今月のコラムは、先月に続き、エモーショナル・インテリジェンスについてです!
●ご相談者Sさん…6歳の息子がいます。息子はすぐにイライラしたり、怒ったりします。怒っちゃダメ!と言うと余計に怒り、なかなか言う事を聞いてくれません。最近、ネットでエモーショナル・インテリジェンスと言う言葉を目にしましたが、いったいどういう事なのか理解できずにいます。エモーショナル・インテリジェンスを高めると色んな意味で良いようですが、理解できるように教えてもらえますか?少しでも息子が怒らなくなるようにしたいです。
お子さんをお持ちの方であれば、皆さん子供にはいつもハッピーでいてもらいたい、怒りやイライラ感を感じてほしくない!と思う親が多いのではないでしょうか?
でも実は怒りやイライラ感は、楽しい、幸せ、うれしいなどの感情と同じ感情の一つです。生きていれば色んな感情が私たちのココロの中をさまよいます。それは当たり前の事なのです。
Sさんのお子さんも、何らかの理由でイライラしたり、怒ったりするわけですよね。それらの感情を感じてはいけない!と教えるのは感情を抑えて生きていきなさいと子供に教えている事になってしまいます。それはもったいないです。小さいからこそ、どんな感情でも、感じていいのだよ〜!と教えてあげる事が大事になります。自分の感情は感じて当たり前という事を小さい頃から、親が教えてあげる事で、子供も感情を感じる事に恥じる事はなく、それらの感情を受け入れる事を覚えるのです。感情に蓋をすることが、感情を向き合っているという事ではありません。感情を受け入れる事で初めて、感情と向き合っていて、それらを感じる自分に許可を与える事なのです。
小さい時から、自分の感情を認識すること、なぜそんな感情を感じているのか?という原因を知ること、それらを言葉にすることで、彼らのエモーショナルインテリジェンスが高まるスキルの一つとなります。Sさん自身、息子さんに怒ってはいけない、イライラするんじゃない!と言うのではなく、なぜ怒っているのか?という事を聞いてあげる事をしてみてもいいかもしれません。そして、息子さんの怒りの感情への共感を示してあげる事です。「僕は、友達にバカ!と言われて怒っているんだよ〜」と子供が言ったとしたら、ハグをしてあげ「そうだったんだね、そんなこと言われたら、誰だって怒るよね。ママ(パパ)もそんなこと言われたら、怒っちゃう。xx君が怒るのも理解できるよ。話してくれてありがとうね」などと共感する心を息子さんに見せることで、息子さんは「ママ(パパ)にちゃんと理解されているんだ」と認識するだけでなく、自分の感情を理解できます。そして今後もこんな風にコミュニケーションを取れば親が理解してくれると認識します。相手に共感してもらえているとわかれば、必然的に子供も他の人へ共感する力がついてくるのです。エモーショナルインテリジェンスを高めるという意味はこの部分です。自分の感情を認識・理解すること、そして相手への共感力を下とすることで、EQがどんどんと高い人間になるという事なんです。
大人になってからもエモーショナルインテリジェンスを高める事はまだまだできます。ある意味、死ぬまでEQを高める事が出きるわけです。Sさんの「少しでも息子が怒らなくなるようにしたい」という部分を「少しでも息子が自分の感情を認識して理解してくれるようにしたい」という心構えが、息子さんのEQを高めてあげる秘訣になるのではないかなと思います。そうするうえでも、親としてEQの基礎の「自分の感情の認識・理解」を息子さんと一緒にしていくことで、気が付いたらSさんのEQも今以上に高くなっているかもしれません。息子さんと二人三脚で頑張ってくださいね!
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