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6月はジューンブライドの月。この月に結婚すると幸せになると言われています。その由来は様々でしが、どちらもヨーロッパ系の逸話がもとになっているのは確かです。ギリシャ語でのルーツであるジューン(6月)女神は愛を司るという神話に基づいているだとか、単にお天気が良いので、という話だとか、あるいは、5月の神様(マイア)は農作物の神様、という訳で供え物をあげる事になっているが、そこに結婚式が入り込んではマイア様に失礼にあたる、だとか、、、どれが正しい理由か分かりませんが、現代の西洋社会で、この「6月に結婚すると幸せになる」という言い伝えが広がっているのは事実です。
さてさて、アメリカで結婚式に参列する方、あるいは、実際ご自分の結婚式をアメリカで行う方、どちらにしても少々やり方や風習の違いアメリカ式結婚式にとまどる事もあるのでは?まず第一に、「アメリカ式はこれ!」と一言では説明できないのが事実。教会式もあれば、ユダヤ系の式もあり、インド系や韓国系、またアフリカ系にチャイニーズ系、、、かと思えば、2つの文化を融合させていたり、あるいはまったく無宗教のシンプルな物だったり、自宅の庭を使ってこじんまり行ったり、ビーチでの裸足でウェディング、というのもありますよえね、、、ルールがあるようでない、たくさんの文化でなりたっている国、好きなようにできる個人主義のアメリカ、という部分を強く感じるのが米国独特の結婚式事情なのかもしれません。
さて、どのウェディングに参列しても見かけるのが「結婚する二人」(当たり前!という声が聞こえてきそうです)。そして、あえて’ブライド(新婦)’と’ブルーム(新郎)’と言えないのは、州によっては同性結婚が認められているため、’新郎&新郎’や’新婦&新婦’のお式もあるわけです。ドレスにしてもタキシードにしても、ピンからキリまで、というのがこのお国。と同時に、結婚指輪だってティファニーもあれば、ウォールマートもあるんです。そして、白いウェディングドレスだけではなく、お国自慢の衣装を着る人も多いですよね。それぞれの文化や宗教のしきたりに乗っ取って行われる結婚式、参列者側にとっては悩む事も多いかもしれませんが、まぁ「国際エンターテイメント」を楽しんでいる、という気持ちであたたかく二人の門出を御祝いしてあげればいいのでしょう。
イギリス王室の結婚式の報道をご覧になった方もたくさんいらっしゃるかと思います。どこからみても完璧なキャサリン姫とダイアナ妃の面影残るウィリアム王子。盛大で美しくて、まさに「おとぎ話」のようでしたね。実際の一般ピーポーの結婚式はそんなわけにはいかないわけでして。様々なドラマが生まれるのも事実。こちらでウェデイングをする場合、お高いお値段を出してプランナーを使わない限り、全て「ご自分でやってください」なので大変大変。ケーキはどうする、ドレスはどこで買う、デコレーションは?DJを使う?参列者へのお土産は?カメラマンはプロを使う?それとも友達に頼んで安上がりにする?と、やたらと決める事がありすぎ。しかも、親戚が集るとなれば、おばさんのタバコ癖だとか、おじさんの酔っぱらい方だとか、とにかくもういろいろドラマが出てくるのは当たり前。
そうそう、人選にも注意しないといけませんよ。例えば”メイド・オブ・オーナー(新婦の付き添い係:通常親友や姉妹で担当。身の回りの世話で大忙しになります)”を決めたり、”ベスト・マン(新婦の付き添い係:披露宴では彼のスピーチが合図となって乾杯になったりする。大切な婚姻届けや指輪を持って行くのも彼の役目)”も決めないと。”ブライズ・メイド”達は、奇麗なお揃いのドレスを着ているだけではないのです。ゲストのお世話をしたり、この特別な日を新婦が快く過ごせるように様々な式の前後からアレンジやお手伝いをします。同時に”グルームズ・メン”達も、新郎の支えとなったり、あるいは「飲み仲間」となって式前夜を過ごしたり、式当日は参列者達のエスコート役として大活躍。まだまだいるんです!”フラワー・ガール”は花嫁が入場する前に花びらを撒く担当のかわいい女の子。男の子なら、子供用タキシードに身を包み”リング・ベアラー”として結婚指輪を持って入場。
結婚式や披露宴以外にもやる事はたくさんです。まず”ブライダルシャワー”とは、カジュアルな結婚祝いパーティー。披露宴にこれない人もこのパーティー(週末の日中に行われる事もおおい)にやってきて、オープンな雰囲気の中で御祝いしよう、というのが多いパターン。昔は女性だけの集まりだったようですが、最近は男性側のお友達も含めて「ハウスパーティー」的に、子供もやってきたりしてとってもアットホームな形でブランチやアフタヌーンティーでもしながら、というのが主流。式当日ではなく、このシャワーの時にプレゼントを持参する人も多いようですよ。そうそう、プレゼントといえば、「ウェディング・レジストリー」という制度、とても合理的な方法。お店に行って名前と結婚式の日にちなどを登録し、あとは「こんなのをもらえたらいいなぁ」という物を好きなだけビシバシと、バーコドで読み取る!この作業がとっても楽しかったりしますよ。ノードストローム、メーシーズ、ターゲット、ベッド&バス&ビヨンド、、などなど、アメリカ全土に広がっている主流なデパート系ではこの「レジストリー制度」を簡単に行う事ができます。
さぁ、明日はいよいよ結婚式!当日がスムーズに滞りなく進むために、式会場で前日に「リハーサル」が行われる事があります。その場合、新郎&新婦はもちろん、ウェディング・パーティーと呼ばれる人達(近い家族やメイド・オブ・オーナーなど、役柄が決まっている人達)がリハーサルに参加しますが、このリハの後に「はい、お疲れさまぁ」と、ちょっとしたディナーが開催され、”リハーサル・ディナー”と呼ばれています。近くのレストランで簡単に食事、そしてお酒。お互いの親戚同士がこのリハーサルで初めて会う、というパターンも多いわけで、このリハーサル・ディナーでは顔合わせ的な意味もあるのです。
”バッチェラー・パーティー”はご存知「独身最後の夜」を楽しむためのもの。今まではバッチェラーという事で男性のため、というノリでしたが、最近は女性だってやりますよね、その場合は”バッチェロレット・パーティー”と呼ばれます。この時のイベントとしては、女性みんなで飲みにいったり、ゲームをしたり、ちょっとエッチなプレゼントを渡し合ったり、あるいは、男性ストリップのような所に繰り出したり、、、と、アメリカ人の遊び心たっぷりに独身最後の夜を楽しむようです。日本人の女性達だったら、居酒屋とカラオケって感じでしょうかね。そういえば、アメリカの披露宴では「マイウェイ」を歌いだす上司さん、とかはいませんよね。。。そのかわり、ノリノリのDJさんを呼んで、「夫婦最初のダンスです」という事でカップルが踊りだし、あとは会場みんなでダンシング・オールナイト、、、。
というわけで、所変われば内容も変わる結婚式。万国共通なのは「幸せな二人を御祝いする」という気持ち。ジューンブライドになる方も、なる方を知っている人も、みなさんに幸あれ!です。
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