感謝の気持ちを忘れずに...
『おはよう〜!』今日も元気よく子ども達が幼稚園へやってきます。 幼稚園へやってくるとまずは雑巾がけからはじまります。たったったっ〜!ズコッ!と、転んで汗だくになりながら、教室お掃除する子ども達。『先生、こんなに汚れたよ〜!』と、真っ黒の雑巾を高々とあげ見せてくれます。
うみぐみ(5・6歳児クラス)の子ども達は、毎日、教室を自分達でお掃除する事が日課となっています。アメリカの幼稚園や学校では、用務員さんがお掃除してくれるのが当たり前です。聖マタイ幼稚園にも用務員さんがいて、以前はすべて任せていましたが、最近は、子ども達の出来る所は自分達で掃除させていただく事になりました。子ども達に自分の使う教室(自分の身の回りの物)を責任を持って大切に管理する事を学ぶという目的もありますが、私がまず子ども達に伝えた事は、毎朝整えられた教室で学ぶ事が出来る事は、用務員さんをはじめ、周りの人たちの支えがあるからという事に感謝を感じて欲しいという事でした。
今の時代、何もかもが便利になりすぎて、感謝の心が子ども達から忘れ去られるような気がします。例えば、毎日おやつが食べれる事、毎日暖かい毛布のなかで眠れる事、ママやパパ達に愛されて育つ事など、子ども達は当たり前の事として受け止めていると思います。言葉に出さなくても、普段の何気ない生活を感謝する事は大切だと思います。特別な日だけではなく、毎日『ありがとう。』って思える心を教えていくのは、多くの恵みの中にいる私達にとって、大変難しい事だと思います。しかし、感謝する心は人としてなくてはならない大切な心です。『拾ってくれてありがとう。待っててくれてありがとう』どんな小さな事でも、人から受けた好意は、しっかりと受け止めて欲しいです。
子ども達が感謝の気持ちを学ぶには、実際にしていただいた事を自分達で体験する事も大切ですが、まず、私達大人が子ども達に感謝の気持ちを伝えていく事も大切だと思います。「ありがとう。」たった一言ですが、相手の目をみつめ心から伝える機会は、実際、少ないのではないでしょうか。私達から、積極的に子どもに感謝の気持ちを伝えていけたらいいですね。
これからも、子ども達と一緒に『感謝できる事』を探し、感謝を伝え、私も子ども達と一緒に育っていきたいです。