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ケース1−こっちは悪くなかったのに。。。(後編)

末、予約通りESTIMATING FACILITYに行って見積もりを取ってもらった。所要時間は30分ほど。見積もりをプリントアウトしてもらって、帰路についた。見積もりを取ってくれた人の話だと近日中に担当者から連絡が入るという。見積もり総額は2500ドル。結構高額だ。

々日、確かに相手の保険会社の担当者から留守電にメッセージが残っていたので電話を掛けてみた。電話の向こうの相手は先日とは打って変わって淡々とした口調で「今回のケースに関して我々のポリシーホルダー(つまり加害者の事)の責任が75%で、貴方の責任が25%だったという結論に達しました。ですから、ダメージ総額の75%をお支払いします。よろしいですね。」と言った。100%を期待していた私は「何ぃ?」と怒鳴りだしたい気持ちを必死に抑え、「私の25%の根拠が何なのか説明して欲しい。前にも言ったけどポリスは彼にチケットを書くつもりだったんだ。私の善意を仇で返すつもりですか?」と言った。担当者の答えは次の通りだった。「交差点でのアクシデントの場合、どういった場合でも両者に少しづつの責任があったというのがイリノイ州の考え方なのです。今回の場合、貴方は交差点に入ってきて、わが社のポリシーホルダーが交差点に入って来たのに気付いてもブレーキを踏んでいませんね。それにホーンも鳴らしていません。その辺りが理由です。」「ちょっと待ってくれ。確かにブレーキは踏まなかったが、それはトロトロ交差点に入って来た彼を避ける為には止めるよりも避けた方が最善だったからだ。彼が私の車にぶつかる前に左のレーンに入って彼を避けようとしたのだ。そんな咄嗟の判断の時にホーンなんか鳴らしている暇があるわけが無い。あのまま私が直進していたら、彼のクルマに直撃していたんだぞ。私は彼の命の恩人だ。」しかし、相手もこのようなやり取りには慣れているのだろう。担当者は「いえ、これはイリノイ州の方針ですから、私は決まった事をお伝えしているだけです。」の一点張り。何なんだ、その「イリノイ州の方針」というのは?昔読んだ貴志祐介の『黒い家』という本を思い出す。これは埒が明きそうにない。怒鳴ってもいいが、それでは火に油を注ぐのと同じだ。ぐっと堪えて「いや、認められない。そちらの意向がそういう事なのであれば、他に相談したい人がいるので、相談してからまたこちらから連絡する。」と言って電話を切った。怒り心頭だ。電話を切った途端ありとあらゆる罵詈雑言が口から飛び出した。「#$&*!&…」

――しばらく、お待ちください。――しばらく、お待ちください。――

ー、ムカツク。弁護士に電話をする事も考えたが、それではお金が掛かりすぎる。とりあえず自分の保険会社に状況を伝え、アドバイスを受ける事にした。既にもらっていた担当チームの連絡先に電話し、担当者にケース番号を伝える。相手の保険会社から言われた事を伝えた途端、こっちの担当者は「OH MY GOD!なんてヒドい事を言われたんだ。こんなクリアなケースで貴方に25%を要求するなんて保険屋の風上にも置けない(に近い事を言った)」と言い、彼らを通して修理をすれば、DEDUCTIBLEの500ドルも含めて徹底的に対決するからそうしろとアドバイスを受ける。なかなか頼もしい。「イリノイ州の方針」についても、「大嘘だ。こういった場合に知らない人を煙に巻く常套手段だ。」と言っていた。きっと自分達が加害者サイドになった時は使っているのかも知れない。彼によると相手が最低でも75%の非を認めているわけだから、500ドルのDEDUCTIBLEもその75%である375ドルまでは回収できるので、彼らを通した方が2500ドルの25%である625ドルを支払うよりも俄然得だと説明してくれた。なるほどそういう計算になるわけだ。納得した私は彼らに任せる事に決める。知ったかぶりをして自分でやらず、最初からそうすれば良かった。

がここまでに犯した3つの大きなミス

  • チケットを切らなかった事。相手に同情するのであれば、こう言えば良い。「チケットは切ってくれ。ちゃんと彼の保険会社がそれなりの対応をしてくれたら、私は裁判所に出廷の日に行かない。そうすれば彼は罰金を払わなくても良いはずだ。保険会社がイイカゲンな事をした場合は必ず裁判所に行く」と。

  • 最初から自分の保険会社に任せなかった事。何でも自分でヤリタガリの私は目先の500ドルに惑わされて保険会社に任せなかった。自分の保険会社がしっかりした所の場合は、任せてしまおう。その為に保険を払っているのだから。特に自分が完全な被害者の場合は良い確率でDEDUCTIBLEの500ドルは戻って来る(らしい)。

  • 必要の無い事までペラペラと相手の保険会社に喋った事。『ホーンを鳴らす暇がないほど、一生懸命彼を避けた』と相手の保険会社に話したのだが、最初の部分だけが強調されていた。聞かれた事に応える時は良く考えてからにした方が良いだろう。

速保険会社に勧められたボディーショップにクルマを持っていった。別に勧められた所にしか持っていけないわけではない。自分が信用のおけるショップがあるのであれば、それでも良いだろう。ただ、知人の話だと、勧められたボディー・ショップの場合はパーツなどの調達の際の保険会社との対応に慣れているらしく、仕事が早く終るという話だった。また別の知人は自分の知っているボディーショップとネゴし、キックバックを貰った事があると言っていたが、「保険詐欺」の可能性があるのでやめておいた方が良いと思う。クルマが運転出来ない状態で無い限り、まず初日は見積もりだけだ。そして、その見積もりでOKを出す場合、パーツが全て揃った時に連絡をくれるので、その時に再度クルマを持って行く。こうしないとボディーショップがパーツをオーダーしている間もレンタカー代が余計に掛かってしまうからだ。私の持っていったボディーショップはさすがに慣れており、レンタカーの手配までしてくれた。このレンタカーがまた曲者で、保険の種類によっては全額支払ってくれるわけではない。私の保険の場合は80%までで、一週間の最高限度額があった。調子に乗ってジャガーを借りる事は出来ないわけだ。また、車を借りなかった場合には「迷惑手当て」として一日10ドルほどが支給される場合もあるようだ。会社の同僚が送って送り迎えをしてくれる場合などは良いかも知れない。ショップの見積もりでは所要時間が5日間だったので、月曜日の朝に持っていった。これなら週末の間レンタカー代を払う必要がない。5日目の金曜日の朝にボディーショップから連絡がきた。クルマがなおったので取りに来いという事だった。しかし、金曜日の5時までに取りにいけるほど私も暇じゃない。こういう時の為にスペアキーをつくってあったので、支払い(DEDUCTIBLEの500ドルは先に払わなくてはならない)はカードで済ませ、クルマは夜に取りにいけるように駐車場にインサイド・ロックをしておいてもらった。レンタカー屋にも連絡し、ボディーショップの敷地内に置いておくので土曜日の朝に取りに来てくれるように交渉した。レンタカーのカギはボディーショップなら必ずついているドロップボックス(閉店中にクルマを持ち込んだ人がカギを入れておく箱)に入れておくように指示された。これでクルマは直った。この時点でボディーショップから私の保険会社に最終的なインボイスが行ったはずだ。これを元に彼らはまた相手の保険会社と交渉を始める事になったらしい。後は連絡を待つのみだ。

かし、クルマが直ってから1ヶ月ほどが経っても何も言って来ない。500ドルとはいえ大金だ。出来る事なら早く返して欲しい。催促の連絡を入れると、なんとあと4ヶ月ほどかかる可能性があるとの答え。マジ?担当者の話では相手の保険会社は全く態度を変えておらず、徹底対決の構えをみせているらしい。しかも相手の保険会社は業界でも最大手で、彼らの話ではこの会社は業界でも一番時間のかかるので有名らしい。腹が立つがここは待つしかない。

と、言い続けて実は既に4ヶ月が経過しようとしている。今だ全く音沙汰がない。このレポートを発表する頃には良いニュースが報告できるかと思っていたのだが残念ながらもう少し掛かりそうだ。

最終結論:「結構時間が掛かる!」

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