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2-2014

180億円の投資の行方

期待したぶんだけ落胆も大きかった読者もいたのではないだろうか。
 
「シカゴ・カブス55%」。
 
先月号の書き出しで記した数字は、あるスポーツ専門サイトが独自の“調査”ではじき出した、カブスが日本プロ野球、楽天ゴールデンイーグルスのエース、田中将大投手を獲得する確率だ。可能性のある球団として挙げた5球団の中で最も高いものだった。
 
ただ、裏を返せば「獲得できない可能性」は45%。五分五分(ごぶごぶ)の状況下で最終的に田中投手をかっさらったのは、大方の予想どおり、ニューヨーク・ヤンキースだった。そして、公になったその金額にだれもが驚きの声を上げた。
 
7年総額1億5500万ドル。日本円にしておよそ160億円である。
 
まだ25歳。メジャーリーグで1球も投げていないピッチャーに対し、目がくらむような大金が投じられたのだ。
 
興味深いのは、後日、ボストングローブ紙(電子版)が報じた内容だ。
 
わずか3行ほどの超ベタ記事には「ある球団のGMによるマサヒロ・タナカ争奪戦の見解」とあり、こう書かれていた。
 
「ヤンキース1億5500万ドル、カブス1億2000万ドル、ダイヤモンドバックス1億2000万ドル、ドジャース1億1900万ドル、ホワイトソックス1億ドル、アストロズ1億ドル」。
 
記事の扱いから信ぴょう性の高さは怪しいところだが、決して見当違いの数字ではないように思う。それは誰もが口をそろえて、今回の契約は1年平均2000万ドルになると予想していたからだ。円換算でおよそ20億円。しつこいがもう一度言う。まだメジャーで1球も投げていない投手に1年平均20億円である。
 
―グローブ紙には契約期間は明記されていなかったが、ヤンキースが「7年」ということは、おそらく、カブス、ダイヤモンドバックス、ドジャースの3球団が「6年」、ホワイトソックスとアストロズが「5年」とみていい。「1年平均2000万ドル」とも計算が合う。
 
勝敗を分けたのは「契約年数」だ。複数のアメリカのメディアによると、ヤンキースが提示した7年契約の内訳は、2014年から19年までの年俸が各2200万ドル、最終年の2020年が2300万ドル。つまり、ヤンキースは6年1億3200万ドルにもう1年、2300万ドルを上乗せしたことになる。これも推測でしかないが、田中サイドは「7年」にこだわり、ヤンキース以外の球団はそれを躊躇した。
 
理由はある。田中投手はフリーエージェント(FA)ではなく、ポスティングシステムを利用しての移籍のため、メジャーではドラフトで指名された選手と同じようにFAになるまで6年の時間が必要になる。球団には6年間、田中投手を保有する権利があるのだ。ピッチャーの肩は消耗品と考えられており、長く投げれば投げるほどけがの確率が高くなる。獲得する球団からすれば、3年ほど様子を見て、活躍できると確信できれば長期契約を結ぶというのが理想。もちろん、そんなことを選手側が許すはずはない。
 
投手が野手よりもリスクが高いという考え方は、契約の歴史を見れば一目瞭然だ。

野手ではこれまでアレックス・ロドリゲス(ヤンキース)を筆頭にアルバート・プホルス(ロサンゼルス・エンゼルス)、ロビンソン・カノ(マリナーズ)、ジョーイ・ボトー(レッズ)、デレク・ジーター(ヤンキース)が10年契約を結んでいる。それに対し、投手は2000年オフにコロラド・ロッキーズと契約したマイク・ハンプトンの8年が最長だ。最近では、ロサンゼルス・ドジャースのクレイトン・カーショー、デトロイト・タイガースのジャスティン・バーランダー、マリナーズのフェリックス・ヘルナンデスがいずれも7年契約で合意。トレンドとして7年が『エースの証し』となっている。
 
日本人選手の間では西海岸の人気は高い。もしかしたら、ヤンキースは田中投手の代理人から「6年までしか出せないのなら他へ行く」と脅されたのかもしれない。単独交渉だった旧制度から日本の所属球団(今回は楽天)が設定した譲渡金(同2000万ドル)さえ支払うことができれば、何球団でも交渉に参加できるようになった新制度だからこその交渉術。かくして、ヤンキースは譲渡金と合わせて1億7500万ドル(約180億円)の投資を決断したのだった。
 
過去の主なポスティングシステムでの移籍を振り返る。06年オフに独占交渉権の落札金、約5100万ドルと6年5200万ドル、計1億300万ドルでボストン・レッドソックスへ移籍した松坂大輔投手(現メッツ)は1年目に15勝を挙げ、ワールドチャンピオンに貢献した。2年目も18勝を挙げたが、その後の4年間はけがに苦しみ、17勝。今では『失敗』となっている。11年オフに計1億1170万ドル(独占交渉権5170万ドル、6年6000万ドル)でテキサス・レンジャーズに移籍したダルビッシュ有投手は1年目16勝、昨季は13勝ながらサイ・ヤング賞投票で2位に入り、今のところ『成功』とされている。言うまでもなく、3年目の成績次第では松坂投手と同じような扱いになる可能性はある。
 
投手ではメジャーリーグ史上、5番目に大きな契約を結んだ田中投手。契約の中には選手側に4年終了時に残り3年を破棄できるオプトアウトの条項が含まれている。今後、どのような成績を残し、そして、どんな評価が下されるのか。4年がひとつの目安となる。


 
     
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