今年定年を迎えられた現地のキンダガーデンの先生と保育についてお話しする機会がありました。その先生がおっしゃるには、年々学校でこなさなければいけないカリキュラムが増え、子供達は忙しすぎて休み時間さえも勉強の時間で削られてしまっています。
子供達が子供達である時間がなくなり、休み時間に広がる『遊び』という自由な時間がなくなり、子供達は友達を通して学ばなければいけない本物の人間関係が学べていない。たくさんのお友達に囲まれながらも、人と関わる経験が少なくなってきた…。
そんな先生のお話を聞きながら改めて幼児期に大切な事を考えます。
幼児期の子ども達にとってお友達と一緒に遊ぶ事は、心を育む重要な学習の時間なのです。子ども達が遊びの中心となり、じっくりと遊び込む事によって、社会性、言語力、団結力、思いやりなどを自ら学んでいきます。遊びは子ども達に人と関わる大切さ、楽しさ、難しさを教えてくれます。『○○ちゃん、縄跳び飛べたね!』とお友達の喜びを一緒に共感してあげたり、『大丈夫?』と泣いているお友達の横に一緒に座ってあげたり、『自分でできるようになったね。』とお友達の成長に気づく事もできるようになるのです。その過程では意地悪もやったりやられたりしてしまいます。でもそれも大切な学びなのです。
遊べる子供達の一日は青春です。仲良くしてると思ったら、涙流している子供達がいます。しかし彼らは情熱に満ち溢れ、大好きな事に一生懸命に夢中になって、前に進む事ができます。
幼児期からの文字や、色や、形などの知識的な学習も大切なのかもしれません。しかし、思いっきり遊び、笑って、泣いて、悔しい気持ち、嬉しい気持ち、お友達に対する優しい思い、たくさんの気持ちを子ども達に自由にそして自然に経験させてあげられるのは、幼児期の今だけなのかもしれませんね。
大きく育て! 子ども達!
元気に育て! 子ども達!