今月のコラムは前月に続き、「年下に気を使いすぎて疲労です」についてです。ジェネレーションギャップなのか、それとも自分の価値観が周囲と違うのか?といろいろと考えさせるトピであり日本人であれば年下の人と付き合うに辺り、いろいろと思い感じる時があるのではないでしょうか?
★ご相談者Mさん…駐在約2年目です。やっとアメリカ生活にも慣れ始めた今日この頃ですが、最近少し疲労気味な自分です。何に対してそんなに疲労なのかと考えていると、年下の友達たちとのやり取りに少々疲れ気味だとわかりました。気を使えない年下の友達たちにイラっとする自分が増えています。年下なくせになんでこんな事も出来ないのか、わからないのか?と彼らとの付き合いにちょっと疑問を抱いています。友達なので、もちろん楽しく付き合っていきたいと思うのです。でも、年上の人に対しての失礼な態度などを目のあたりにするとマジでどつきたくなっちゃいます。年下の友達たちが年上に気を使えないので、年上の自分が彼らに気を使ってストレスを感じ、疲労感でいっぱいです。これでいいのかよくわからないので、アサコ先生にご相談させてもらいました。
Mさんも相当気疲れしちゃっている感じが伝わってきますね。年下の友達たちとのやり取りってあんがい簡単なようで、難しいのではないでしょうか?なんで難しいのかな?って私自身も考えますが、やはり日本人は上下関係に対して昔から上の人を立てる事、尊敬する姿勢を見せる事などの重要さを親や学校などで教えられてきましたよね。そして下の人に対しては年上だからこその経験を年下の人達に伝授する為にも愛を持ちながらも厳しく接しろ、などと教わってきているからこそ、年上・年下の上下関係には日頃からその様な事に意識を置いて相手に接する事を要されているように思います。
Mさんが言っていた、「年下のくせにこんなこともわからないのか」と言う意味は「年下なんだからこれぐらいはわかるべきだ!」という目線であり、年下なんだから年上の自分に気を使うべきだという期待をしながら相手と接しているのではないかなと思います。だからこそ、そうならない年下の友達に、Mさん自身が彼らに対してイラっとしてしまったり、変に気を使い疲労感を感じては、彼らと一緒に時間を過ごしても楽しくないのではないか?と考えてしまったりするのかもしれませんね。結局は自分と相手との違いがあるから何等かの摩擦が起こるのです。
それでは、いったいどうしたらいいのか?どういう対応が一番良いのか?という事ですが、「xxxすべき論
をMさんの中からいったん取り出して違う目線で友達関係を計りなおしても良いのかなと思いますよ。年下の友達だからというよりは、一人の人として、この人はこういうところがあるのだな、と客観視する方が相手への期待に対して裏切られたと思う事も少なく、相手との違いを受け入れやすいのではないかなと思います。違いを受け入れるという事が出来ればできるほど、xxxすべき論から遠ざかる事が出来るだけではなく、自分のココロの受け皿(キャパシティー)も広くなってきます。そうなればなるほど、対人関係によってのストレスを感じる事も少なくなり、今以上に良い関係が保てるはずです。
せっかくお友達になったのであれば、その関係を大事にしていきたいですよね。違いを受け入れる事は簡単そうで簡単じゃないからこそ、自分への訓練となります。でも客観的に相手を冷静に見れる事が出来ればできるほど、自分も一人の人として高めていけるだけではなく仕事上でも必ず役に立つスキルだと思います。ある意味エモーショナルインテリジェンス(EQ)を高める為のスキルの一つでもあるので、まずは実践してみて下さいね〜!そうする事で、年下のお友達たちとの関係も良くなり、疲労感も感じなくなるぐらい、今よりも楽しい時間を過ごせると思います。頑張ってくださいね。
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