってみたのだが、家族誰もあまり好んで食べていないため残ってしまっている」箱が2つ・・・あえてシリアルの名前はあげない事にします。
みなさんのお宅のシリアルはどんな種類でしょうか?
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