シカゴ市内のIrving Parkエリアにある「Smoque BBQ」は、ZagatのTop バーベキューやミシェランのBib Gourmandにも選ばれたことのあるお墨つきのバーベキュー店です。グルメレストランを紹介するテレビ番組”Check, Please!”や”City Search”、”Chicago Magazine”、それに”Time Out Chicago”など多数のメディアにも取り上げられており、いまや「この店なしにシカゴのバーベキューを語れない！」というほどの存在になっています。このお店はなんと飲食業界の経験を持たないバーベキュー好きの一般男性五人からはじまったのですが、彼らのバーベキューにかける強い情熱と信念はプロ以上で、素材から仕込み方法、それに調理方法に至るまで様々なこだわりを持って作られています。店名に「Smoque」とあるように、お肉にはスモークの香りがしっかりとついていて、またその風味を生かすためにソースはさっぱりめに仕上げているのが特徴です。

住宅街の中にある小さなお店ですが、さすがに人気店だけあって週末はまだ列が出来ていました。ただし、注文はカウンターで済ませて、出来上がったお料理を各自で取りに行くセルフサービス・スタイルなので回転は早いです。

　今回はSandwichesからハーフ＆ハーフと、Plattersからハーフチキン、そしてRib Dinnerからリブコンボを頼みました。それぞれのお料理は単品、またはコールスローと一種類のサイド (プラッターの場合は二種類のサイド)のセットとしてオーダーすることができます。ハーフ&ハーフはBrisketとPulled Porkの両方をバンズで挟んだサンドイッチで、BrisketはSlicedかChoppedのどちらかを選べるので今回はブリスケットの肉質を楽しむべくスライスでお願いしました。薄めに切ったブリスケットは12時間じっくりとスモークしているだけあって、余分な脂が程よく落ちていているのにも関わらずしっとり。また、表面はこんがりと香ばしくスモーキーな香りもしっかりと感じられます。バーベキューソースは甘すぎず、シーズニングも主張しすぎていないバランスの良さも好印象。豚の肩肉を12時間スモークしたプルドポークは、手で粗目にさいてあるのでお肉の噛み応えがあり、ソースがベトベトにぬられていないので肉の旨みも引き立っています。サイドのコールスローはパリッとしたキャベツにマヨネーズがあっさりと馴染んでいて口直しにも良いですし、サンドウィッチのお肉と一緒に挟んでも◎。Brisket Chiliはブリスケットから出た肉のうまみと適度な辛さが効いていてクセになります。サイドの量も多すぎず、メインとのボリュームバランスがとれているのも好ポイント。3時間スモークしたハーフチキンは鶏皮がカリカリで、ナイフで切ると鶏の肉汁がジュワーッと溢れ出てきます。口に入れると鶏肉とシーズニングのうまみが贅沢にも広がり、今回の取材班の一番のイチオシとなりました。Baby BacksとSt. Louisスタイルの両方のリブがついてくるお得なリブコンボは、どちらもお肉がホロッと骨から外れそうで外れない絶妙の仕上がり。背骨に近い肉質の薄いベイビーバッグは、シーズニングの味がお肉にしっかりと染み込んでいて肉の旨みが一杯ですし、脂身の多い部位を取り除いたセントルイスは、ジューシーで深みのあるスモーキーな味わいをたっぷりと堪能できます。どちらも適度な噛み応えがあり、バーベキューの醍醐味を感じさせられるお勧めのメニューでした。

「Smoque」のバーベキューは確かにスモークーの香りがしっかりとしていて、ソースの味が強すぎないのでお肉の味わいが最大限に楽しめる仕上がりです。クオリティーの高いお肉を使っている割には値段が手頃なのもポイントで、多くのメディアに取り上げられてきた実力派バーベキュー店というのも納得の内容でした

(04/23/2018)

BrisketとPulled Porkの両方をバンズで挟んだハーフ＆ハーフのサンドイッチのセット。	BrisketはSlicedかChoppedのどちらかを選べます。写真はSliced Brisket。	3時間スモークしたハーフチキンは鶏皮がカリカリで、鶏のジューシーさが口の中で広がります。
Baby BacksとSt. Louisスタイルの両方のリブが楽しめるリブコンボ。	リブは適度な噛み応えがあり、肉のウマミもしっかりと感じられるお勧めメニュー。	コールスローやブリスケットチリなどのサイドメニューの数々。