エバンストンとウィルメットの中間点にある「Sarkis Cafe」は1965年創業の老舗カフェです。創始者のサルキス氏は残念なことについ最近亡くなってしまったのですが、彼はトレードマークでもあるべレー帽をいつもかぶった陽気なおじさんとしてシカゴ近辺では有名です。店内にはそんなサルキス氏を創業当時からサポートしているお客さんの写真が所狭しと貼られていて、このお店がいかに多くの人々に長きにわたって愛されてきたのかを見て取れます。二人がやっと通れるくらいの狭いキッチンでは、いつもシェフが忙しそうに働いていて、特にストーブ前で働くサンチアゴというベテランシェフの素早い調理さばきは見事です。

このお店のシグネチャーメニューは、”ロレッタ”と呼ばれるソフトフランスパンを使ったオープンサンドイッチで、ハムやベーコン、それにディザスターと呼ばれるアルメニア風ソーセージを、刻んだトマトやピーマン、玉ねぎなどの野菜と一緒にのせています。オーブンでトーストした香ばしいパンにとろけたモッツァレラチーズ、マヨネーズ、それにスペシャルスパイス（パプリカやガーリックソルトなどがはいった調味料）でしっかりと味付けしてあり、食べ応えと満足感があるのが特徴。ベーシックなポーリッシュハムを挟んだハムロレッタはシンプルなコンビネーションだけに、ピーマンの軽い苦みとスパイスの味わいが引き立ち、食が進みます。ベーコンがのったベーコンロレッタも、香ばしく焼いた特製ベーコンのうまみが野菜やチーズによく絡んでいてお勧めの人気メニュー。サイドディッシュにはハッシュドブラウンやたっぷりのチーズがとろけたチージーハッシュ・ブラウンなどがあり、多くのお客さんがサンドイッチと一緒に頼んでいました。他にも具がたっぷり入ったオムレツやパンケーキ、そしてフレンチトーストにも定評があります。

以前はテーブル席だけの小さなお店でしたが、お客さんの数がどんどん増えたのを機にカフェスペースを増設したり、倉庫だったところをダイニングスペースに拡張したりと少しずつ大きくなっていて、お店の成長ぶりがうかがえます。エバンストンのビーチやウィルメットのフォレストプリザーブへ行く前のテイクアウトにもよし、活気のある店内で出来立てを頬張るもよし、一度は訪れてみたいシカゴ郊外の名店です。なお、このお店ではクレジットカードの利用は出来ませんので、現金を持参されることをお勧めします。（店内にＡＴＭはあります）

(08/20/2018)

シグネチャーメニューの”ロレッタ”は、ソフトフランスパンを使ったオープンサンドイッチ。	こちらはピーマンを抜いてもらったハムロレッタ。チーズやトマトなどの具がたっぷり！	香ばしく焼いた特製ベーコンのうまみに野菜やチーズがよく絡んだベーコンロレッタ。
パンケーキやオムレツ、フレンチトーストも人気があります。こちらはチョコレートパンケーキ。	所せましと貼られたサーキスファンやお客さんの写真の数々。	クレジットカードの利用が出来ないのでご注意ください。店内にはATMがあります。