2013年もあと残り1ヶ月となりました。この一年、時間が経つのは早かったでしょうか、遅かったでしょうか?私は最近、一年が経つのが早い!と思うことが多くなりました。一年を振り返り、来年もまた良い年にしていく事ができたらよいですね。今月のアサコ先生にちょっと聞いてみようのコーナーでは、「検診するのが不安で不安でたまりません」についてお話したいと思います。
読者Kさんからの質問:こんにちは。初めて投稿する25歳独身女性です。先日2年ぶりに産婦人科へ行き、乳癌の定期検査を毎年する様に薦められました。その理由は私の母が10年前に乳癌になったからです。手術・がん治療の結果、幸い母は再発もなく元気にくらしています。乳癌は遺伝性があるということで、毎年検診をする事を薦められたのですが、私は、お医者さんが好きではなく、今回の検診も主治医に言われてしかたなく行った次第です。母親が乳癌になり、もしかしたら自分もいつかは?という不安はあるのですが、検診に毎年行く事で、乳がんについていつも考えてしまい、もっと不安になってしまうのではないかと思ってしまうのです。毎年の検診は、出来れば受けたくありませんが、きっと毎年受けたほうがいいのだろうと思うのです。
American Cancer Societyによると、アメリカでは8人に1人が乳癌になるという統計が出ています。女性の死因の2番目がなんと、乳癌です。それだけ乳癌は女性にとってかかりやすい病気と言えるでしょう。乳癌の遺伝子を持っている人がなりやすいとも言われています。今年、ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーが、遺伝子検査で癌になる遺伝子があることを発見し、乳癌予防のために両乳房切除・再建手術を受けた事で世界中に大反響を与えたことは、まだ皆さんの中にも鮮明な記憶として残っているのではないでしょうか?
実際私の周りでも多くの方が、乳癌にかかっています。私の母や、義母もそうです。彼女たちは幸い、早期発見だったため手術・治療を受ける事ができ今は再発も無く、生活が出来ています。今も、定期健診を怠る事はなく、毎年検診を受けています。
Kさんが抱える「自分も母のように乳癌になってしまったらどうしよう。」と言う不安はよくわかります。自分が同じ女性であれば母と同じ様に乳癌になり、手術や治療で苦しむのかもしれないと思うだろうし、最悪の事態の事を想像するかもしれません。予防できればいいですが、乳がんのように予防できない病気もたくさんあります。特に乳癌は最近では、遺伝性が強いと言われています。
Kさんの乳癌検診に対しての不安もわかります。検診をした結果がもし「乳癌です。」と告知されたり、「再検診をお願いします。」などと言われたら、もっと不安になるのでは?と考えるのは当然です。でも、乳癌かもしれないという可能性を知ってそれに対してなんらかの処置を取りながらの不安と、全く分からないけれど不安に駆られてしまう毎日では、前者の方が不安に対して前向きに対処が出来ます。人間は先が見えない時にいつも以上に不安になります。
不安だから何もせずにもっと不安になるよりは、検診を受ける事によってなんらかの答えが見える事で不安感も少なくなるのではいでしょうか?万が一、乳癌の可能性があるとわかっても、すぐにそれに対して対処できます。癌だけでなく何に対してもそうですが、何でも早期発見が回復への一番近い道です。不安だけに集中するのではなく、自分を守るためだと思えれば検診へのスタンスもちょっと変化するのではないでしょうか?
今年2013年も残りあと少しとなりましたが、ステキな年末年始をお迎えください。
マインドフルプロフェッショナルカウンセリング
保市麻子
引用文献
What are the key statistics of breast
cancer?
<http://www.cancer.org/cancer/breastcancer/detailedguide/breast-cancer-key-statistics>