今年のシカゴの夏は例年より涼しい夏だと思いきや、8月下旬になってから急に暑くなってきましたね。今頃になって夏バテしないようにとうなぎが食べたくなってしまいました。今月の“アサコ先生にちょっと聞いてみよう!”のコーナーでは毎月読者の方々からたくさんのご質問を受ける中、「初めてのドキドキ海外生活…」というトピックを取り上げてみました。
読者Mさんからの質問:この6月に主人の転勤でシカゴ近郊に引っ越してきました。私にとっては始めての海外生活となります。主人は学生の時に海外で生活をしているので英語に関してはあまり問題ないようでうらやましい限りです。私は英語も殆ど分からないですし、アメリカで生活していく上でもどうしたらいいのか戸惑っています。1歳半になる子供がいますが、ママ友との交流がないのであまり外に出る事もなく、毎日子供と二人の生活です。シカゴでの生活は3−5年と限定ですので、一日でも早くアメリカ生活になれて楽しみたいと思うのですが、気持ちだけが焦りちょっと最近落ち込み気味です。
Mさん、アメリカへようこそ!海外生活が初めてと言う事ですが、何から何までが始めての経験に、不安や戸惑いを感じるのは当たり前の事です。今現在、アメリカの地に身をおき生活をしている日本人の方々も、同じようにはじめは不安や戸惑いを感じたはずです。それと同時に、こんなアメリカ生活にしたいな…なんて期待感などもあると思います。
まずは、家から一歩出る事をお勧めします。一日一回などと決めて、外に出て「地元探検」などに行くのもいいでしょう。お子さんがいるのであれば、ストローラーに乗せて、近くの公園やスーパーまで散歩に行って見たりするのも良いと思います。スーパーマーケットをぐるぐる歩き回るだけでも、日本とは違うアイテムを発見して楽しいですよね。お家にずっといると引きこもってしまいがちになるので、「まずは一日一回は必ず外に出る事」などと自分と約束をしてみるのもいいです。気分転換にもなるはずです。
なにか趣味があるのであれば、日本人サークルを検索をしてみるのもよいと思います。テニス、ラグビー、バスケットボール、トールペイント、フラワーアレンジメント、クッキング、歌のレッスン、お茶など数々のお教室やサークルなどが開かれているようです。お友達作りのきっかけにもなりますし、新たにトライしてみたいと思ったり、継続したい趣味がみつかるかもしれません。子供をつれて参加できるサークルもありますし、日本語の幼児教室や音楽教室に行くのも親子ともにお友達が出来て、いいかもしれませんね。
シカゴ近郊は、日本人コミュニティーもしっかりしていますし、沢山の情報が簡単に得る事もできます。小さい町だと、日本人も少ない分、日本人コミュニティーが無い場合もありますが、この辺では、様々な情報を得られラッキーですね。また、アメリカで生活するのに、ちょこっとでも英語が分かると毎日の生活もだいぶ楽になり、エンジョイできるのではないかなと思います。コミュニティーカレッジ、教会そして図書館などで英語を教えてくれるクラスがあります。
初めての海外で、直ぐにアメリカ生活に慣れて、英語も話せる様になり、苦労の無い生活をしなければいけない!と思う方もいます。でもそんな風に思ってしまっては自分自身にプレッシャーを与えるだけで余計不安感が強まり、精神的そして身体的にも辛い毎日になりかねません。
まずは新しい生活に慣れることが優先です。そのためには、アメリカの文化、習慣などにふれることで、徐々に慣れることが大切です。最初は不安になっても、時間が経てば、その不安感や緊張感は和らいでいきます。次第に、アメリカの良い所が沢山見えてきて、生活を満喫する一歩となるのではないでしょうか?
生活に慣れてきてもやはり孤独感や違和感を感じる時は誰にでもあります。そんな時だからこそ、仲の良いお友達や、サポートをしてくる人が自分の周りにいるのはとても大切な事です。海外でお互いに困った時だからこそ、お互いを支え合っていくことで友達関係そして信頼関係も深くなるのです。
何年経っても海外生活はつまずく事が多いものです。自分なりの生活パターンを見つけることで海外生活もそんなに悪いものではない!と思えるし、自分の国を違う目線から見るチャンスでもあるかもしれません。せっかくの海外生活、思う存分日本ではできない貴重な体験ができるチャンスです。どんな場所でも時間が経てば住み慣れて「住めば都」とも言います。シカゴ生活もそんな風に思えるように一日一日を焦らずに、エンジョイできるといいですね。
これからもどんどんとご質問・ご希望などをお気軽にお寄せください。
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マインドフルプロフェッショナルカウンセリング
保市麻子