注）アーリントンハイツ内で移転しましたので、取材内容や画像に変更のある可能性があります。

　ハイセンスなお店が増えてきているArlington Heightsのダウンタウンに、また一つ新しいレストラン「Passero」がオープンしました。オーナーのMatt Peota氏は、シカゴでミシュランのビブグルマン(コスパの良いお勧めの店)を何度も受賞している「Frontera Grill Group」で腕を磨いた経験の持ち主で、このお店では祖母から受け継いだイタリアンをベースに独自のアレンジを施したアメリカンな料理を提供しています。味へのこだわりはもちろんのこと、プレゼンテーションにも凝ったオリジナリティー溢れるメニューが揃っている事で定評を得ているようです。60席ほどのこぢんまりとしたお店なので食事の時間帯はすぐに一杯になってしまいますが、一面ガラス張りの明るくモダンなインテリアにより、窮屈さを感じさせない居心地の良さを作り出しています。

　今回は週末のランチに訪れて、まずはLoretta's Chopped SaladとSmall PlatesのCrispy Rhode Island Calamari、それに最近話題のフレッシュチーズの一種であるブラッターチーズを使ったBurrata+Brusselesの三品を頼みました。たっぷりのロメインレタスにアボカドやひよこ豆、ロースト・レッドベルペッパー、カリカリに焼いた豚肉、それにゴルゴンゾーラチーズなどを合わせたチョップドサラダは、甘めのビネガードレッシングが食欲をそそります。クリスピーカラマリはカリカリの衣をまとった柔らかいイカの他に、酸味のあるシシリアンオリーブのフライも入っていて、その対照的な味わいがクセになります。断面を香ばしくグリルしたレモンをかけてシンプルに楽しんでも良いですし、ツンとした辛さのマスタード入りのアイオリソースやトマトケチャップベースのソースと合わせても◎。Burrata+Brusselesはトロットロの半生タイプのブラッターチーズと焼いたフランスパン、厳選した生ハム、クラッシュアーモンド、それに焼き目を付けたブルッセルズ（芽キャベツ）がワンプレートになっています。自分で好きな具材をフランスパンにのせて、味付けには上質なオリーブオイルやコクのあるブラウンバター、またはシンプルに塩コショウをかけて素材のコンビネーションを贅沢に楽しめる、お酒にもぴったりの前菜です。

　メインにはホームメイドのパスタを使ったOrechietteを頼みました。耳たぶのような形をしたオリキエッテパスタは程よいアルデンテ具合で、そのプリプリとした食感と後ひく美味しさが取材班には大好評。優しいトマトソースのさっぱりとした酸味とまろやかなオリーブオイルのバランスが良いだけでなく、ガーリックの風味が大振りのエビの新鮮さやアルグラの苦みを程よく引き立てています。
　
　デザートには４種類ある中からPeanut Butter Chocolate Tartを選びました。これはオレオクッキーで作ったサクサクのタルト生地に、甘じょっぱいビーナッツバタークリームと濃厚なダブルダークチョコレートクリームを重ねたもので、リッチな味わいと舌触りがたまりません。また、トッピングのクラッシュナッツの香ばしさや、サイドのほろ苦いチョコレートジェラートもいい脇役になっていて、食感や味の幅も広がります。タルトと一緒に頼んだFresh Brewed Coffeeはカップの上に薄いワッフルクッキーが蓋のようにのせられていて、小粋な演出とサービスに思わず笑みがこぼれました。

　納得の値段で気軽に楽しめるランチも良いですが、さらに盛り付けと味にこだわった個性的なお料理が揃うディナーメニューのラインナップも見逃せません。中でもオーダーを受けてから作る揚げたてのTruffle Chipsや、日本ではお馴染みのSpaghetti Carbonaraなど興味を惹くお料理がまだまだ一杯ですので、今度はディナータイムにも訪れてみたいところです。

(04/02/2018)

具沢山のLoretta's Chopped Saladは甘めのビネガードレッシングが食欲をそそります	酸味のあるシシリアンオリーブのフライも入ったCrispy Rhode Island Calamari	最近話題の生チーズ”ブラッターチーズ”を味わうBurrata+Brusseles
ホームメイドのパスタを使ったOrechietteはプリプリとした食感と味が大好評でした	リッチな味わいと滑らかな舌触りがたまらないPeanut Butter Chocolate Tart	Fresh Brewed Coffeeには薄いワッフルクッキーが蓋のようにのせられてきました