本場タイの味が楽しめると言うふれこみで、タイ人の知り合いに教えてもらった「Aroy Thai Restaurant」へ行ってきました。オーナー・シェフのJaewさんは、シカゴ市内の有名なタイレストランで12年間経験を積んだ後、2014年に息子のSuteeさんとこのお店をオープンしました。お店はCTAのBrown　LineのDamen駅からほど近いところにあり、正面にある茶色のファサードが目印です。元々二つの店舗スペースをつなげたような間取りなので、お店はそう広くないのですが、ベージュの壁にブラウン系の家具や花の絵がインテリアに飾られていて、落ち着いた印象を与えます。雨の日曜日で、しかも遅めのランチに訪れたにもかかわらず、店内はテイクアウトを含めたお客さんで混み合っていました。

最初にオーダーしたTom Kha Kai Soupは、白いスープの中に鶏の胸肉やキノコ、グリーン・オニオンがたっぷり入っています。一口飲むとココナッツの濃厚なコクと甘さ、ライムの酸味、チリペッパーの辛味、それに生姜のようなスパイスが広がって、いかにもタイ！といったエキゾチックなハーモニーが楽しめます。ただ、砂糖を足したような甘みが後に残るのが惜しいところでした。
　
メインにはPad Woon Sen NoodlesとBasil Ground Pork Over Riceを注文。春雨を使ったパッド・ウンセンは、具のお肉の種類が選べるので今回はチキンで作ってもらいました。お皿に山盛りになったパッド・ウンセンは、春雨が見えないくらい沢山の野菜で覆われていて、程よく炒めたキャベツやもやし、絹さや、にんじんの色鮮やかさが綺麗です。たっぷりの野菜の甘みの中にも、ほんのりとした辛味がアクセントにきいていて、さっぱりとした春雨や優しい味わいの卵との相性も抜群です。ピリッと辛く炒めた豚ひき肉に緑と赤のパプリカを加えたバジル・グラウンドポークも、食べる前からスパイシーな香りが漂っていて食欲をそそります。辛さと濃厚な脂身が溶け合った豚肉はジャスミンライスによくあい、ほのかに香るホーリーバジルの鞘若さがヒントにきいています。上にのったフライドエッグと一緒に食べるとまろやかさが加わって、また違った味わいで楽しめるのも◎。ただし、こちらのお料理はかなり辛いので、スパイシーなものが苦手な方はマイルドで作ってもらったほうが良いかもしれません。
　
デザートに頼んだMango with sticky riceはココナッツミルクと一緒に蒸したもち米のスイーツのことで、ほんのりと香るココナッツとモチモチした食感がやみつきになります。マンゴーもちょどよく熟れていたのでそのまま食べるのはもちろんでしたが、スティッキーライスと一緒に食べるとまた格別の美味しさ。もち米のデザートといっても意外にあっさりしているので、食後の〆にお勧めです。

お客さんの大半はタイ人と見受けられる人たちばかりで、本場タイの人達に広く受け入れられているのがよく分かります。店内は小さいですが清潔感があり、スタッフも英語の話せないタイ人の方が多かったのですが、その分一生懸命な接客態度が好印象でした。ほとんどのメニューは10ドル以下と値段が安く、BYOBなので次回はタイビールを持参して、さらに色々な料理を楽しんでみたくなりました。

(07/20/2015)

いかにもタイ！といったエキゾチックなハーモニーが楽しめるTom Kha Kai Soup。	Pad Woon Sen Noodlesは春雨が見えないくらい沢山の野菜が入っています。	かなりスパイシーなBasil Ground Pork Over Riceは、食欲をそそります。
ココナッツミルクで蒸したもち米をマンゴーと一緒に食べるMango with sticky rice。	小さいけれど清潔感あふれる店内。