『暖かい思い出』
夕暮れ時の海岸で 親子が浜辺で遊んでいる
子どもは日焼け防止の長袖の水着で 作業着姿のお父さん
ズボンの裾をまくり上げ 裸足で子どもと海に入る
子どもが笑い お父さんも笑顔になる
『遠くまで行ったら危ないよ。』お父さんの注意の声はどことなく優しい
『そろそろ帰ろうか?』お父さんが言う
『もう一回潜ってからね!見ててね!』
少しでも長く海で遊ぼうと 子どもは何度も自分の技を披露する
空にはうっすら一番星見えてきた
『お母さん、今日は焼き肉用意してるって言ってたよ。』
『いぇーい!』
砂浜に並んだサンダルを手に 嬉しそうに浜を歩く
何気ない親子の会話が 波と夕日と夜空の下で温かく聞こえた
きっとこの子は いつか今日の出来事をふっと思いだすんだろうな...
お父さんが作業着を着替える時間も惜しんで
あなたとの時間を大切にしていた事に気づき
お父さんの愛情を再び感じる事が出来る日が来ると思う
いろんな家族、いろんな関わり合い方、時間の過ごし方があると思う
子どもは無意識のうちに 瞬間 瞬間に見える 親の愛を心に残して
大きくなるまで大事にしまっているのだと思う
家族との時間 限られた時間 大切な時間
それぞれが暖かく それぞれが子どもにとって 家族にとって
暖かい時間になるといいな...
親子の背中を見送りながらそう願った夕暮れでした。