Buffalo Grove で長い間地元の人々に愛されたIndia House の跡地に、「Mango Leaf」という新しいインド料理のお店が2016年の初めにオープンしました。このレストランでは北インド料理だけでなく、南インド料理や中華風のインド料理も食べる事ができます。店内はインドの壁飾りや置物が配置してある落ち着いた雰囲気のたたずまいで、大勢でパーティーができるバンケット・ルームやフル・バーも完備しています。今回トライしたランチ・バフェでは、種類はそれほど多いようには感じませんでしたが、アペタイザーにサラダ、数種類のチャツネ、スープ、ご飯に蒸しパン、そしてメイン料理が7種類、それからデザート2種類が並んでいました。

まずアペタイザーのコーナーからエッグロールとタンドリーチキンをお皿に取りました。エッグロールはまさしく既製品の味でかなりがっかり。その点さすがにタンドリーチキンはしっかりと下味がついていて、とっても香ばしく柔らかでした。ちょっと味が濃いめなところが気になりましたが、テーブルに持ってきてくれる熱々の焼きたてナンにはさんで食べたり、ご飯と一緒に食べるとちょうどよくなります。バフェにはご飯の他にIdli （イドゥリ）という豆と米粉で作った南インド料理の蒸しパンも用意されており、ほんのり酸味のあるイドゥリはそのまま食べてもあまり味気がないのですが、カレーにつけたりスープと食べるとよく合います。

次にメインディッシュですが、Channa Masala はひよこ豆を北インド料理のスパイスを使って煮込んだカレーで、ほろほろとしたひよこ豆がたくさん入っていてとてもヘルシー。ただし少し残念なことに塩味がきつめの印象でした。Hyderabadi Baingan はナスをココナツやスパイス、ピーナツ、ショウガ、そしてタマリンドでじっくり煮込んだカレーで、ピーナツが香ばしさを感じさせます。入っているナスもトロトロとやわらかく、ココナツミルクが深みのあるマイルドさをプラスしているところもポイント。食べていくうちにショウガやタマリンドの味わいを感じる繊細な一品でした。Beans Poriyalという南インド風のドライカレーは、インゲン豆をココナツとスパイスで炒めたもので、インゲンの味と香りが更に引き立つ仕上がりになっていて◎。Paneer Makhani というのは新鮮なパニールというインドのチーズが入ったトマトベースのカレーで、コクのあるチーズがとってもまろやかで美味でした。辛さもひかえめなのでスパイシーなものが得意ではない人でも安心して食べられそうです。Chilli Chicken はIndo-Chinese Food と呼ばれる中華風インド料理の定番メニュー。揚げた鶏肉を赤や緑のパプリカや玉ねぎ、それにチリペッパーと炒めてあるのでそこそこ辛いですが、中華料理に近いので日本人にも親しみやすい味わいです。Chicken Tikka Masalaはレモン汁やショウガ、それにシナモンでじっくりと漬け込んだ鶏肉をトマトクリームソースで煮込んだカレーなのですが、お肉がやわらかく、トマトクリームソースがスパイシーながらもまろやかさを引き立てています。このカレーはナンとの相性もばっちりでした。Lamb Keema Mutter はラム挽肉をショウガとスパイス、ブラウン・オニオンやグリンピースと一緒に煮込んだカレーで、ラムの独特な香をスパイスで抑えており、辛さも適度なのでとても食べやすくまとまっています。

デザートはGulab Jamunと呼ばれる丸くて小さいドーナツのようなものをシロップにつけたものと、Mango Ice-Creamの2種類でした。マンゴーアイスクリームはコンデンスミルクや生クリームが入っているので、かなりコクがあってミルキー。シロップ漬けのドーナツは他店のものは日本人にはかなり甘めに感じる事が多いのですが、ここのはアイスクリーム同様にスパイスでピリピリした口の中を和らげてくれるのにはぴったりです。

今回取材班が訪れたランチの時間帯はインド人のビジネスマンでにぎわっていましたが、ランチ・バフェではいろいろな種類のカレーやアペタイザーを試してみることができるからなのか、家族連れも少なくなかったのが印象的でした。お店の人の話ではラム挽肉のカレーやチキン・マサラのような定番メニュー以外は、毎日違うバフェメニューを用意しているそうです。

(10/31/2016)

エッグロールとタンドリーチキン、イドゥという蒸しパン、そしてスープ。	メインディッシュに選んだカレー数種類とチキン料理、ご飯。	コクとミルキーさたっぷりのマンゴーアイスクリームは辛いお料理の後にぴったり。