ここ数年はフローズン・ヨーグルトやバブル・ティーなど、冷たいスイーツがアメリカでブームになっていましたが、取材班が次に流行ると予想しているのが“メキシカン・アイスクリーム”です。年中暑いメキシコでは、喉を潤すアイスクリームやキャンディー・バーは生活に欠かせない食べ物で、町のあちこちにお店や屋台があるそうです。メキシカン・アイスの特長は、なんといってもアメリカや日本では珍しい南国のフルーツやナッツなどをたっぷりと使った、自然な甘味とフレッシュな味わい。今回はじめて食べた取材班も、種類の豊富さとユニークさ、美味しさにすっかり魅せられて虜になってしまいました。そんなメキシカン・アイスの食べられるお店は、シカゴ近辺にはまだ数えるほどしかありませんが、中でもダントツ人気の「La Michoacana」をご紹介します。

お店はミツワからAlgonquin Roadを東へ車で2分ほど走った右側の小さなモールにあるのですが、時間帯や季節にかかわらず、カウンター前にはいつも行列ができる好評ぶり。店員さんはもちろん、お客さんの90％は地元のメキシコ人という、まさにメキシコ人に愛されている本場もののお店です。早速カウンターのガラス・ケースを覗いてみると、いろんな種類のアイスクリームやPaletasと呼ばれるアイス・キャンデーがたくさん並んでいます。ただ、それぞれのアイスにはタグがついていないので何が何だかわからない上に、カウンターの奥にあるボード・メニューは、ほぼスペイン語なので、最初は何にするか迷ってしまうかもしれません。そんな時は、オーダーの際に店員さんに好みの味（トロピカル系やチョコレート系、クリーム系など）を伝えると、親切にアドバイスをくれますし、希望すればサンプルをもらうこともできます。アイスクリームやキャンデーは全てお店の手作りで、そのアイスを使ったスムージーやミルク・シェイクなども置いてます。ちなみにお店の一番人気はマンゴー・ソルベなのですが、メキシコの人たちはこのマンゴーにスパイシーなチリ・ソースをかけて食べるMangonadaとしてオーダーするそうです。取材班も興味本位でそのマンゴナダをサンプルにいただいてみたのですが、果物に辛酸っぱいスパイスの組み合わせは異色すぎて、一口でギブ・アップ…。でも、メキシコらしい味にチャレンジしたい方はお試しを！

では取材班がトライしたアイテムをご紹介しましょう。

マンゴー・ソルベ
	一番人気のマンゴーは、さすがに美味しいの一言！まるでマンゴーそのものを食べているかのような濃厚な味わいから、かなり贅沢な量のマンゴーが使われているのがわかります。トロリとした口どけやほどよい甘みなど全てがバランスよく、また絶対食べたいと思わせるフレーバーです。
グアバ・ソルベ
	取材班の間で、その文句なしのマンゴー・ソルベを上回る評価をとったのがこの鮮やかなピンク色のグアバ。上品な甘さとトロピカルな爽やかさに加えて、いつまでも続くスイートな香りとさっぱり感が後をひく取材班のイチオシです。
ライム・ソルベ
	爽やかなライム果汁をたっぷりと使っていて、すっきりとした瑞々しさがあります。甘酸っぱいライムの風味が、一瞬にしてすっきりとした気持ちにさせてくれるので、リフレッシュしたいときや食後のスイーツにぴったりきそう。
カプチーノ
	濃厚なミルクにコーヒーのアロマな香りが引き立つカプチーノは、まろやか且つ大人の味わいたっぷり。ベースのバニラとコーヒーがいい割合で溶け込んでいて、それぞれの美味しさをほどよく感じることができます。
パイン・ナッツ（松の実）
	メキシカン・アイスではピーカンやピスタチオなどのナッツを使ったアイスクリームが色々とありますが、このパイン・ナッツも定番フレーバーの1つ。ナッツの中でも特に高価な松の実を、こんなにたっぷり使って採算がとれるの？と余計な心配をしてしまうほどですが、さすがにその贅沢極まりない独特の甘みと香ばしさに舌も心もとろけます。
ヨーグルト＆フルーツ
	「Mangonadaに続くメキシコらしいデザートは何ですか？」ときいて出されたのが、このヨーグルト＆フルーツ。さらっとした甘みのあるヨーグルト・ドリンクに、イチゴやバナナ、グレープなどが一杯はいっています。フルーツ入りのゆる〜いヨーグルトパフェといった感じで、好みでグラノーラもトッピングしてくれるので、おやつだけでなく朝食にもよさそうです。
Chicharron Preparado
	メキシコでポピュラーなCheetos Con QuesoやElotes、Chicharrones En Bolsa、Chicharron Preparadoといったスナック類もあります。その中からトライしたチチャロン・プリパラナドは一枚の大きな板のようなコーンの揚げ菓子の上に、コリコリとした豚の皮と千切りのキャベツ、玉ねぎ、トマト、シラントロ、アボガドをのせ、上にチリソースをかけたものです。チリソースの甘酸っぱさと、たっぷりの野菜のおかげでさっぱりとしていて、食感のコンビネーションも楽しいスナックでした。
アイス・キャンデー4種 （Queso、Ferreo Rocher Chocolate、Fruits、Guanabana）
	お値段も手軽で持ち帰りに便利なアイス・キャンデーは、アイスクリームとほぼ同じ種類か、それ以上の種類が常時おいてあります。チョコとヘーゼル・ナッツ、ウェイファーを固めたイタリアのブランド・チョコFerreo Rocher Chocolateを使ったアイスは リッチなチョコ・アイスにクルミとウェイファーのサクサク感がベストマッチ。イチゴとキウイ、桃をバニラアイスで固めたFruitsは、果物の甘酸っぱさに優しいミルクの甘さがほどよく、子供受けする味わいです。ほんのりとしたチーズの香りとコクをいかしたQuesoは、甘さ控えめなバニラといった感じで男性に大好評。珍しい南米のフルーツGuanabanaは、香りにクセがありますが、ライチとリンゴ、パイナップルをあわせたようなフルーティーな味わいで◎。大きめの種が一緒に混じっているので、食べる際は取り出してください。

アイスクリームは一番小さいキッズ・スクープのほかに3種類のサイズのカップとWaffle Conesがあります。アイスクリームは、上記のほかにもMameyと呼ばれる南米のフルーツやパイン、ココナツなどのフルーツ系や、ピニャ・コラーダやテキーラといったアルコール・フレーバーなどもあり、メキシコらしいフレーバーがまだまだいっぱいです。メキシコをはじめ世界各国から取り寄せた選りすぐりの食材をメインに使ったアイスクリームは、余計な甘さや雑味がなく、本当に素材そのものが味わいが素晴らしいので、一度は足を運んでいただきたいお店です。

（07/14/2014）