5-2009 |
永遠に愛される The
Mother Road 〜Route 66〜 |
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カリフォルニア州サンタモニカ〜イリノイ州シカゴを繋ぐRoute
66。全長約3755km(2347ml)。1926年に国道として創立され、1985年に州間高速道路の発達により地図上からはその名を消した道。しかし今は州間高速道路に代わり、Historic
Route 66としてとして景観街道に指定されている道でもあります。
カリフォルニア〜アリゾナ〜ニューメキシコ〜テキサス〜オクラホマ〜カンザス〜ミズーリ〜イリノイ、8州を通る道。Route
66は多くの人に愛され、ここを通ればアメリカの土地、風、歴史、文化全てを感じます。アメリカ横断したいなら是非このRoute
66を通るべし。ここではそれぞれの州ごとに簡単に紹介します。
ヤシの木が青い空に突き抜けるように生え、眩しいくらいにカリフォルニアの太陽がサンタモニカビーチの水面をキラキラと射す観覧車のあるサンタモニカピア。続くは、ビバリーヒルズ、パサディナを通ると東海岸とは違う高級住宅地カリフォルニアを感じます。ラスベガス手前のキャリコのゴーストタウンもお勧めです。かつて栄えていたまるで西部劇に出てくるような小さなキャリコの村がそこにあります。次第に山地が増えてくるとそこはアリゾナへと続く道が始まります。
赤岩を貫くように走るアリゾナ。目の前は、何億年に及ぶ歳月を経てできあがった赤い渓谷、空を見上げれば数十マイル先の雨雲さえも見つけられるような広大な空。グランドキャニオン、セドナなどもありアメリカの大地の素晴らしさをここに集結させたと言っても過言ではない自然が満載。荒野の中、一直線に伸びるオレンジの中央線に沿って走るドライブはまさにアメリカの醍醐味です。
スペイン語がラヂヲから流れてきたかと思うと、ニューメキシコ。一気に土地の香りも、光景も変わります。サンタフェに行けば、スペイン領時代の文化を色濃く残している砂色の植民地様式の低い建物ばかりが建ち並びます。芸術の街と言われてるだけに美術館も多く、雑貨屋、カフェやブティックなどが軒を連ねお洒落なニューメキシコを感じることができます。
Route 66はテキサスの北部、アマリロを通ります。渓谷や山もなくなり満目荒涼とした平地が広がり、朱色、橙色、桃色、紫色、藍色と360度見渡せる夕焼けのグラデーションはまさにカウボーイをも唸らせることでしょう。ここにはRoute
66の名所、Cadillac Ranchがあります。ペイントされた10台のヴィンテージキャデラックが頭から地面へ突っ込まれたモニュメント。大胆且つ奇抜な発想のアメリカを感じます。
カントリーミュージックとのどかな景色に親しんだ頃、オクラホマに突入。ここにはRoute
66博物館があります。Route 66に乗せてキャデラックやフォードと共に古き良きアメリガが時代と共に凝縮されて展示されています。また、カトゥーサにある青い鯨もRoute
66の名所。かつては公園として使われていたプールに青い鯨が浮いている公園です。なんとも憎めないかわいらしい顔をしています。
カンザスを通るRoute 66は全長たったの約20km(13ml)しかありません。しかも高速道路を走ってしまうとカンザス州には入れません。「オズの魔法使い」で知られるカンザス州は田舎の代名詞。走っているといつのまにかオクラホマを抜けています。
ラジオがブルースに変わると、そこはもうセントルイス。河岸にある高さ192mもあるゲートウェイ・アーチがミズーリ州を受け入れてくれるかのように建ちそびえています。煉瓦色の建物が一軒一軒隣り合わせに並び、寒い白い息とは裏腹に、あたたかいオレンジ色の街頭がセントルイスの街を燈しています。ミシシッピ川の向こう岸はイリノイ州です。
サンタモニカピアの観覧車とはまた違うネイビーピアの観覧車が見えてくれば、シカゴのダウンタウンです。アメリカ第2位の経済、金融の拠点。それを象徴するかのようなシカゴの摩天楼は、寒空の中では一層輝かしく煌びやかなネオンを発し目を見張るものがあります。この夜景はシカゴに来たならば必見です。
他にもまだまだ見所はあり枚挙に暇がありませんが、これらを繋ぐのがRoute 66。1930年代には農民がカリフォルニアへ夢を求めて西へ向かう約束の道であったり、第二次世界大戦中には軍需産業が盛んだったカリフォルニアへの軍事用運搬路であったり、1950年代になるとロサンゼルスへのバカンス客への道にもなりました。アメリカ黄金時代を支えたその歴史と文化は、音楽、文学、映画までも影響を与えその名を残し生き続けています。今でも愛され続けているこの「The
Mother Road」は永遠に通った人の心に宿ることでしょう。
Get Your Kicks on Route 66!
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