読者Sさんからの質問:結婚して13年の主婦です。主人とは恋愛結婚をし、12歳になる息子が一人います。よいお父さんとして毎日息子との会話を大切にするし、学校のイベントには必ず出席する彼です。私自身はそんな主人には有難いとは思います。でもこの数年、主人と私との距離間がある様に思えてなりません。喧嘩や言い争いがあるわけでもないのです。私は息子の母親でありますが、主人にとっては妻であり、女として見てもらいたいのです。距離を感じてから、主人は私のことを息子の母親としてしか見ていないのではないかと不安になります。最後に二人でデートしたことさえ思い出せません。夫婦の距離を縮める手段はありますか?
Sさんの様に結婚して子供ができると、ふとしたときから夫婦の間で距離感があると感じる夫婦は結構多いです。実は夫婦でカップルセラピーに来る方の大半がその様な悩みを抱えています。夫婦の間にいったい何が欠けているのでしょうか?
子供が生まれると自分たちの生活はガラッと変わり、子供中心の生活です。以前は二人だけの生活だったのに子供ができると‘子供の親’としての役目が多くなります。子供ができる前の二人だけの生活はいったいどんなものだったのか忘れてしまうぐらいですよね。夫婦での会話も子供の事ばかり。お互いを褒めたり、大事にしているという感情表現する事さえも忘れてしまうぐらい多忙な毎日になりつつある夫婦はいまから要注意です。
バランスの良い夫婦関係を保つためには‘子供の親’としての役目の延長線でお互いを見ない事です。子供の親であるけれども、夫婦の間ではお互いは夫・妻という関係を忘れない事が必須です。
Sさん自身、相手に対して、そして相手は自分に対してどのような見方をしているのか?以前と何が違うのか?などと冷静に夫婦関係を分析してみることが良いかもしれません。そして、パートナーとそれらについて正直に自分の思っている事や感じている事を話す事です。二人あっての夫婦なので、一人では解決できないからこそ、話す事が大事!なのです。
そして、次に二人だけの時間を取ることです。毎日仕事・子育てで奮闘している中、二人だけの時間は生き抜きになるだけではなく、お互いへの愛情確認にもなります。長く一緒にいると、お互いの存在を当たり前に思ってしまったり、相手への感謝の気持ちを忘れてしまう事が多々あります。相手への感謝の気持ちや、尊敬する気持ちを忘れてしまうのは、夫婦関係を壊す要因の一つです。日本の風習には「言わなくてもわかってくれる!」が存在しがちです。でもこれは夫婦の間で最も一番の問題となるものです。人はエスパーではありません。自分の思っている事を言わないと、相手はわからないのです。だからこそ、「最近、二人の間に溝ができてない?」や「最近ぜんぜんデートしてないね」などと話すことが大切です。話すことで相手も初めて理解できるのです。
結婚する前のことや、二人だけの時間を思い出し、あの頃は二人で何をしていたかな?なんて思い出してみても良いかもしれません。Sさんも結婚する前や、息子さんが出来るまではご主人とレストランで食事をしたり、映画を観に行ったり、二人の時間を大切にしてたのではないですか?結婚しても同じです。二人の関係をよりよくヘルシーに保つためには定期的に‘二人だけの時間’を作ることが大事です。そうすることで夫婦の間にできた溝も少しずつ縮みます。二人で協力しあうことが大切です。
ご主人とデートする時は、どこのデート場所へ行っても「自分が一番素敵でキレイ!」と思うぐらいにおもいっきりオシャレをして、二人の時間を楽しむことです。そして「すごく素敵よ!」とか「めちゃめちゃキレイだよ!」なんて普段あまり言わない一言を、お互いに耳元でつぶやいてみてもいいかもですよね!
「二人の時間=デート」というスパイスを夫婦の仲にふりかけるだけで二人の関係が180度変わるのではないかな〜なんて思いながら、Sさんとご主人を応援しています。これからもどんどんとご質問・ご希望などをお気軽にお寄せください。
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