11月になり、アメリカ大統領選挙の月となりました。これから4年間、この国のリーダーとして誰が選ばれるのか?そして、どのような政治の流れになるか?経済はよくなっていくのか?保険はどうなっていくのか?国際関係問題はどうなっていくのか?と、何かと気になってしまう。という訳でTVでニュースを見たり、インターネットの記事に目をやる機会が増える月になりそうですよね。
日本で何かと騒がれるのが、各TV局の「女子アナ」さん達。日本人の男性に聞いた所、結婚相手として一番理想なのがこの女子アナさん達なのだそうで・・・。まず美しい、そして知性がある。そしていち会社員としてしっかりと社会人のマナーができている、と。ふ〜ん、そんなもんでしょうかね。ま、こちらでは女子アナで盛り上がる事はあんまりないようなんですが(肌の露出が多いセクシー系なアンカーウーマンはFOXチャンネル系に多い、とは聞いております)、逆に“恰好良い”アンカーマンの話題はあがってくるようです。ハンサムで、知性があって、声がいい。そしてお歳もそれなりで、渋さ抜群、な方が多いようです。
往年のアンカーマン/ジャーナリスト達がTVを通してお茶の間に与えた影響は大きく、大きな歴史上のニュースがあった時の一言、などはいつまでも心に残っているようです。例えば、
"From
Dallas, Texas, the flash, apparently
official (reading AP flash): President
Kennedy died at 1 p.m. Central Standard
Time − 2:00 Eastern Standard Time, some
38 minutes ago."- Walter Cronkite |
『テキサスはダラスより。AP通信より、公式のニュースです。ケネディ大統領が、38分ほど前、アメリカ中部標準時間1時ー東部標準時間2時、お亡くなりになりました。』−ウォルター・クロンカイト |
JFK暗殺からベトナム戦争、アポロ11号の月面着陸など、アメリカの歴史的事件を確実に報道し続けた伝説的キャスターのクロンカイト氏。彼の声と存在には非常に信頼性があり、あのオバマ大統領でさえ「ウォルターは常にアンカーマン以上の存在だった」と述べたほど。愛国心が高く、このJFK暗殺の時にはあまりのショックで声が震えていたそう。また、ベトナム戦争時にはかなり厳しい口調で戦争継続に対しての反対意見を述べました。当時のジョンソン大統領はそれを聞いてこう言ったそうです。
"If
we've lost Cornkite, we've lost Middle-America."
− Lyndon Johnson, 36th President of
United States |
『クロンカイトの支持を失うという事は、この国のミドルクラス市民の支持を失うという事だ。』−米国36代大統領、リンドン・ジョンソン |
アメリカの“良心”として親しまれたクロンカイト氏、ニュース番組が終わるときはこのような言い方をして、お茶の間をさりました。
"…and
that's the way it is," − Walter
Cronkite |
『では、今日はこんなところです。』−ウォルター・クロンカイト |
そして、クロンカイト氏の後任としてアンカーマンになったのが、ダン・ラザー氏。衝撃的とも言えた”サダム・フセインとのインタビュー”を行ったジャーナリストとしても有名です。報道番組『60ミニッツ』のキャスターも兼任していた彼、なかなか鋭い意見と切り返しのうまさで、好きな人は好き、嫌いな人は嫌い、とファンかどうかではっきり別れそうな雰囲気な人。クロンカイト氏の決まり文句をかりて、こーんな言い方をするラザー氏、以外とお茶目なのかも(変装の名人だという話もあり)。
"…and
that's part of our world tonight."−Dan
Rather |
『今夜、世界の中でこんなことがありました。』−ダン・ラザー |
最後に、女性アンカーを代表して、ケイティ・クーリックさんをご紹介。彼女の美しさ、気品の良さ、そしてはっきりとした言葉使い、それでいて非常にフレンドリーな優しい”お母さん”的存在。NBC、CBC、ABC、といろんなTV局からひっぱりだこの彼女、元気なシングルマザーでアメリカの女性達に活気を与えているようです。そんな彼女の一言。
"And
they like being able to turn on the
television day in and day out to see
someone that they know and they feel
comfortable with and trust hopefully
and respect even. "− Katie Couric |
『視聴者のみなさんは、一日の中でいつでもどこでもTVをつければ見慣れた人が画面に出ている、という状態に安心感を持てて、そしてきっと何かを信じられる事も。そして、さらには、尊敬の念を持てるような、そういう事じゃないかしら。』−ケイティ・クーリック |
|