今回特集するのは好評企画「Neighborhood街歩きシリーズ」の第4弾、リンカーンスクエアです。リンカーンスクエアというと、噴水が中央にある三角形のコマーシャルディストリクトが有名ですが、このエリア以外にも週末の街歩きに適した場所が沢山ある事は意外と知られていません。今回も先輩とたまちゃんのコンビがローカル・シカゴの魅力を皆さんにお届けします。

たま：先輩、昨年ウィッカーパークを特集した「Neighborhood街歩きシリーズ」ですけど、今年はリンカーンスクエアに決まったそうなんですってね。
先輩：うん、さっき編集長から正式に伝達があったけど、実は以前からエリアの選定については一緒に検討してたんだ。去年フィーチャーしたウイッカーパークよりももっとファミリー層に受けるエリアにしようってことでね。
たま：確かにお洒落でエッジーなウィッカーパークに比べるとリンカーンスクエアの方が家族連れにはとっつきやすいかも知れませんね。駐車場も多いし、道も広いからストローラーでもスイスイ通れますし。
先輩：それにタトゥー率もぐんと低いし（笑）。というわけで、さっそくこれから取材に出発だよ。まずはリンカーンスクエアのコマーシャルディストリクトに行くぞ！
たま：は〜い。

〜リンカーンスクエアのコマーシャルディストリクトに到着〜

先輩：リンカーンスクエアというとやはりここからスタートするのが妥当だと思うんだよね。勿論、今回は他のエリアにも足を延ばすつもりだよ。
たま：この、ブラウンラインのウエスタン駅前の駐車場も比較的大きいですしね。ところで先輩、この駐車場に珍しいものがあるのをご存知ですか？これ、リンカーン・スクエア・メイポールって呼ばれてるんですけど、ヨーロッパで夏の豊穣を願って行なわれる五月祭に使われるものに似せてつくってあるんです。可愛いでしょ？
先輩：へ〜、これは知らなかったなあ。このエリアには昔からドイツ系をはじめとするヨーロッパ移民が多かったので、その証のようなものなんだね。さて、それではあの緑のゲートをくぐってコマーシャルディストリクトを散策する事にしよう。
たま：はい。ここからLawrence Aveまでのエリアがリンカーンスクエアの中心部とされているコマーシャルディストリクトですよね。リンカーンアベニュー沿いにレストランやショップが沢山あっていつも賑わっている定番のエリアという感じでしょうか。
先輩：うん、まずはこのエリアをウインドウショッピングしながらLawrence Aveまで行く事にしよう。
たま：今日は平日なのでMerz Apothecaryが開いてますね。ここは、シカゴでも有名な天然素材の商品ばかりを集めたお店なんですが、ハーブやオイルをはじめ、スープや化粧品に至るまで世界中のありとあらゆる自然商品が扱われていることで知られています。
先輩：僕も一度ホメオパシーに詳しい人がシカゴに来たときにこのお店に案内したことがあるけど、その人もこのお店のセレクションには驚いていたね。建物自体にも趣があるので、観光客の立ち寄るお店としても人気のスポットだね。

■Merz Apothecary
4716 N. Lincoln Ave., Chicago, IL 60625　
(773) 989-0900

先輩：さっきも話したけど、もともとドイツ系移民の町として知られていたリンカーンスクエアなので、ところどころにその名残を見ることができるんだ。例えばこのChicago Brauhausっていうドイツ料理のお店もそのひとつで、ポルカやスイングなどのライブミュージックとオーセンティックなドイツ料理、そしてドイツビールやワインが有名なお店だね。
たま：お店の中にはダンスフロアもあって、盛り上がるとお客さん達がポルカに合わせて踊り始めるのも楽しいです。先輩：この間のワールドカップの時も凄い盛り上がりだったそうだよ。

■Chicago Brauhaus
4732 N Lincoln Ave, Chicago, IL 60625
(773) 784-4444

先輩：そして、なんといってもこのコマーシャルディストリクトの中心の一つでもあるのがこの牛のマークでお馴染みのGene's Sausage Shopだね。店名こそソーセージショップとなってるけど、扱っている商品はバラエティーに富んでいて、どちらかというとヨーロッパ系の食料品店という感じかな。一階はヨーロッパスタイルのソーセージやハム、チーズなどを沢山扱ったデリと生鮮食品が並んでいて、二階には蜂蜜やジャム、パスタやパスタソース、ワイン、ビール、そしてコーヒーや紅茶など珍しいブランドがずらり。中でもリンゴンベリーやカリンといったジャムのセレクションはファンには溜飲ものだね。
たま：ここは、ローカルの生産者をサポートしている事でも有名なんですよ。ほら、あそこのパスタソースなんかも生産者の顔写真や情報が掲載されてますよね。
先輩：ホントだ。あと、夏の間は期間限定でお店の屋上でビアガーデンがオープンするんだ。そこではこの店自慢のスモークソーセージやブラットワーストをドイツビールやワインで流し込むことができるのでいつも大盛況なんだよ。

■Gene's Sausage Shop
4750 N. Lincoln Ave., Chicago, IL 60625
(773) 728-7243

〜コマーシャルディストリクト中央の噴水の前で〜

先輩：さて、リンカーンスクエアでもっとも有名なランドマークといえばこの噴水なんだけど、この噴水の直ぐ南にあるCafe Selmarieもカフェ＆ベーカリーとして有名だよね。
たま：ええ。私は特にこのお店のクッキーが好きなんですよね。例えばこのWalnut Cinnamon Cookieはサクサクしててとってもクランチーな美味しさがありますし、こちらのChocolate Dipped Butter Cookieも見ためそのままのほろほろとやわらかいチョコクッキーでコーヒーによくあうんです。
先輩：僕はこのクッキー・チョコ生地とバタークッキー生地が渦巻きになってるSwirlなんかが好きだな。でもクッキーの中で一番のお勧めはこのElephant Ear。ふわふわサクサクの軽さがいいんだよね。
たま：クッキー以外にもケーキやパイなども常時置いてあって、お持ち帰りのお客さんも多いですよね。勿論その場で食べることも出来るので、このシーズンはアウトドアでカフェを楽しんでいる人も多いです。
先輩：ケーキの中だとこのエリアにもピッタリのGerman Cheesecakeは一度試してもらいたいよね。この甘酸っぱさはクセになると思うよ。
たま：サワーチェリーが下の部分に入っているんですね。確かにこの甘酸っぱさのおかげで全体的な甘さが抑えられてる印象ですね。う〜ん、美味しい！しっとりほろほろしたチーズケーキですね。

■Cafe Selmarie
4701 N Lincoln Ave, Chicago, IL 60625
(773) 989-5595

たま：ねえ先輩、さっきからこの辺りを歩いている人達がみんな美味しそうなイタリアン・ジェラートを持ってますよね。ほら、あそこのカップルも！あれはどこで売ってるんでしょうか？
先輩：うん、ちょっと奥まった場所にあるから気付かない人も多いかも知れないんだけど、PACIUGOっていう人気のイタリアンジェラートのお店が噴水の近くにあるんだ。ジェラートだけじゃなくて、美味しいコーヒーも飲めるので一休みするにはもってこいなんだ。
たま：へ〜、清潔感があってとってもお洒落なお店ですね。
先輩：ここは素材にこだわったさっぱりした後味のジェラートで知られていて、常時３０種類ほどがショーケースに並んでるよ。僕はこのThree Vanillasが大好きでね。まさにジェラートの王道って感じだし、ミルキーで美味しいんだよ。たまちゃんもお店の人にサンプルさせてもらって早く選ばせてもらうといいよ。
たま：う〜ん、迷っちゃいますねえ。まずこのRapsberry & Cantalopeをお試しさせてもらいます。 うん、少し甘酸っぱいラズベリーとメロンのコンビネーションが絶妙です。香りも良いし。じゃあこっちのExtra Dark Chocolateはどうかな？お、これはとってもリッチな深みのあるチョコレートの味ですね。
先輩：たまちゃんは相変わらずチョコレート好きだなあ。では僕は次にこのTiramisuを試してみようかな。へ〜っ、リキュールの香りが僕好みだよ。うん、上品な味わいでいいねえ！

■ PACIUGO Gelato & Cafe
2324 W Giddings, Chicago, IL 60625
(773) 989-1926

〜PACIUGOを出て〜

先輩：じゃあジェラートを食べながらもう少し北に向かって散策を続けようか。そういえば、たまちゃん、最近スパイスに凝ってなかったけ？
たま：ええ、はまってます。スパイスを変えただけでお料理の幅が広がるんですよね。でも、郊外だとあんまり良い専門店がないので、もっぱらネットで購入してるんですが、やっぱり実物をトライして買っているわけではないので失敗も多くて。
先輩：そんなたまちゃんにお勧めなのが、このSavory Spice Shop。とにかくスパイスのセレクションが凄いとファンの間でも評判のお店なんだよ。棚に置いてあるビンもTesterと書いてあるビンは自由に取ってミックスしたりすることが出来るんだ。スタッフの皆さんも知識が豊富で親切だし、初心者用のクラスなんかも開いているそうだよ。
たま：うわあ、確かにこのセレクションは凄いです。やっぱりスパイスって味わってみないと買うのを躊躇しちゃうんですよね。あ、このシャルロットのソルト、前から興味があったんです！あ、思ったとおりの味で美味しい〜！ベーキングやクッキングなどカテゴリごとに分けてあるのでとっても親切ですね。

■ Savory Spice Shop
4753 N Lincoln Ave, Chicago, IL 60625　
(773) 293-4559

先輩：そうこうしているうちにコマーシャルディストリクトを抜けてLawrence Aveに来ちゃったね。そういえば、ここにはリンカーンの銅像があるんだけど知ってる？
たま：へ〜、知りませんでした。どこなんですか？
先輩：Lawrence Aveを挟んで北側のウォルグリーンの前に顎ひげのない若かりし頃のリンカーンの銅像が立ってるんだ。実は、今の場所に移される前は今よりも西に５０フィートほどの大通りに設置されていたんだけど、その精悍な雄姿のおかげで道行く運転手達の注意が散漫になってしまってね。その結果、シカゴでも有数の事故多発ゾーンになってしまったんだ。そこで、憂慮したシカゴ市が今の場所に移したという曰く付きなんだよ。
たま：へ〜、そんな逸話があるんですね。確かにこの凛々しい銅像なら目を引きそうですものね。

〜リンカーン像の前で一息ついたあと〜

先輩：ところでタマちゃん、パンネクックって知ってる？
たま：パンネ。。なんですか？聞いたことないです。
先輩：パンネクックっていうのはオランダスタイルの超薄焼きパンケーキの事なんだけど、その専門店がこのWesternをちょっと南に下がったところにあるんだ。その名もそのままPannecokenっていうお店なんだけど、ちょっと行ってみよっか。
たま：おもしろそうですね。オランダスタイルのパンケーキっていうと、郊外でもWalker Brothers'にDutch Babyっていう美味しいのがありますよね。あれみたいなものですか？
先輩：うん、イメージ的にはそう。でも、ここのお店のはもっとクレープのような感じになっていて、色んな具材を載せて食べたりするんだよ。とっても小さいお店なのでかなり待たされる覚悟が必要なんだけどね。
たま：なるほど、このパンネクックっていうオランダスタイルのパンケーキのほかにもバターミルク・パンケーキや、ワッフル、オムレツ、フレンチトーストなど色々あるんですね。
先輩：そうだね、本来は朝食のお店って感じかもね。ではまず、この基本中の基本のApple Pannecoken Pancakeを食べてみて。
たま：それではいただきま〜す。クレープより少し厚みのある感じですね。酸味が利いていて、しゃきしゃきとした食感が残ったリンゴがたっぷりのってますね。ほんのりとシナモンの香りも漂いますね。クランチーなナッツとそれにホイップクリームも甘さ控えめでとっても食べやすいです。酸味の効いたリンゴのおかげで後味もさっぱりすっきりです。う〜ん、美味しいです！
先輩：気に入ってもらえて良かった。じゃあ次はこのハムとチーズ、それにパイナップルがのったパンネクックをどうぞ。
たま：なるほど、こっちは具材ののっているタイプってことですね。この厚みのあるハムは厚さのわりには塩味が控えめですね。トロリととろけたハバーティーチーズとグリルしてあるパイナップルものっているんですが、ほんのり甘いパイナップルとハムとチーズの部分を全部一緒に食べたときの一体感が最高です。
先輩：だよね。僕もスタンダードなパンネクックだけじゃなくて、こういう具入りのパンネクックも大好きなんだ。これ日本で流行りのパンケーキなんかよりももっと受けるとおもうんだけどなあ。
たま：流行の先取りになっちゃうかも知れませんよ（笑）。ところで、お隣のお子さんが食べてるあのテディベアの形にデコレーションしたパンケーキ、可愛くないですか？
先輩：ハハハ。ホントだね。あれは子供に受けそうだね。実は、このお店はパンケーキも美味しいんだよ。ほんのり甘いバターミルクパンケーキの生地でね。ただ、オランダ製のダッチメープルシロップってのをかけて食べるんだけど、かなり濃厚で甘いのでかけすぎには注意したほうがいいと思うよ。さて、じゃあ今日の取材はこの辺にするとして、あさっての日曜日は、このコマーシャルディストリクト以外のお勧めの場所を一挙紹介しよう。まずは朝食を食べるのにDamenにあるOver Easyっていうお店に行くよ。ここからはちょっと離れているけど、絶対に行く価値のあるお店だから楽しみにしててね！

■Pannecoken
4757 N Western, Chicago, IL 60625　
(773) 769-880

〜翌日Over Easyにて〜

たま：うわあ、さすがに人気店ですね、９時に来たのに、すでに外で待ってる人が沢山います。
先輩：うん、でもこのお店では外で待っている人達の為に淹れたてのJulius Meinl のコーヒーをサービスしてくれるんだ。なかなかのおもてなしだろ？ま、それを飲みながら気長に待とう。
（待つこと３０分）
たま：ふ〜。やっと入れましたね。赤と黄色と白でまとめられた店内は玉子をモチーフにデコレーションされていてかわいいですね。
先輩：このお店の一番人気はSassy Eggsって言ってね、メキシカンソーセージのチョリソとポテトを絡めたポテトハッシュの上に玉子が二個のって、その上にパプリカやワカモーレ、サワクリームがのってるというかなりボリュームのある一品なんだ。玉子は好みに応じてスクランブル・エッグでも目玉焼きでも選べるんだけど、僕のお勧めは『Over Medium』 。目玉焼きなんだけど両面焼いてあって、割ると黄身がとろ〜っと出てくる焼き方なんだ。
たま：これはかなりスパイシーででパンチがあります！でも黄身とワカモーレがマイルドなアクセントを加えてくれるのでいい感じにまとまっています。確かに人気があるっていうのも納得です。次に運ばれてきたのはRetro Omeletってやつですね。
先輩：うん、スモークハムとスイスチーズ、それにチャイブが入ったシンプルなオムレツなんだけど、ふんわり軽くてチーズがコクを加えてくれていて味付けもばっちりなんだ。これもおススメだよ。あと、Emily's Dream Pancakesってのもオーダーしておいたんだけど、こっちはパンケーキの中にブラックベリーが練りこまれているもので、その酸味がお気に入りなんだ。添えられているのは、ラズベリーソースとオレンジの香りがさわやかなバター、それから生クリーム。自分の好みでいろんな味が楽しめるのも楽しいよね。
たま：甘くなりがちなパンケーキなんですが、この生クリームは甘くないですし、全体的に甘さがぐんと控えめな印象ですね。とってもあっさりとしたパンケーキです。
先輩：ここで、ワンポイントアドバイスなんだけど、Over Easyで待っている間に隣にあるDolce Casa Cafeに立ち寄るってのも手だよね。軽〜くサンドイッチなんかをつまみながら優雅に待ってる人を良く見かけるよ。

■Over Easy
4943 North Damen Ave., Chicago, IL 60625
(773) 506-2605

〜Over Easyを出て〜

先輩：じゃあ、ここまで来たついでに近くにあるフォーのお店も案内しよう。
たま：この辺りはアジア系のお店が増えてるって仰ってましたもんね。
先輩：そうなんだ。韓国や中華、フィリピン系のお店なんかもあるんだけど、中でもこのL.D. Phoっていうお店が僕のお気に入りなんだよね。お店は小さいところなんだけど、その分スピードも早いし、味は保証するよ。
たま：確かに早いですね！もう出てきましたよ。ええっと、これはメニューでは10番になっているShredded Chicken Noodle Soupですね。 私、どっちかっていうとビーフ・フォーよりチキン・フォーの方が好きなんです。どれどれ、それでは早速頂きます。あ、美味しい〜。このスープは時間をかけて鶏肉をじっくり煮込んでるのが分かりますね、ダシのウマミがすごく出ています。八角やクローブなどのハーブやフィッシュソースが入っていてチキン・フォー特有のスッキりした味わいなんですが同時にしっかりとコクがあります。ここがポイントなんですよね。もちろん、この生の米麺も美味しいですし。
先輩：お、気に入ってくれたみたいだね。僕の方も来たよ。僕のは11番のBeef Pho ( Sliced Beef, Flank, Soft Tendon, Tripe, & Meatball ) 。このお店のフォーは、どれも大きな具がゴロゴロ入っているのが印象的だよね。こっちも牛肉のうまみがじっくりと出ててやっぱり美味しいな。シッカリとしたスープとつるつるっとした茹で加減の米麺とは相性ばっちりだね。あとさ、33番のGrilled Pork Chop with Rice もオーダーしておいたので、一緒に食べよう。
たま：これはタレに漬け込んだポークチョップを香ばしくグリルしていて、シンプルに美味しいですね。一緒について来てるのはキュウリやトマトなどの野菜と大根とにんじんの酢漬けですね。う〜ん、ご飯が進むなあ。
先輩：あと、ベトナムレストランだと欠かせないのがバイン・ミーサンドイッチだよね。このお店にもちゃんとバイン・ミーがあるので、お持ち帰り用にオーダーしておいたよ。一応、ちょっとだけ食べてみよっか。
たま：これは7番のBanh Mi ( Grilled Pork Sandwich ）ですね。ではちょっとだけ齧らせてもらいますね。表面がザクザクッとしてて、中はマンチーな食感のフランスパンの中に甘すぎずちょうどよいグリルポークや香菜、大根とにんじんの酢漬けがたっぷり入っています。このお店のはパンにはバターやマヨネーズではなくてマスタードが塗ってあるので後味があっさりしてますね。
先輩：うん、本当だ。このタイプも美味しいね。おいおいたまちゃん、そんなに食べたら全部なくなっちゃうぞ（笑）。

■L.D.Pho
2739 W Lawrence, Chicago, IL 60625
(872) 208-7606

先輩：それじゃあ、次は一度ブラウンラインのウエスタン駅に戻る事にしよう。たまちゃんに見せたいものもあるし。
たま：え！なんでしょう？楽しみ〜！

〜ウエスタン＝ブラウン駅到着、切符売り場に入って〜

先輩：さあ、このデッカいコンクリートがたまちゃんに見せたかったものだよ。
たま：な、なんですか、これは？なんかいっぱい落書きがされてますけど。
先輩：これは１９８９年に解体されたベルリンの壁なんだ。ベルリンの壁は、東西ドイツ統合後に世界中の色んな国に贈呈されたそうなんだけど、ここシカゴでは昔からドイツ移民の多かったリンカーンスクエアが受け取る事になったんだって。
たま：へ〜。映像では見たことがありましたけど、これがそうなんですね。さっきまでは変な壁だと思ってましたが、そうやって見ると歴史を感じますね。
先輩：うん。せっかくここまで来たのなら立ち寄ってみてもいいかも知れないね。さて、ここからはリンカーンアベニューを南に散策するよ。リンカーンスクエアっていうとどうしてもコマーシャルディストリクトばかりが注目されるんだけど、実際ローカルの人達に人気のレストランやショップが多いのはこっちのエリアなんだ。
たま：確かにこちらの方が人通りも多い気がしますね。それに新らしめのお店も多いです。
先輩：うん、中でも気をつけていないと見過ごしてしまうのがこのKrause Music Store。これはアメリカ合衆国の国家歴史登録財に指定されている建物なんだ。
たま：へ〜、とても綺麗な建物ですね。見上げるとその重厚感と美しさに圧倒されます。
先輩：これは1922年にシカゴの有名な建築家ルイス・サリヴァンがデザインした建物なんだけど、彼の最後の仕事でもあるんだそうだよ。とにかく、この美しいテラコッタのファサードが印象的だよね。今はギャラリーとして使われているんだって。

〜ユニークなシカゴのお土産を色々ゲット！〜

先輩：リンカーンスクエアは観光客にとっても人気のエリアなので、色んなお土産を売ってるお店も多いし、だから、ここでしか手に入らないようなお洒落なお土産を入手する事ができるんだ。中でも僕が絶対お勧めしたいのが、このSacred Artっていうお店。
たま：なんだかとっても楽しい感じのギャラリーですね。絵画や写真、プリントシャツ、おまけにジュエリーなんかもあったりして、どれも可愛いじゃ。。。あれ、あ、どれもシカゴの建物や場所をモチーフにしてるんですね！
先輩：そうなんだ。ここはシカゴのローカルアーティスト達の作品をメインに集めたギャラリーなんだけど、とってもお洒落なデザインのアートがリーズナブルなお値段で色々あるので、日本に帰国する方へのプレゼントや、自分自身へのメモリアル・スーベニアにも良いんだよ。
たま：わ、この絵画とかとっても素敵〜！お店の人に聞いたら、１００人以上のアーティストさんの作品を扱っているそうですよ。オリジナルのものばかりだし、これはもらった人は絶対喜んでくれますね。

■Sacred Art
4619 N Lincoln Ave, Chicago, IL 60625　
(773) 728-2803

先輩：他にも、シカゴデザインのお土産を扱っているところが数軒あってね、例えばこの近くにあるEnjoy, An Urban General Storeっていうお店はシカゴマップのネクタイなんかを売ってる雑貨屋なんだけど、他にもＴシャツやエプロン、それからＣＴＡのマップがプリントされた傘なんかも置いてるよ。

■Enjoy, An Urban General Store
4723 N Lincoln Ave, Chicago, IL 60625
(773) 334-8626

たま：あとLollipop Seedsっていうお店があるんですが、ここのシカゴ柄のこども服が超可愛いいんです。赤ちゃんが生まれた方へのプレゼントにもいいですし、「Larry Gets Lost in Chicago」っていう絵本が売ってるんですが、これはシカゴの色んな場所が出てくる素敵な本なので大人にも喜ばれると思います。

■Lollipop Seeds
4726 N Lincoln Ave, Chicago, IL 60625
(773) 769-3557

さて、いかがでしたか？実は今回の取材ではページ数の関係で先輩やたまちゃんが見つけた他のお店をいくつか割愛する事になってしまいました。例えば人気のタイレストラン「Opart Thai House」や、シカゴ随一の本格的なナポリピザが食べられる「Spacca Napoli Pizzeria」、そしてフレンチペイストリースクールの卒業生であるエイミー・ハンセンさんがオープンしたとっても可愛いキャンディーストア「Amy's Candy Bar」はたまちゃんのお気に入りでした。この他にもアンティークのお店やドイツ語のカルチャーセンターなどまだまだ沢山の見所があるリンカーンスクエア、是非週末に散策してシカゴの魅力に触れてみてください。