夏休みもあと残すところ一ヶ月となりましたが、皆さんはどの様な夏休みをすごしています
か?冬が長いシカゴだからこそ、夏を満喫したいものですね。
今月の“アサコ先生にちょっと聞いてみよう!”のコーナーでは毎月読者の方々からたくさんのご質問を受ける中、「話してもわかってもらえないかも」というトピックを取り上げてみました。
読者 K さんからの質問:結婚して 5 年が経ちました。主人との間に
4 歳になる子供がいます。最近、主人を子供のお父さんとしか見れず、その上彼に失望感を感じています。恋愛結婚だったのですが、結婚した頃と、子供が産まれてからで彼を見る目が変わってしまった自分が嫌です。「こんなはずじゃなかったのに。」と思うのです。結婚した頃は仕事が忙しくてもいつも私を労ってくれたり、ケアしてくれ優しかったですし、会話も多く、お互い理解をしあっていたと思います。子供が産まれた頃から夫の仕事が忙しくなり、家に帰ってきても仕事ばかり、そして週末も接待で忙しい毎日です。子供にはとてもいいお父さんなのは嬉しいし、ありがたいです。でも私はとても寂しいのです。彼に伝えても、忙しいと言われてるだけなのではないかなと思うと話すのを躊躇してしまいます。結婚する前の様な二人にもどれるのでしょうか?
私のオフィスに来る夫婦は同じような悩みを抱えてくる方が結構いらっしゃいます。恋愛をして、結婚をしたのになんでこんな夫婦生活?とつぶやいている人が多い中、なかなかその様な相談を出来ずに自分の胸の中にしまって置いているのです。
結婚するまではお互いの関係を良くしようとお互い努力し、ある程度の緊張感を持っていたのに、結婚した後はやけに落ち着いてしまい、相手の存在を当たり前と思って、努力をしなくなる事が多いようです。それでは、結婚は失望で出来ているものではないはずなのに、そう見えたり、感じたりするかもしれません。お互いへのケアや、リスペクトなどが欠けてくると
K さんの様に失望感を感じるものです。寂しさ、悲しさ、失望感というものは一回きりの出来事で感じるのではなく、何度もそう感じさせる出来事の繰り返しの結果に伴ってくる感情です。日本人は欧米人と比べて特に「自分が思っている事を言わなくても相手はわかってくれるというスタンスの人が多いように思えます。でも、伝えないくては相手は理解してはくれません。「相手はこう考えている、感じているはず」「言っても理解してもらえない」というのは自分の勝手な推測だし、推測は現実ではありません。推測は相手に対してもフェアではありません。Kさんはきっと「これだけ寂しい気持ちを抱えながら毎日過ごしている」という事をご主人にわかってもらいたいのでは?
どんな人間関係でもコミュニケーションはとても大切です。どれだけ長い間一緒に時間を過ごしても100%相手を理解する事は不可能です。夫婦関係は、相手に自分を理解してもらう様に伝える事で初めて、相手に歩み寄る事が出来ます。それにより、相手も歩み寄ろうと気づくのです。
「自分の気持ちを伝えたら相手が嫌がるかな?今は辞めておこうかな」と一見相手を思いやっている様にも見えても、本当は相手と衝突するのが嫌だから言わないでほうっておこうと思ってませんか?ちょっと勇気をもって前に進む事が大切です。お互いの存在が大切だと思うからこそ、自分が感じている事や思っている事を相手に理解して欲しいと思うのです。K
さんの様に結婚直後までは、お互い向き合って努力をしたのであれば、その頃をご主人と一緒に思い出すことで、今とは違う関係になるのではないかと思います。
自分の感じている事や思っている事を少しずつシェアする時間を設けたり、二人だけで子供を預けてディナーデートをする事も大切です。お互いへの愛を確認すると同時に、そのプロセスを二人で楽しむ時間を持ったうえで、ご主人と改めお互いへの関係を振り返り、これからどの様な関係を築きあげていこうかという事を話合う事といいかもしれませんね。
結婚にまつわる言葉でこんな言葉を以前聞いたことがありませんか?「結婚する事がゴールではなく、結婚がこれからのスタート。」結婚というのは、いつまでも続く二人の道だと思えば、自然と努力できるのでしょう。
これからもどんどんと、ご質問・ご希望などをお気軽にお寄せください。