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年末のアメリカはパーティー続き、食べ続き。感謝祭にクリスマスやハヌカはもちろん、カンパニーパーティーに呼ばれたり、学校関係のPTAパーティーもあったり。とにかく「皆で集まって喋って食べる」が好きなアメリカ人達が紙コップやら紙皿を並べて張り切る季節です。
パーティーの形式でカジュアルなものと言えば『ポットラック』というシステム。はじめて聞いた時には「ポット?お湯のポット?」と悩みますが、ようは「持ち寄りパーティー」の事。Potluck
という語源は”お客さんに食べさせる物”という意味らしいのですが、一部の人達は”ネイティブ・アメリカン達が行っていたPotlatchというパーティーから”と信じているとか。どちらにしても、みんなで食事をして分け合う、という意味があるのでしょうね。
さてさて、ポトラックに呼ばれて参加する事にしたら(あるいはホストする事になったら)まず大切なのが「何を作るか」です。あなたの持参するディッシュは、ある意味、あなたのアイデンティティーを表しますからね、、、いや、そんなに怖がらなくていいんですよ。ただ、アメリカ人の参加者の多いポトラックパーティーでは、やはり「あの人は日系だからきっとジャパニーズフードを持ってくるだろう!」と、単細胞な希望を持つ人が多々。そうです、その期待に答えるか答えないかはあなた次第、なんですが、基本的にエンターテイナーなホクは、やはり「そうだろう、そうだろう」と母心で日本っぽいものを作ろうと思ってしまいます。しかーし、忙しい毎日ですので、いかに簡単に、手をかけずに作ってみせようか、というのも大切なポイント。以下はホクの長いアメリカ生活、そして何度も参加したポトラックで人気だった(と思う)持参メニューです。
▼枝豆
いつも冷凍庫に常備。ヘルシー、簡単、ホストがお肉バリバリのバーベキューをする予定なので「サイドディッシュを持って来て」パターンの時もグッド。アメリカ人は、枝豆に塩だけでは足りないと思う人もいるらしく、醤油をたらす人もあり、、、塩分大丈夫かい?
▼串ざし
基本的に何でも串にさしてあると喜ぶ人達のようなので、チーズやかにかま、ミニトマト、厚焼き卵、ちくわ&キュウリなどをかわいく串にさして「ジャパニーズオードブル・プレートよん」なんて言ってみると以外とうけました。
▼小さいお好み焼き
これは’食べやすい大きさの勝利’です。一口大の大きさに作ったお好み焼き。具は簡単にハムでもソーセージでもいいんです。「キャッベジ・パンケーキ!珍しい!」という事でもりあがります。まるでトルティア用のディップのように、マヨネーズとお好みソースを混ぜたもの(この2つの味を合わせるというのも面倒くさがる方あり)をサイドに置きましょう。鰹節の袋を持参して、日本文化上級者達にすすめてあげてください。ビギナー達は、、、だめかな。
▼一口大の簡単どら焼き
これもフィンガーフードとして、そしてさりげなくジャパニーズなスゥイーツを、という時に良いですよ。パンケーキミックスで一口大のパンケーキをたくさん作ります。あまいあずきと堅めに作った生クリーム(この生クリームを和えるのがみそ!クールウィップを使うのも簡単でいいですよ)を混ぜたものを作り、それをパンケーキ2つで挟む。それだけ。可愛くしたければ、デザイン楊枝をさしたり、外側からパウダーシュガーでお色直ししたり。。。ようは単なる”あずきサンド”なんです。でもこのオリエンタルな雰囲気がうけるんですな、不不思議な事に。
▼カリフォルニアロール
これはもう定番ですね。お時間がある方、がんばってください。食べる時に、あなたの作ったお寿司を、なみなみとした醤油に浸してベチョベチョになる食べ方をしているアメリカ人がいても、許してあげてください。
▼フルーツサラダ
日本っぽくないのですが、、、ただ「食材をきれいに小さくカットする」というコンセプトがあまりないお国、きちんとフルーツ達がカットされていると「きれいだ!おいしそう!」と喜ばれます。そういえば、こちらの料理ショーの’みじん切り’って、すんごーくあらいですもんね。ちなみに、フルーツサラダに隠し味で入れたいのが、ドライフルーツの各種。アプリコットやパパイヤ、マンゴなど、このドライフルーツがほどよい甘さを醸し出し、そして余分な果実の汁を吸い取ってくれるのです。一晩前に作っておくのがみそです。
▼ミニトライフル
透明なミニ・プラスティックカップに、市販のパウンドケーキをカットした物、フルーツ類、カスタードソースやキャラメルシロップ、ウィップクリームなどを段々によそって、クリームの上には削ったチョコレートなどで飾ると、まぁお洒落なデザートに。日本っぽくしたければ、小さなお餅を入れてみたり、ようかんや練乳をいれてみたり。人数分作って行くのがポイントです。
さて、ホスト・ホステスになった場合の事も述べておきましょう。パーティーの準備をお客さんが集まる前にある程度終えておくのが基本。でも難しい事はないんです、紙皿でも普通のお皿でもいいし、プラスティックのフォークでもシルバーでも、とにかく人数分あればよろしい。ポトラックは基本的にブッフェスタイルですので、取り分け用の大きめスプーンやフォークもたくさん用意しておきましょう。大人数のパーティーならば、飲みもの用にワインチャーム(グラスマーカーとも言う)を用意したり、あえてデザインや色の違うグラスを用意しておくのもいいですね。最悪、サインペンを用意して紙コップや紙皿に名前を書いてもらう事もできますが、ホクは個人的にあまり好きなパターンではありません。なんだか給食みたいだし。お皿を区別したい時に役立つのが「洗濯バサミ」。日頃雑貨屋さんでみかけるかわいい(おもしろい)洗濯バサミを、一人一人のプレートにつけてもらえば、名前を書く必要なく「あぁ、あなたはてんとう虫ね」「私はくまのぷーさん」など、、、。
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