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ホースシューベンド |
極寒のミシガンから飛び出し、サボテンと赤土に包まれた大地アリゾナへ向かったのは2008年12月。冬でも比較的温暖な気候だとは聞いていたけれど、朝晩は冷え、標高の高い所だと雪もかなり降っていた。今回の旅行で目指すのは“アメリカ西部の景観”として映画などで使われているモニュメントバレー(Monument
Valley)、その曲線美に吸い込まれそうになるアンテロープキャニオン(Antelope
Canyon)、馬のヒヅメのようにコロラド川が流れることからホースシューベンド(Horseshoe
Bend)と呼ばれる断崖絶壁の景観、そして癒しの聖地セドナ(Sedona)。
アリゾナ州のフェニックス空港に正午頃到着して、早速最初の目的地であるモニュメントバレーへレンタカーで出発。フェニックスからモニュメントバレーまでは車で6時間弱かかった。道中のハイウェィで、両側に生えているサボテンたちがなんだか両手を広げて私たちを迎えてくれているようで心躍るようだった。車で北に走っていくうちにサボテンや周りの景色が変わっていくのに気がついた。フェニックスを出てすぐは背の高いサボテンが至る所に生えていたけれど、Flagstaff(フェニックスとモニュメントバレーの中間地点にある)に着くころには高地を通ることもあって白い雪が地面を多い始め、サボテンも背の低いものに変わっていた。また少し車を走らせると段々地面の土が赤色に燃えはじめた。
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モニュメントバレー |
その日に泊まる宿に着く頃には日はすっかり沈み、辺りは暗い闇に包まれてしまっていた。私の友人がGouldiings
Lodgeと言う宿を予約してくれていて、なんでも明日になればびっくりすることがあるからと言われその日は就寝した。次の日の早朝カーテンを開けてみると、辺りがまだ薄暗い中なんとモニュメントバレーの荘厳な景色が目の前に広がっていた。しかしびっくりしたのはそれだけではなかった。宿泊していた部屋のドアを開けるとなんと目の前に赤土の岩が私たちの行く手を塞いでいた。前方ではモニュメントバレーを一望でき、背後には赤茶色の絶壁がそそり立っているという立地としては最高の所にあるこのホテル。というのもこのGouldiings
Lodgeは、モニュメントバレーで唯一の宿泊施設で(最近新しくホテルが出来た)シーズン中だと全部で62室しかないということもあり予約を取るのはかなり難しいという。
早速私たちはビジターセンターへ向かった。ちなみにロッジからの道をまっすぐ走って車で10分ほどの所にある。入場料は大人1人$5。車を止めてビューポイントへ行くと、夢にまで見たあの光景が自分の目の前に広がっていた。その別世界のような雄大な眺めを数分間ただただ見つめてしまった。赤茶けた原野に3つの岩山が力強くそそり立っているイメージだが、そこに雪を被せた風景もまた息をのむほどのパノラマであった。残念なのは時間の都合でビジターセンターからの景色だけ眺めた後、私たちは次の目的地であるアンテロープキャニオンへと車を走らせた。
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