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松下先生の健康の新知識
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医学誌「Environmental Health
Perspectives」に2020年2月19日に掲載された、University
of Massachusetts Amherst助教授のYoussef Oulhote,
PhDらの研究で、「妊娠中の母親が、化学物質の“phthalates”に暴露すると、生まれてくる男児の自閉症のリスクが増す」、と報告されています。
このphthalatesとは、フタル酸塩(エステル)やフタラートと呼ばれる化学物質で、一般的な家庭用品、化粧品、プラスチック類に広く用いられています。
この研究は、2008年から2011年の間のカナダ10都市の約2000人の妊娠第1トリメスターの女性を対象にした、尿検査で11種のフタル酸類の分析と妊婦の葉酸の摂取データを収集しました。 そして、生まれた子供達の内、約600人超が3〜4歳のときに被験者となり、神経学的評価及び社会的損傷試験を行いデータを収集、前述の母親のデータと共に分析しました。
その結果、妊娠中にフタル酸塩に多く暴露し、尿中の濃度が高い母親から生まれた学童期前の男児に自閉症のリスクが高いことが判明しました。 また、女児には医学的に有意な影響が見られなかったことや、フタル酸塩の尿中濃度が高くても葉酸の摂取量が多い母親から生まれた男児には自閉症リスクが高くなっていないことも判りました。
Oulhote助教授は、「皆が香水や化粧品の使用を減らし、食品用プラスチック容器の使用を避け、特に暖かい食品をプラスチック容器に入れないようにする方が賢明だ」、と述べています。
米国疾病管理予防局(CDC)は、出産適齢期の女性は毎日400μgの葉酸を摂取することを推奨しています。 日本の厚生労働省の日本人女性の葉酸の推奨摂取量は1日あたり妊活中は640μg、妊婦の場合は480μgとしています。
妊活・妊娠中は化粧品やプラスチック容器の使用を避け、葉酸の十分な摂取に心掛けてください。
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