1.砂糖の摂取と脂肪肝、心臓病、脳卒中リスク
医学誌「Clinical Science」電子版に2017年10月17日に掲載された、英国サリー大学の人類代謝学教授A.
Margot Umpleby, PhDらの研究で、「砂糖の過剰摂取は脂肪肝、心臓病や脳卒中のリスクを高める」と報告されています。
この研究は、非アルコール性脂肪肝疾患および脂質異常症患者11人と比較群の健康な14名の合計25人を被験者とし、砂糖の少ない食事(総エネルギーの6%)と砂糖の多い食事(総エネルギーの26%)を12週間食べさせて検査したデータを分析しました。
その結果、健康な人であっても砂糖を多く含む食事を12週間続けると、肝臓内の脂肪量が増加し、心臓病や脳血管疾患の発症リスクが高まることが判明しました。
2.高カロリー食品の摂取で癌リスク
医学誌「Journal of the Academy of Nutrition
and Dietetics」に2017年8月に掲載された、アリゾナ大学の健康促進科学教授Cynthia
A. Thomson, PhD, RDらの研究で、「高カロリー食品は、肥満の有無やBMIに関係なく、女性の癌の発症リスクを高める」と報告しています。
この研究は、米国で実施されたWomen's Health Initiativeという大規模調査に参加した50歳〜79歳の閉経女性92,295人を被験者としたデータを収集分析しました。
その結果、BMI(体格指数)や肥満などに関係なく、Dietary Energy
Densityが高いとされる1グラムあたりのカロリー量が高い食品(ピザ、砂糖入り菓子や飲料など)を多く摂取している女性は、1グラムあたりのカロリーが少ない食品(野菜、果物、低カロリー食品など)を多く食べている女性に比べて、癌を発症するリスクが約10%高いことが判明しました。
研究を率いたThomson教授は、「体重管理だけでは癌を防ぐには不十分であり、高カロリー食品の摂取を控えることで癌の発症を約30%抑制できる可能性がある」と述べています。
今回の2件の研究論文から判明したことは、砂糖が此れまで考えられていた以上に実は健康に有害であるということです。
随って、料理を作る際には努めて砂糖の使用を減らし、また、砂糖が入っている菓子や飲料を避けるようにすることが賢明ということです。
そして、カロリーの高い(DEDの高い)ピザのような食品も避けておくと良いようです。
健康は自分で守るものです。その為には、根拠が明確な正しい知識を信頼出来る情報源から収集し、熟考し、継続可能な方法で実行しなければいけません。
貴方の健康の為に、この情報がお役に立てば幸いです。