アメリカで最も名高いメキシコ料理のシェフとして知られる、リック・ベイレスを代表するレストラン『Frontera Grill』と『Topolobampo』のある建物と同じ並びに、彼のもう1つのお店『Xoco』があるのをご存知でしょうか？『Xoco』は高級感のある『Topolobampo』や田園風の『Frontera Grill』のようなイメージとは違い、かなり気軽に入れるカフェ・スタイルです。細長い店内には窓や壁側に向かって座るカウンター・シートの他、大人数で座れるテーブルがあり、レジの後ろにある大きな薪オーブンでサンドイッチを焼いたり、豚の煮込み料理などを作っている様子を見ることができます。ちなみに店名の『Xoco』はSho-koと発音し、スペイン語のスラングで “Little Sister”を意味するそうです。

メニューにはメキシコの屋台で食べられるTortaというサンドイッチや、素朴な味わいのCaldoというスープなど、手軽に楽しめるメキシコ料理が揃っています。今回はホームメイドのチョリソ（Choriqueso）と、ショート・リブ（Pepito）の2種のサンドイッチを頼んでみました。サンドイッチにはバゲット風のバンを使っていますが、薪オーブンで軽くトーストしているので、表面がこんがりと香ばしくモッチリとした噛み応えがたまりません。チョリソのサンドイッチには、手づくりのチョリソ・ソーセージとチリ・ペッパー、チーズ、サルサなどがギッチリと入っていてボリューム満点。ショート・リブのサンドイッチには、煮込んだショート・リブに炒めた甘玉ねぎ、チーズ、ブラック・ビーンズ、そしてハラペーニョのピクルスが入っています。どちらもお腹にガツンとくる味と量ですが、チョリソ・サンドイッチは、かなり食べ応えがあるので、ガッツリと食べたい男性には特にお勧めです。ショートリブ・サンドイッチは、ハラペーニョの酸味と辛さがいい具合にきいているので、スパイシーなものがお好きな人は是非トライしてみてください。サンドイッチのお供には、絞りたてのレモンをたっぷり使ったレモネードをいただきました。レモンのフレッシュな香りと酸味がいっぱいのレモネードは、贅沢感極まるリフレッシュ・ドリンク。この他にも日替わりで様々なフルーツ・フレーバーの炭酸水がありますので、“今日のオススメ”のチェックをお忘れなく。

最後にメキシコの揚げ菓子、チュロスも頼みました。サックリと揚げられたチュロスには砂糖がかかっているので、そのままでも十分においしいのですが、それにカカオ豆をローストして作ったお店自慢のチョコレートを付けて食べると、濃く深い味わいにまとまり、違った美味しさが楽しめます。この他にも、メキシカン・チョコレート・カップケーキやフラン、チョコレート・ドリンクなどの特製のチョコレートを使ったスイーツが色々とあります。

朝10時まではブレックファースト・メニューもあり、メキシコ風の朝ご飯が食べられるのもこのお店の特徴です。オープンして２年以上経つ『Xoco』ですが、その人気はオープン当事と変わらずいつも多くの人で賑わっています。『Frontera Grill』と同様に、このお店では予約を一切受け付けていないので、週末やウィーク・デーのランチの時間帯は30分以上待たされることを覚悟しなければならないのがネックですが、リック・ベイレスのお料理を気軽に、そしてリーズナブルに食べられると思えば、待ち時間も惜しくないかな？お店が混みあっていてゆっくりと座れない場合は、テイクアウトをしてNordstromのフードコート辺りで食べるのが取材員のお勧めです。

(03/26/2012)

ホームメイドのチョリソを使ったサンドイッチはボリューム満点。	ショート・リブのサンドイッチは、ハラペーニョの酸味と辛さがきいています。	薪オーブンでこんがりと香ばしく焼いたバゲットのもっちり感も◎。
絞りたてのレモンをたっぷり使ったレモネードは贅沢感極まるリフレッシュドリンク。	メキシコの揚げ菓子、チュロスには特製のチョコレートソースをつけてどうぞ。	バゲットを焼いたり肉料理を煮込むのに使われる、大きな薪オーブン。