先日、JALマイレージバンクの会員を対象に行われた「スーパーフード
& おにぎり De Party」に参加してきましたのでその模様をご紹介します。
今回セミナーが行われた場所は、ウッドフィールド内にある今話題の総合娯楽施設『Level
257』。その中にある素敵なパーティールームに40名ほどの参加者が集まり、講師である山田玲子先生をお迎えしました。山田先生は、浜田山・麹町で料理教室「Salon
de R」を主宰なさっている料理家で、「食することは人の輪なり」をモットーに、日本国内はもちろん、今回のように海外でも精力的に活動しておられます。先生の提案する料理の多くは、日本文化の伝統を保ちながらも海外の方々にも喜んでもらえるような簡単で美しいレシピが多いのですが、その見映えの良さだけに留まらず、食べる人の健康や美容も考慮したおしゃれなおもてなしの心遣いにも定評があるのだそうです。
平日の午前中ということもあって参加者の多くは女性でしたが、中にはストローラーでお子さんをお連れになった方もおられました。会場の準備をなさっている時から「私のセミナーにはお子さん連れの方も多く参加してくださるんですよ」と嬉しそうに語っておられた山田先生の言葉を裏付けるようにストローラーを押しながら来られた方には直ぐにスタッフの方が駆けつけ、丁寧に対処しておられたのが印象的でした。
セミナーは、先生が料理家を目指すきっかけになったフィンランドでの経験の紹介から始まりました。当時20代だった山田先生は、ボランティアとして多くの日本の子供たちを連れてフィンランドに文化交流に訪れた折、言葉の壁もあって同行した子供たちが他の国の子供たちとなかなか仲良くなることができないのを見かねて発奮。当時は料理家でもなんでもなかった先生がなんと60人分のお寿司を子供たちと一緒につくって振る舞ったのだそうです。その料理が多くの外国人に受け入れられ、子供たちの文化交流を手助けするのを見て「食はもっとも身近な外交」なのかも知れないと感じた山田先生は、国際的な料理家として一人でも多くの外国人と食を通じた交流の場をつくるという道に進むことを決めたのだそうです。例えば、先生のレシピ本『おにぎりレシピ101』は、全文通して英訳が付いています。英語だけで紹介された和食レシピはありますが、日英両方で紹介されているレシピ本というのはとても珍しいのだそうです。確かに私たちのように外国人に日本料理を紹介する機会の多い人達にとってこの本は嬉しい限りです。
その後、セミナーの話題は最近日本でもトピックになる事が多くなった『スーパーフード』に移りました。この『スーパーフード』というのはアサイーや、チアシード、亜麻仁オイル、大麦など栄養価が特別高い食品のことなのですが、例えばチアシードなどはその素晴らしい効用については知っていても、実際にどのように摂取するのかが分かりにくい食品としても知られています。そんなスーパーフード達をちょっと工夫するだけで毎日の食生活に簡単に組み込むことが出来る方法を色々と教えて頂きました。中でもおにぎりとして食する方法は手軽なだけでなく、子供たちにも簡単に受け入れてもらえそうです。ポットラックなどのパーティーが多いアメリカでは美味しいだけでなく、健康面も考慮したヘルシーメニューとして話題を提供することもできそうです。
そんなスーパーフードの中でも特に山田先生が普及に力を入れておられるのがオオムギなのだそうで、セミナーではモチ麦と呼ばれるオオムギの中でもご飯の食感によく似たモチモチしたムギが参加者全員にプレゼントされました。これを洗ったお米に混ぜて炊くだけで玄米の4倍の天然食物繊維を取る事ができるのだそうです。実際に帰宅してみてから試してみましたが、プチプチとした食感が従来のオオムギのそれとは大きく異なっていてるだけでなく、とても美味しいのにも驚かされました。その後も食育の話や最近耳にすることが多くなった「こ食(孤食、個食、固食、小食、粉食などに代表される現代の食生活が抱えがちな問題)」についての話など、集まった子育て世代の皆さんには興味深い話が続きました。
セミナーの後には山田先生とスタッフの方々がこしらえて下さったおにぎりや色とりどりの美味しいお料理の数々を振る舞っていただき、楽しいパーティータイムがスタート。勿論どれもこれも美味しいものばかりなのですが、中でもセミナー中に山田先生が紹介してくださった昔懐かしい麦茶のおいしさには感激しました。やっぱり麦茶って美味しい〜。また、先生のお料理は盛り付けや越前漆器を使ったプレゼンテーションもとても魅力的で、従来の漆器には見られないモダンな色合いの越前漆器の重箱はとてもお洒落でした。今度日本に帰った時には是非ゲットしたい一品です。
レシピ本は数あれど、外国人を外国でおもてなしする事を前提に考案されたレシピというのはそうそうありません。今回山田先生が紹介してくださった手軽なレシピの数々は私たちの生活を一層豊かにしてくれるだけでなく、文化交流をもっと身近なものにしてくれそうです。かくいう取材員もさっそくオオムギを入れたお米で炊いたおにぎりに挑戦してみました。いつもとは違う面白い具材の数々に、最初は目を丸くしている子供たちでしたが、ひとくち食べると満面の笑みに。そんな笑顔をみる為にもこれからもドンドン美味しいだけでなく、家族に出しても安心な料理を試してみたいと思いました。
■協 力
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Level 257
www.level257.com/
料理家:
Salon de R 主宰 山田玲子
www.reiko-cooking.com/
■講 師
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料理家 Salon de R 主宰山田玲子
浜田山・麹町にて料理教室「Salon
de R」を主宰。女性の美と健康を考えた、おしゃれなメニューを数多く提案している。
また、「食することは人の輪なり」をモットーに、国内はもとより、NYやヒューストン、スペイン、韓国、シンガポールなど、海外でもレッスンを開催。各地で食を通じて人々と交流を深めている。
近著に全文英訳付きレシピ本『おにぎりレシピ101』(ポット出版)があり、家庭画報、家庭画報インターナショナル、集英社の雑誌「My
Age」とそのオンラインメディア「Our Age」などメディアへのメニュー紹介も多数。