医学誌「Human Reproduction」オンライン版に2014年3月23日に掲載された、オハイオ州立大学医学部の産婦人科助教授Courtney
Lynch博士の研究で、「ストレスによって女性の不妊症リスクが約2倍増大する」と報告されています。
この研究では、妊娠の試みを開始したカップル約500組を対象に、唾液中のストレスに関連する酵素、α(アルファ)アミラーゼの値を調べ、12カ月間追跡して研究を完了した約400組のデータを分析しました。
その結果、87%の女性が妊娠しており、それを年齢、人種、所得、アルコール、カフェイン、たばこの摂取等について調整した結果、αアミラーゼ値が最も高い群では最も低い群に比べて妊娠の可能性が29%低いことが判明しました。
Lynch博士は、「不妊に関連する第一の因子は加齢であり、この結果はストレスだけが不妊の理由であることを示しているわけではない」と前置きした上で、「5〜6カ月に亘って妊娠を試みても成功しない場合、生活習慣を見直し、ストレスが問題となっていないかを考えてみる必要がある」と指摘しています。 また、「不妊に悩む女性がストレスの多い生活を送っていたとしても、自分を責めてほしくはない」、「男性のデータも収集しているが、まだ分析していないため、男性のストレスによる影響は不明」と述べています。
ストレスの原因を排除することに加え、ストレスによって歪んだ心身の機能を調整するために、ヨガや瞑想、そしてカイロプラクティックや鍼灸などで心と体を整えることがお薦めです。