ロジャース・パークにある｢Bop N Grill｣は、ユニークなキムチ・トッピングのバーガーで有名なファースト・フード店です。バーガーに韓国テイストを融合した珍しいコンビネーションと、巷のバーガー店に全く引けを取らないボリュームが人気の秘訣のようで、Food Networkのテレビ番組や数多くの雑誌にもとりあげられています。店内はすっきりとモダンなインテリアでポップな音楽が流れており、取材当日は近所のLoyola大学の学生達で賑わっていました。

バーガー・メニューには、面白いトッピングやソースを使ったお店のオリジナルが揃っていて、どれも興味をそそられますが、一番コリアンらしさを感じるキムチ入りのKimchi Burgerと、気になるネーミングのUmami Burgerを頼んでみました。キムチ・バーガーは、キムチが入っているのである程度の「辛さ」を予想していたのですが、意外にも辛みはほとんどありませんでした。また、トッピングのベーコンやシャープ・チェダ−チーズ、たっぷり入った千切りキャベツ、キムチ・マヨネーズ、それにフライド・エッグのトロリとした半熟の黄身が、キムチの酸味をマイルドに仕上げています。白菜キムチの瑞々しさが、厚みのあるビーフ・パテやチーズと相性抜群で、シャキッとした歯応えと酸味が、重く単調になりがちなバーガーを飽きのこない味にしています。ウマミ・バーガーには、ビーフ・パテに負けないくらいのたっぷりの刻みマッシュルームや、ゴーダ・チーズ、半熟の目玉焼きがのっていてボリュームがあります。ソースには甘いサウザン・アイランドが使われていて、“ウマミ”というネーミングどおり、マッシュルームの芳醇な香りやドライ・トマト、キムチの美味しさがギュッと詰まったバーガーでした。バーガーには上記のほかに、グリル・オニオンの入った巨大な「bNg」や、ダブル・ビーフ・パテの入ったさらに巨大な「father」など全部で8種類ありますが、自分の好きなトッピングを選んで、オリジナルのバーガーをオーダーすることも出来ます。

バーガーのサイドには、週末限定のPhilly Bulgogi Egg Rollsと人気の高いキムチ・フライを頼みました。ブルゴギ・エッグロールは、ブルコギのお肉を巻いた揚げ春巻きを半分に切ったところにチーズ・ソースをかけたものです。カリッと香ばしい皮にと柔らかいお肉、それに濃厚なチーズ・ソースの組み合わせはなかなかで、下に敷いたキャベツの千切りをたっぷりと挟んで、熱々のうちに食べるのが取材班のオススメ。キムチ・フライは、シーズニングをまぶしたフライドポテトに、刻んだ白菜キムチとザク切りのベーコン、チーズ･ソース、それに刻み葱をのせたお店のオリジナルです。チーズ＋キムチというミスマッチングにも思える取り合わせが、意外にもカリカリのポテトに良く合い、個性的な味覚のブレンドが楽しめます。ただし量がかなりあるので、これは２〜３人でシェアして食べるのがよいかもしれません。

バーガー類のほかには、ご飯にスパイシーなチキン・マリネをかけた「Bul Dak」や、「キムチ豆腐」、アンガス肉のハンバーグと半熟目玉焼きをご飯にのせた「Loco Moco」などのプレート・メニューが9種類あります。その中から試したビビンバは、お茶碗に3杯分はありそうな大盛りのご飯の上に、レタスやキャベツ、ニンジン、キュウリ、キムチ、山盛りの刻み葱、半熟の目玉焼き、海苔、白胡麻、それに甘辛いビビンバ・ソースがのった豪快な一品で、おかずをBBQチキンかアンガス・パテ、豆腐、スパム、チキンカツ、ブルゴギの中から選べるのがユニークです。今回お願いしたブルコギのビビンバは、濃い目の味付けのお肉がたっぷりの野菜とぴったりで、目にもお腹にも大満足でした。

コリアン風といっても、どれも洋の素材とうまくあわせているので、辛さがなくとても食べやすいものばかりでした。お店の前にはピクニック・テーブルもあり、もちろんテイクアウトもできるので、これからの季節は外で食べるのも楽しそうです。

(06/03/2013)

お店のシグニチャーアイテムのKimchi Burger。キムチは甘く炒めているので辛さはほとんどありません。	トッピングにはベーコンやシャープ・チェダ−チーズ千切りキャベツ、フライド・エッグがぎっしり！	マッシュルームやチーズ、半熟卵、ドライ・トマト、それにキムチの美味しさがギュッと詰まったUmami Burger。
週末限定のPhilly Bulgogi Egg Rollsは、キャベツをたっぷり挟んで熱々のうちに食べるのがオススメ。	人気のキムチフライ。ミスマッチングに思えるとりあわせですが、意外にもはまる美味しさ。	韓国風プレート・メニューも充実しています。こちらはおかずのトッピングが選べるユニークなビビンバ。